買収資金が足りないときにはメザニンを活用する
私が代表取締役を務めるGCAは、経営陣によるMBO(企業買収)のためのメザニンファイナンスを提供する、株式会社メザニンを子会社として設立しました。メザニンとは、中二階という意味で、金融用語では株式と融資の中間にある優先株・劣後債のこと。買収するときに、自分たちの資金と銀行融資だけで足りないときに活用されます。
メザニンの活用による買収

大手アパレル・ワールド株式非公開化の例をみてみましょう。ワールドは、経営陣によるMBOによって株式を非公開化しました。銀行の融資が約1700数十億円だったため、買収資金が足りなかったのですが、525億円のメザニンを活用することで成立させました。従来のメザニンはせいぜい数十億円までだったのですが、一ケタ増えて500億を超える額で買収できた例は、国内ではワールドが最初です。メザニンの金利は年率10~15%と高めなのですが、これがないとどうしても買収ができなかったわけです。
メザニンをたくさん入れて買収するのは、銀行融資と自己資本だけでは資金が不足するもので買収額が高い買収案件です。ワールドは、経営陣がMBOで非公開化したから、安い価格で買ったのではないかと思っていた人もいたようですが、そんなことはありません。525億円ものメザニンが入っているのですから。
現在ワールドは、経営の幹部と元取締役約30名が株主になり、業績は好調です。このまま事業価値が伸びれば、隙間を埋めて有利子負債を返すことができるし、株の価値も上がっている。上がっても買う人はいないからどうするのかというと、3~5年後にもう一度この会社を買収するんです。そのときに今の株主の方は一旦売って、そこで引退される方はおしまい。経営の幹部として残られる方は、再投資をする。あらたに経営陣になる方はそこから出資する。もし、株の価値が急激に上がっていたら一旦落として借り入れを増やして買収する。今の成長を続けていれば、2~3サイクルはいけるでしょう。もしも成長が並みの成長に鈍化したら、その時点で株式公開すればいいのです。
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