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IBM コンサルタントが語るERP短期導入-成功の秘訣と事例-

IBM Solution Conference 2009 IBM講演抄録

テンプレートを活用したSAP短期導入と改革管理手法

業務改革や経営資源の「見える化」を推進するソリューションとして期待されているERPですが、これまで、導入にかかる時間やコストを懸念して、その機会を見送られてきた例も少なくありませんでした。今回のERP特集では、「IBM Solution Conference 2009」において「ERP短期導入-成功の秘訣と事例」と題して行われたIBM講演を抄録として、ERPを短期間で導入し継続的な業務改革を行っていくための方法について、アイ・ビー・エム ビジネスコンサルティング サービス株式会社 GB事業本部 製造業担当 アソシエイト・パートナーの山田 雅夫がご紹介いたします。

はじめに、企業がERPを導入する契機について考えてみたいと思います。どんなビジネスでも、最初に製品やサービスを企画・開発する段階を経て、市場に投入し、その後徐々に市場に広まり育っていく段階、そして衰退していくというライフ・サイクルをたどります。その売上高をグラフで表すと、釣り鐘型のカーブが描かれることになります。市場に製品やサービスが受け入れられる最盛期と開発段階や衰退期とでは、資材の調達や人材の配置など、リソースの必要量が部門ごとに異なってきます。そして、継続的な成長を果たすためには、こうした変化を越えて、柔軟にリソースの全体最適を実現していくインフラを準備することが求められます。

ERPは、経営資源の全体最適を図るインフラとして期待され、成長企業の多くがその導入によって底力をつけようとしています。そして、その導入の機会として、現在の低迷した環境は好機とも捉えることができます。その理由は、比較的業務負荷が軽い状況にあり、優れた人材を業務改革に投入することが可能で、ベンダー・リソースが潤沢であるなどの条件が整いやすいからです。したがって今こそ、ERPの導入を検討する絶好のタイミングではないかと考えます。

成長企業の共通の課題である人材やコストに対する厳しい制約のもとで、業務の効率化、国内からグローバルな市場に展開するための基盤整備をしなければなりません。そして、その実現のための自社業務プロセスの「見える化」、および得意先・取引先など他社の「見える化」を図っていくことが必要となります。それらを小手先の施策で場当たり的に行っていくのでは、変化に対していつも後手に回ってしまうという状況を脱することはできません。それには、抜本的な取り組みを検討することが重要となり、ここに企業がERPを導入する必然性があると考えます。

成長企業の課題

「人材およびコスト制約下での業務効率化」「国内成熟化のさきにあるグローバル成長の基礎確立」「自社の見える化」「他社と顧客・仕入先の見える化」など、成長企業に必要な課題の図

ERP導入の新アプローチ

しかし、これまでERPの導入には、非常に長い時間がかかっていました。それは、現状分析から始まり、構想策定、業務設計、要件定義、Fit & Gap分析、アドオン開発などを経て構築したERPシステムを、組織運用的な業務改革の一部として組み込んでいくという綿々としたプロセスを要する導入アプローチが一つの要因になっていたと考えられます。

これに対して、最近の優れたテンプレートなどを活用するERPシステムの導入においては、構想策定や業務設計の段階でERPの機能を活用していく、つまり洗練されたテンプレートの利用を前提に、自社の業務およびシステムの移行を計画していくという方法が採られるようになってきました。これは、ERPを業務改革のインフラとしてまず導入して、その後このインフラ上で業務改革を継続的に行っていくという新しいアプローチです。従来に比べ非常に短い期間での導入はもとより、業務改革をテンプレートによって具体的に目で見ながら進めていくため、失敗の少ないERPの導入が可能になります。



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