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クラウドの波を乗りこなす! 第4回

クラウドは、中堅企業にこそ向いている

これで、クラウドも怖くない!10円クラウドで何ができるのか SaaS、PaaS、IaaSなどの利用を可能にする クラウドは、中堅企業にこそ向いている

グローバルな共通基盤でサービスを提供

今回は、クラウドを利用するための具体的なソリューションとして、IBMが今年3月からサービスの提供を開始したパブリック・クラウドである“10円クラウド”についてご説明しましょう。1時間あたり10円で利用できることから“10円クラウド”と呼ばれ、昨年11月の発表以来注目を集めているこのサービスの正式名称は「IBM Smart Business Cloud」、通称SBCです。

SBCは、企業が利用するためにクラウドに求められる多くの要件を満たし、「企業のためのパブリック・クラウド」として、多くの特徴を持っています。SBCは、IBMが提供するクラウドのなかでも「シェアード・クラウド・サービス」として位置づけられるものです。IBMのデータ・センターを使って提供され、IBMが運用管理します。利用する資産もIBMのもので、複数のお客様による共有利用の形をとっています。

パブリック・クラウドとの違いはユーザが企業に限定されているということです。当然、企業利用のための最高水準のセキュリティが施されています。IBMのデータ・センターで運用管理されることによるメリットは大きく2つ。グローバルで共通のサービス基盤を利用することで、最高水準のセキュリティレベルのサービスを低価格で利用することができます。

もうひとつはデータ・センターの選択肢の広がりです。世界5ヵ所にあるデータ・センターから、ニーズにあったデータ・センターを選択できます。どのデータ・センターを選択しても運用環境は共通であり、複数のデータ・センターでの運用や課金を一元化することができます。

豊富なメニューから最適な組み合わせを選択

価格面でも幅広いメニューが用意されています。クラウドで利用する際の仮想サーバーのスペックは、使用するOS、CPUの数量、メモリーのサイズ、ストレージの容量によって、最適なものを選択することができます。例えば、Windows2008で、1.25ギガヘルツの1CPU、2ギガバイトのメモリー、60ギガバイトのストレージというスペックの仮想サーバーを選択した場合の利用料は、1時間あたり10.5円。これが“10円クラウド”です。

仮想サーバーのスペック以外にも、長期契約や永続ストレージ使用、VPNサービスといった豊富なオプションメニューが用意され、さらにIBMが提供する開発ツール、Webアプリケーション基盤、データベース管理システムなど、ミドルウェアについても組み合わせて利用することができます。また、これらのサービスの組み合わせを「マイ・イメージ」として管理できるのも大きな特徴です。

IBMから提供されるパブリック・カタログをベースに、独自の仮想サーバーの構成を作成して、マイ・イメージを管理するプライベート・カタログに登録しておけばいつでも必要なときにクラウド上で展開することができます。すでに動作確認済みの構成を短時間で再構築できるわけです。さらに大きな特徴は、必要に応じてハイブリッド・クラウドに進化させることができる点です。

JavaやRESTといった開発形態に対応しているため、APIによって社内の既存のシステムやプライベートクラウドと連携させることができます。それぞれの良さを活かすハイブリッド・クラウドが構築できることは、既存のIT資産を抱える企業にとっては大きなメリットです。

クラウドの特徴を生かしたさまざまな活用分野

OSからミドルウェアまでカバーするSBCは、IaaSとして位置づけられるものですが、具体的にはどんな使い方に適しているのでしょうか。完全従量課金制であり、迅速にIT環境を用意できて、変化に対応してスペックを変更できるという特徴を踏まえると、まず第1にITリソースへのニーズが読めない新規ビジネスの立ち上げ時における活用が考えられます。

また、季節的な変動性が高く、突発的にシステムへの負荷が大きくなるプロモーション活動などに利用できます。グローバルな展開という特徴から考えると、海外の人的リソースを活用したアプリケーションの開発やテストにも最適です。ユーザ・インターフェイスは英語、日本語、フランス語に対応しており、それぞれの拠点から最も近いデータ・センターを利用することができます。

世界中の協力会社から各データ・センターにデータを集め、ウイルスチェックをかけた上でデータを変換して集計するといった“データ収集クラウド”を構築することもできます。また、ミッション・クリティカルではない領域への活用にも適しています。例えば、SBCによって企業内LANとパブリックLANをつなげば、リスクを回避しながら社内のシステムと連携した社外向けのWebサイトを早期に立ち上げることができます。

また、部門アプリケーションやサーバーをSBCに移行させることで、煩わしい運用管理業務から開放されるようになります。今後は、SBCのうえで提供されるアプリケーションも増えていきます。SBCがSaaSのサービス提供基盤としても利用されるようになります。SaaSであり、IaaSであり、ハイブリッド・クラウドの基盤にもなるといった多様なクラウド化に対応できるといった将来性の広がりもSBCの大きな特徴です。クラウド活用の第一歩として是非ご検討ください。

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