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IBM高橋:
実は、ここ何日間か貴社の製品で夕食を食べていました。昨日ミートボールのパッケージの裏をじっくり読みますと、中に入っている材料やアレルゲンの話はもとより、袋の廃棄のしかたまで書いてありますよね。
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石井社長:
そうなんですよ。で、書ききれないことをホームページで書いてるんです。
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高橋:
そして、品質保証番号と賞味期限をホームページの「OPEN ISHII」(※1)で入れてみました。そうするとリストが出てきてそれぞれがどこで採れたのか、アレルゲンがあるかなど、実にオープンにしているとわかりました。自分が買ってきたものを調べてみるっていうのは、実感がありますよね。
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石井社長:
あれをするために、仕入れも一個一個なんですよ。11トン車で入ってきた荷物の仕分けを伝票で見るような一括表示は認めません。全部一個一個やってくれと。そういうことをしていると、OPEN ISHIIのようなことができるんです。
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高橋:
あのものすごいデータベースは、製造時に2次元データコードを読み込むことでつくられているということですが、やはりコンピューターがなければ管理ができないですよね。石井社長がITに期待をされるのは、こういった管理をするところですか?
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石井社長:
社内システムで言えば、主なデータの発信元のポイント、ポイントがきちっとつながっていさえすれば、情報は非常に整理された形でスピーディーに流れます。ところが、一カ所でも翌日に加工されたデータが出てくるというようなことになると、会社のなかに神経が通ってないことになるんですね。で、うちもまだ通っていません。ここはなんとかしたい。
ただ、ユーザーに対しては、Webサイトを通してコストをかけずにいろいろ伝えることができるようになりました。いま、石井食品のヘビーユーザーの方たちが19万人いる「わくわくヘルシー倶楽部」(※2)があり、ものは一切売ってないんですが、お互い手間をかけずに情報提供をしたり、意見をいただいたりしています。これはとても大きいことだと思います。
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高橋:
今おっしゃられたように、本当に血の通ったシステムがつくれるか、運用としてまわっていくかがやはり重要ですね。
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石井社長:
そうですね。今、注文情報をベースとして分析をしていますが、これはものすごく多様化してきました。注文情報からお客様の満足さ、不満足さがわかるのです。それをもとに営業部は、1週間に1回ずつ次のアクション計画を立てています。お客様にとっては単なる注文ですが、分析のしかた、まとめかたによっては問題を理解し、改善するところまでつなげることができるのです。これがITのよさだと思います。
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高橋:
われわれも、「情報分析」と一言で片付けてしまうことがあるんですが、どういう角度でどう分析するかというのは、本当に難しいところであり、キーポイントなんですね。
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石井社長:
そう思います。なかには「注文では売れ行きはわからない」と言う人もいます。しかし注文というのはその人が必要だと言って出してきた情報ですから、分析をすれば改善するポイントをいっぱい引き出すことができるんですよ。
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高橋:
社長は今後石井食品を、どんな会社にしていきたいと思われていますか。
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石井社長:
社員ひとりひとりが自分で問題意識を持ってものを考え、アクションを起こす。これがどんなに楽しいことかをわかってもらえる会社にしたいです。発明会などを開いて、そういうのに参加してくる連中はとても楽しそうで、次から次といろんなアイデアが出てくる。社員には、「うちは大きくなることがいいとは思わない。うんと利益が出ることもいいとは思わない。だけども社会に対して何かの貢献ができる企業はすばらしい。そういう会社になろう。」と言っています。
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高橋:
本当にいいものにこだわって、変化を恐れず社内改革を引っ張ってこられたことが、とてもよく伝わってきました。今日はどうもありがとうございました。
※1 OPEN ISHII
石井食品のホームページのコーナー名。商品に記載された「品質保証番号」と製造年月日を入れると、その製品で使用している原材料の品種、加工地、収穫時期/製造日、原産地、遺伝子組み換えの有無、アレルギー成分の有無などをすべてみることができる。
※2 わくわくヘルシー倶楽部
本当のおいしさを実感
開口一番、「今日から契約農家の白菜やキャベツをダイレクトに販売するサービスを始めたんです」と石井社長。「野菜を販売できたっていうのは、本当にうれしいんです」と笑顔で勧めてくださった生の白菜とキャベツは、今までの野菜の概念を覆す味でした。「白菜って甘かったんだ!」理想を追求する情熱と誠実な姿勢に感銘を受けるとともに、思いもよらない野菜のダイレクト販売に挑戦するチャレンジ精神にも驚かされました。自分自身、ビジョンを掲げて「価値づくり」である仕事に取り組んでいるだろうか?新しいチャレンジができているだろうか?と考えるきっかけになる取材でした。お土産にいただいたキャベツと白菜は、一同でおいしくいただきました。 (取材担当)
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