企業価値はこうして算出する
覚えておくと便利な、企業価値の算出方法です。例を挙げて、説明しましょう。まず、営業に使っている資産と負債、営業に使っていない資産(余剰キャッシュ・土地、有価証券など)と負債に分けて評価します。
フェアな企業価値の算出
①の営業に使っている資産の評価であれば、先ほど説明したEBITDA倍率方式を使い、EBITDAの5倍で計算します。営業利益が15億円、減価償却が5億円であれば、15億+5億=20億円。それを5倍にした100億円が営業の価値です。
②の営業に使っていない余剰な資産は単純に今処分したらいくらになるかで算出します。例えば、非営業資産が20億円、非営業負債が10億円なら、20億−10億で非営業資産は10億円となります。
この二つを合わせた、①100億円+②10億円がEnterprise Value(事業価値)です。有利子負債がある場合はここから引いていきます。30億円の有利子負債があるなら、110億−30億=80億円が株式の価値となります。
日本の株式市場は事業価値と時価総額に差がある
会社が上場している場合は、評価事業価値(EVe)だけでなく、時価事業価値(EVm)、買収事業価値(EVa)も重要です。
3種類のEV:評価Eve、時価Evm、買収EVa
EVeでは、私はEnterprise Valueを110億円と評価。30億円の借り入れがあるから、80億円の株式の価値だと判断しましたが、公開しているので時価総額(株価×株数)が存在します。50億円の時価総額だったら、50億+借り入れの30億円で、80億円が株式市場が見ているEnterprise Valueとなる。私は110億円とみているのに株式市場は80億円と見ているので、30億円割安にみえるわけです。
そこで、この会社を公開買付で50億円の時価総額に20%つまり10億円のプレミアムをのせて、60億円で株式を買収しました。60億円+30億円=90億円が買収資金。110億円の価値を90億円で買収したから、それでも20億円割安となります。
こうした本来の事業価値と時価総額の差、これが日本の株式市場には大きな開きがあるのです。日本の株式市場は、100%の株式の価値を表していないと、10年以上言い続けている理由はそこにあります。
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