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激論!どうする?どうなる!? ICタグと物流改革

ICタグに未来はあるのか?迫熱の討論会を実況中継

現場の声が普及を早める

タブの始まり

 

ICタグの明日はどっちだ!

新聞や雑誌などで盛んに報道され、実証実験が進んでいるICタグ。商品や梱包した箱にICタグをつければ、生産者や流通経路を記録することができると、活用例も続々と登場しています。なかでも、情報を記録しておく小さなICチップと無線通信用のアンテナを組み合わせた小型装置・RFID(Radio Frequency ID)は、ロジスティクスへの大きな貢献が期待されています。

日本IBMは9月6日、ICタグと物流業界のこれからを考えるセミナー「ICタグの今を知りたい!未来を見たい!」を開催しました。なかでも迫熱したのが、ICタグに関わるパネリストたちを集めて行われたパネルディスカッション。今回は、このパネルディスカッションの模様をご紹介いたします。

ICタグの長所短所を知り尽くしたパネリストたちが登場

  • 沼田 幹 氏の写真


    大日本印刷株式会社
    ICタグ本部 事業戦略推進部 部長 沼田 幹 氏

印刷会社ならではの技術を活用し、タグだけでなくタグソリューションまで手がける大日本印刷。事業の柱として、ロジスティクスの現場のみならず、様々な業界にICタグを広めようとする立場で参加。


  • 児崎 豊満 氏の写真


    三菱化学物流株式会社
    総務部 部長 児崎 豊満 氏

RFIDを活用した電子工業用高純度薬品の「通い容器」管理システムを導入した三菱化学物流。サプライチェーンの現場でRFIDをすでに活用しているという立場で参加。


  • 吉本 隆一 氏の写真


    社団法人 日本ロジスティクスシステム協会
    主幹研究員 吉本 隆一 氏

物的流通の円滑化を実現するため、ロジスティクスシステムに関する調査・研究などを行っている日本ロジスティクスシステム協会。ICタグを含め物流全般の問題点の解決策を日々研究している。


  • 傘(からかさ) 義冬の写真


    日本IBM ロジスティクス株式会社
    企画 企画担当 傘(からかさ) 義冬

1993年にIBM物流部門から分社化した日本IBM ロジスティクス。ロジスティクス・スキルを基に、SCM 改革時のロジスティクス・プロセスの業務アウトソーシングを担う。必要なときに必要なものを手に入れるオンデマンド・ロジスティクスを実践。


  • 大矢 昌浩 氏の写真


    月刊ロジスティクス・ビジネス(LOGI-BIZ)編集発行人
    多摩大学大学院 客員教授 大矢 昌浩 氏

サプライチェーンマネジメントを考える物流マンの専門誌、LOGI-BIZ。企業や実務家個人の中に埋もれているロジスティクスの知恵や技術を社会的に共有できる情報にするのが目的。今回も、ロジスティクスの実務家たちに鋭く斬り込む。

実用化・普及のための課題が見えてきた

司会:

「世の中にあるすべての製品に固有のIDを持たせ、製品に関する情報をネットワーク経由で取得して活用する」---1999年、米マサチューセッツ工科大学に本部を置くオートIDセンター(現在はElectronic Product Code globalに活動を移管)がこうした提案をしたことで一気にICタグが注目された。それから年月を経て、ICタグで何ができて何ができないか、ということが徐々に見えてきた。現在ICタグはどのような状況にあるのか。


傘:

1年半位前は、RFIDは使えないという人も多かったが、今はエンドユーザーに近いところで使われ始めている。今後は、グローバル対応と膨大なデータが集まったときの差別化が課題。どの情報を取捨選択するのか見極めなければならない。トレーサビリティの観点からみると、使わざるを得ない状況だと思う。


児崎氏:

昔、米スーパーマーケットのウォルマートがRFIDを活用することが話題になった。当初はスーパーのカゴに商品を入れてゲートを通るだけで決済できるといわれていたが、実際はそこまで到達していない。我々が利用するには使用目的を明確にしたカスタマイズが必要。実際に工場内で使うとなると他の機器からの電波があるし、RFIDの電波が他の機器に障害を与えることもある。そうした点も解決しなければならない。


司会:

実用化できている事例は情報をクローズドにしている。これでは普及は難しいのではないか。


吉本氏:

個品管理など、実用化のための条件が明確になってきた。各社各社の個別最適、社内の中での見える化は進めることができる。それだけでも企業にとって費用対効果はあると思う。自社で現場の課題を解決する視点があれば、5〜10年後には個別最適から社会最適に向かっていくのではないか。


司会:

ICタグの使い方は、10〜15年前と今、本質的には変わってないのでは。


吉本氏:

本質的には変わらないと思う。費用対効果がとれている実例をみると、使っていないコンテナやトレーナーがあることがわかり、それらを売却したことで費用を回収できたという。一見短絡的な効果のようだが、使われていないものが見え、それを処分したというのも第一ステップではないか。


沼田氏:

印刷の世界でも、バーコードからICタグに変わるのか、昨年の今頃はベンダー、ユーザーとも迷っていた。今年になって確実に進歩し、ICタグへの期待像に確実に近づいてきている。そのために必要なのはICタグの標準化なのか、ROI(Return On Investment)のビジネスモデルなのか、それはわからない。だが、パレットや容器にタグをつければ効果は出るというのはわかっている。この次に何が必要なのかも、走り始めたら見えてくるだろう。



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