敵対的買収のすべてが悪ではない
昨年のライブドアのニッポン放送株取得の問題以来、敵対的買収が取りざたされています。では、敵対的買収のすべてが悪なのでしょうか。買収というと買収する側すべてを悪とする人もいますが、それは違います。
自分だけ儲けようという買収者は悪ですが、この会社の事業をもっとよくしたいと考える買収者は善です。経営者だって、まっとうな経営をしている人ばかりではない。非効率的な経営で従業員から搾取する人は悪です。買収には、こうした善悪の判断こそが大切なのだと思います。
広義の敵対的買収(反経営者買収)の分類

敵対的買収者は、従業員、株主、債権者に買収すると会社はこのようになると、きちんと説明する責任があります。
1990年代は日本企業が海外企業を買収するM&Aが多かったのですが、バブル崩壊後は日本企業が日本企業を買収する例が増えてきました。ニッポン放送問題は、経営者が株式を公開し続ける意味を見直し、今後大規模なM&Aが増えることを予感させるきっかけになったのではないでしょうか。とはいえ、日本のM&A市場はまだまだ発展途上。アメリカの成熟度を100としたら、日本は30程度です。今後5~10年は日本でもM&Aの件数がまだまだ増えると予測しています。
地道にこれまでの延長線上で成長を遂げるには限界があり、大きな成長・変化を遂げるにはM&Aが必要となります。M&Aを無視していては、企業戦略を展開できない時代になりました。成長の足がかりとなるM&Aのチャンスが巡ってきたときのための準備は、進めておく必要があるのではないでしょうか。
コラム2:持株比率と株式価値は違う
会社の株は多く持つことによって価値が上がる。持株比率が3分の1を超えると拒否権プレミアム、2分の1を超えると経営権プレミアム、3分の2以上になると支配権プレミアムがつく。この3つの不連続点が重要と佐山氏は力説する。
「限りなく2分の1に近くても、2分の1を超えなければ経営権はない。持株50%と50.001%ではその価値はまったく違うし、その数字以上の差があると思ってください。50.001には、その数字以上の価値がある。それは心にとめておいていただきたいと思います」
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