資金の流れを明解にした会社が信用を勝ち取る
Q.
気になるのが適用期間です。5月1日が施行日と決定しましたが、何月決算から会社法に対応しなければいけないのでしょうか。
A.決算日が施行日より前か後かで、決まります。つまり5月決算の会社は、会社法を踏まえて会計をしなければなりません。自社だけならまだしも、グループ企業がある会社は連結決算が必要となります。3月決算の会社でも、9月に中間決算があるとなると、今から手を打たないと間に合わないでしょうね。
Q.
50年ぶりの商法大改正です。この会社法が施行された目的はどこにあるのでしょうか。
A.明治時代からほとんど変わらない商法では、現実に対応できなくなりました。例えば株式譲渡ですが、商法では株式譲渡は自由というのが根本原則であり、譲渡制限をつけるのはあくまでも例外でした。ところが、現実には原則と例外が逆転してしまっています。現実に即した法律に改正しようというのが目的です。様々な条件があり、そのすべてについてどう対処するか、こうした作業に時間がかかってしまったのが、50年間も改正されなかった理由でしょうね。これまでは、多くの人が出資する、大会社のための会社法だったと思います。
Q.
会社法は、これからの経営にどのような影響を与えるでしょうか。
A.これからは有限会社もなくなり、株式会社に一本化されます。これまでは株式会社といえば、ある程度の信用を得ることができましたが、これからはそうはいかなくなる。株式会社のなかでどういう位置付けにしたいのか選択肢が広がり、経営者と社員は自分たちでその位置を決めなくてはなりません。会社が成長するには、信用を勝ち取るにはどうしたらいいか、方向性を決めなくてはならない時代になりました。
Q.
信用を勝ち取る、一番のポイントはなんでしょう。
A.公明正大な決算書を公開することです。ただ公開すればいいというものではない。会社法で求められているレベルを上回る、会社の資金の流れが明確に理解できるものが求められるのではないでしょうか。本来の意味での信用力は、決算書上で利益が伸びているかということ以上に資金を生み出すための仕組みができているかです。そうなると、無駄な在庫を抱えない、粗利益を向上する、情報を共有する、など経営課題に直結する話になっていきます。会計システムも、これまでのものでは対処できなくなります。根本的な見直しが必要でしょう。株式会社が設立しやすくなったことで、今後は、さらに会社が増えることでしょう。そのなかで、資金の流れを明確にした決算書で、自社の経営スタイルをしっかり確立することが求められてきます。そうした会社なら、会社の規模に関わらず、出資者が増え、金融機関からも借り入れができるようになり、資金が集まり、大きな成長を遂げていけるでしょう。
なるほど。そうなると、中小会社にとっては、会社法施行は成長・拡大のチャンスとなりますね。本日は、ありがとうございました。
合同会社(日本版LLC)ってなに?
有限責任社員のみで構成され、組織の内部自治を認める新たな会社類型のこと。アメリカのLLC(Limited Liability Company)を参考にしているため、「日本版LLC」とも呼ばれます。出資比率に関係なく利益や権限の配分ができ、取締役会や監査役を設置する必要はありません。合資会社に似ていますが、大きく違うのは出資者は有限責任となっている点。合資会社のような無限責任ではなく、出資額の範囲までしか責任を負わないと決められています。
コンシェルジュへお問い合わせ
中堅企業の皆様の課題解決をお手伝いします。まずはコンシェルジュにご相談ください。
お電話でのお問い合わせ:0120-03-9966
受付:9時30分から17時30分 平日のみ受け付けております
