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中堅企業のための会社法講座

正しく知って、成長・拡大のチャンス

経営が変わる、会社が変わる
 

会計と経営のプロに聞く会社法

資本金1円で株式会社がつくれる、有限会社がなくなる…といったことばかりがクローズアップされている会社法。実は今後の企業経営の要となる、たいへん重要な法律なのです。特に中堅企業にとっては、成長・拡大への大きなチャンス! 機関設計の自由度が高まり、機敏かつ柔軟な経営に向けて様々な一手を打つことができます。そこで今回は、多くの企業の会計・経営コンサルティングを担当される公認会計士の渡邉 敬夫 氏に、知っておくべき会社法のポイントについてうかがいました。

顔写真 渡邉 敬夫(わたなべ・のりお)
公認会計士 渡邉会計事務所
公認会計士・税理士
公認情報システム監査人

会計・税務業務のみならず、キャッシュを生み出す強い会社を作るためのコンサルティング活動を積極的に展開中。著書:「法人税申告書の見方・読み方・活かし方」、「ゼロからのキャッシュ・フロー入門」他。

会社によってまちまちだった会計処理を適正化・透明化

Q. 会社法の施行が近づいてきました。大会社から中小会社、個人事業主に至るまで、重要な改正ですが、特に中小会社に大きな影響を与えると聞きました。
A.大会社については旧商法のときとベースは変えずにそのまま移行することも可能ですが、中小会社については、選択肢が広がることで、大きな影響が出てきます。これまで中堅企業の決算書は、企業によってまちまちでしたが、そこに様々な規制が登場します。

Q. 特に気をつけなければならないのが機関設計です。これまでの制度では、機関設計の必要はありませんでした。
A.これまでの商法では機関設計という言葉は使っていません。機関とは、会社を維持・運営するために設けられた組織のことです。株主の集合体である株主総会、株主から選ばれた経営の専門家となる取締役、取締役のなかで意思決定をする取締役会、取締役の行動をチェックする監査役、その集合体の監査役会、会計をチェックする会計監査があります。今回新たに導入されたのが取締役と共同で決算書をつくる会計参与です。これまでは、どの機関を置くかという機関設計は必要ありませんでしたが、会社法では機関設計の必要がでてきました。

Q. なぜ、今回新たに会計参与が導入されたのでしょうか。
A.この改正によって、特例有限会社(ページ下コラム参照)を除く、すべての株式会社に決算公告が義務付けられています。これまで中小会社の会計処理には不明確な部分も多く、監査役は名目だけという例も多数ありました。そうした会計処理を適正化・透明化するという狙いがあります。会計参与になれるのは公認会計士や税理士などで、取締役と共同で決算書をつくる以外にも、決算書の承認をする取締役会や株主総会に出席するといった仕事があります。

有限会社はなくなるの?

有限会社の新設は認められませんが、会社法施行前に設立されている有限会社は、特例有限会社として、これまで通り有限会社を商号として使うことができます。取締役は1人でOKで任期はなし、取締役会・監査役は置かなくてよい、決算公告の義務がない、といった特徴はそのまま享受することができます。


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