次世代EDI対応のiEDIPACKにより受注システムを強化
受注センターの統合もはかり、製パン事業のさらなる成長を推進
掲載日 2008年7月10日
愛知県名古屋市に本社を置くフジパングループ本社 株式会社(以下フジパンと表記)様は、パン、和洋菓子、弁当、惣菜等の製造販売および物流を展開するフジパングループを統括する企業です。同社では、IBM® System i ™ 上で稼働する次世代EDIパッケージ「iEDIPACK」を導入するとともに、全国に分散していた受注システムを統合。中部地区と関東地区の2拠点でiEDIPACKを常時並行して稼働させる冗長構成をとることで、次世代のEDI標準に対応した、より信頼性の高い受注システムの構築を進めています。
お客様ニーズ

取締役 システム部長
日比 清氏
より信頼性の高い次世代EDI対応受注システムに向けて
フジパン様では、受注・生産システムなどすべての基幹システムを、IBM System iの前身であるAS/400® をプラットフォームにして構築し、何度かのバージョンアップを経て運用を続けてきました。受注業務においては、1981年からオンラインでの処理を行ってきましたが、業務処理の複雑化に伴い、システムに多くの負荷がかかるようになったため、受注システムを基幹システムから独立させる検討に着手しました。また、全国の複数の地域に分散していた受注業務を統合することにより、個別に対応していた受注業務の効率化を図り、同時に今後の新しいEDI標準への対応の検討も進めることになりました。
そうした中、2006年7月に花王株式会社様で活用されていたUNIX® ベースのEDIパッケージ「EDIPACK」が、IBM i(旧称i5/OS™ )上で稼働する「iEDIPACK」として提供されることになり、フジパン様の課題を解決する有力なソリューション候補になりました。
取締役 システム部長の日比清氏は、「花王さんが開発・利用しているEDIPACKが、IBM iで利用できるようになったことは朗報でした。そして、そのパッケージが、日本チェーンストア協会様で制定された次世代EDIを積極的に取り入れているのも注目した点でした」と、これまでに蓄積されてきたフジパン様の既存の情報資産やシステム運用のノウハウを継承しつつ、将来のEDI標準に対応していくことの重要性についてお話しされました。
ビジネスの概要

システム部 次長
田中 啓視氏
フジパン様における受注業務の特徴
フジパン様の受注業務の概要と受注システムの適用範囲について、システム部次長の田中啓視氏にお話を伺いました。「パンをスーパー様などのお客様にお届けする流れとしましては、通常、1日に2回納品する体制をとっています。1便については納品の2日前の夕刻に受注し、2便では納品の前日の午後に受注します。お客様では各店舗からの発注を本部がとりまとめ、それを当社の方から公衆回線経由で受注する仕組みです。1便については、納品日の前日の夜までに生産を終えて仕分けを行い、納品日の早朝から、各お客様の物流センターもしくは直接店舗に配送するという流れになります。公衆回線によるダイヤルアップでの受注に、全国で1日延べ約700回もの受信処理を行っていますが、決められた時間に通信を行っても、その時間までに注文データが準備されていないこともあります。そうした場合には、時間をおいてから再度通信を行う必要がでてきます。従来はこの受信変更を手動で行っていましたが、今回のEDIPACKの導入にあたって自動的に実行できることも条件としました。お客様のご注文に柔軟にお応えし、無駄のない製造と正確な納品を行える受注システムこそが必要なのです」。
ソリューション

システム部 課長
岡田 茂久氏
iEDIPACKの導入と受注センターの統合
受注業務の効率化と受注システムの安定稼働、そして新しいEDI標準への対応を実現するために、さまざまな観点から検討した結果、フジパン様では、IBM System i 515とiEDIPACKの組み合わせによるシステムの導入を決定しました。
その経緯について、システム部課長の岡田茂久氏は、「次世代EDIへの対応はもちろんですが、従来からのベーシックな通信環境を継続して利用できることも実は非常に大切です。JCA手順などに対応する通信機器が少なくなる中で、iEDIPACKがマルチ・プロトコルに対応し、レガシー手順の継続サポートも表明していることは、採用の決め手の一つでした。そしてなによりも、当社が長年使い続け、その安定した稼働実績も高く評価しているIBM iとの組み合わせであることが、システム管理の経験やノウハウを生かし続けていけるという点で、採用を決定づける大きな要因となりました」と、語っています。
また、全国に分散していた受注センターを、中部地区(名古屋)と関東地区(東京)の2拠点に統合し、同じ構成の受注システムを、常時並行して稼働させることを決定。IBM System i 515とiEDIPACKの組み合わせによるシステムを、名古屋と東京にそれぞれ1台ずつ導入して相互に連携、万一の障害時には迅速に切り替えられる完全二重化のシステムです。システム部次長の田中氏は、「受注システムは当社のビジネスの生命線であることから、障害があった場合にも迅速に対応できる冗長構成のあり方を最優先に検討しました。その結果、メイン・システムを通常使用し、バックアップ・システムを用意しておくという構成ではなく、同じシステムを2つの受注センターで常時並行して稼働させるという構成にしました。これにより、障害にも非常に強い受注システムになります」と、述べています。
iEDIPACKの導入には、開発元であるエヌアイシー・インフォトレード株式会社様(旧 花王インフォネットワーク株式会社)とIBMが連携しシステムの構築を進めました。現在、2拠点での障害切り替えなどのテストを行いながら、全面稼働に向けたプロジェクトに取り組んでいます。
システム概要図

将来の展望
食の安全と効率化の両立に向けて
新しい受注システムによる受注業務の効率化、耐障害性の向上、次世代EDI標準への対応などを通して、経営の合理化やサービス品質の向上に結びつくことが期待されます。取締役の日比氏は、今後の課題・展望として、“食の安全・安心”を、より高いレベルで守り続けることを第一に挙げられ、「おいしいパンを安心して召し上がっていただくために、当社では全工場でAIB食品安全システム※や、ISO22000への準拠を進めています。“食”への不信が高まっている状況の中で、お客様のご期待に応えることは、当社にとって最重要課題であり、併せて、原材料の高騰をできるだけ商品価格に転嫁しない様、一層の合理化と効率化を進めていく必要があります。商品品質を高めながら、コストを抑えていくためには、情報システムの一層の活用と、リソースの適切な配置が必要であり、生産システムとの連携や、食品トレーサビリティーなどについても、検討していきたいと考えています」と、今後の展望をお話しいただきました。
※AIB食品安全システム
米国の製パン・製粉技術者の育成機関であるAIB(American Institute of Baking:米国製パン研究所)が設定した「AIB食品安全統合基準」に則った教育指導・監査システム。関連法規よりも厳格な安全基準を設定しており、食品安全衛生管理が有効に機能する様、書類審査よりも現場を重視しているのが特徴。食品安全衛生管理のグローバル・スタンダードとして認知されつつあります。
お客様情報
法人名:
フジパングループ本社 株式会社
所在地:
名古屋市瑞穂区松園町1丁目50番地
事業内容:
グループ事業会社において、パン、和洋菓子の製造と販売のほか物流、弁当・惣菜の製造販売、麺の製造、パン製造直売店の経営コンサルタント、保険代理店などの業務を展開
URL:
ビジネス・パートナー情報
法人名:
エヌアイシー・インフォトレード株式会社
所在地:
東京都江東区福住2-3-10
事業内容:
花王株式会社のEDI構築ノウハウから生まれた「EDIPACK Solution」を軸に、企業間の電子取引を効率よく行うためのソリューションを提供
(2008年2月1日、花王インフォネットワーク株式会社から社名変更)URL:
製品情報
プラットフォーム:
IBM System i 515
アプリケーション:
iEDIPACK
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