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激論!ロジスティクスとIT戦略

3PL、ICタグはどうなる?迫熱の討論会を実況中継

3PLを支えるのはITソリューション

タブの始まり

 

ロジスティクスの明日はどっちだ!

3rd party logistics(以下、3PL)、Radio Frequency IDentification(以下、RFID)、生産拠点のアジア移転…企業物流の範囲にとどまらないロジスティクスのニーズが次々に生まれています。

日本IBMは2007年8月3日、物流業界の今後を考えるセミナー「進化する企業のロジスティクスとIT戦略」を開催しました。なかでも注目を集めたのが、ロジスティクスに詳しいパネリストたちを集めて行われたパネルディスカッション。3PLやICタグなど、物流業界の要注目キーワードをめぐって、活発な議論が繰り広げられました。今回は、このパネルディスカッションの模様をご紹介いたします。

荷主、3PL、ITメーカー…それぞれの代表としてパネリストが登場

  • 松本 忠雄 氏の写真

    荷主代表

    イオン株式会社 特別顧問 SCM管掌
    多摩大学大学院 客員教授 松本 忠雄 氏

花王(株)の取締役・ロジスティクス部門統括の傍ら、花王システム物流(株)と花王ロジスティクス(株)代表取締役社長を務めた。現在は、特別顧問としてイオン(株)のSCMを牽引するほか、ロジスティクスの著書や論文を多数執筆している。


  • 拓海 広志 氏の写真

    3PL代表

    海事ジャーナリスト 拓海 広志 氏

総合商社、ロジスティクス・インテグレーターなどでの勤務の傍ら、海事を専門にするジャーナリストとして活躍してきた。国際物流の先端を見てきた鋭い観察眼で、日本のロジスティクス業界にメスを入れる。本名は恵谷 洋(現TNTエクスプレス(株)取締役営業本部長)。


  • 傘(からかさ) 義冬の写真

    ITシステムメーカー代表

    日本アイ・ビー・エム ロジスティクス株式会社
    企画 企画担当 傘(からかさ) 義冬

1993年にIBM物流部門から分社化した日本IBM ロジスティクス。ロジスティクス・スキルを基に、SCM 改革時のロジスティクス・プロセスの業務アウトソーシングを担う。必要なときに必要なものを手に入れるオンデマンド・ロジスティクスを実践。


  • 大矢 昌浩 氏の写真

    司会

    月刊ロジスティクス・ビジネス(LOGI-BIZ)編集発行人
    大矢 昌浩 氏

サプライチェーンマネジメントを考える物流マンの専門誌LOGI-BIZ。企業や実務家個人の中に埋もれているロジスティクスの知恵や技術を社会的に共有できる情報にするのが目的。今回も、ロジスティクスの実務家たちに鋭く斬り込む。

テーマ1−ロジスティクスのIT活用

司会:

ロジスティクスのトピックスについて、意見を伺っていきたい。まずはIT活用について。ITをロジスティクスに使うとは具体的にどういうことなのか、ご自身の体験に基づいて説明して欲しい。

松本氏:

花王はおよそ40年前から始めた販社システムを軌道に乗せ、事業を強化するために、主に運用系の情報システムやマテハンの技術開発を進めて物流を効率化してきたが、10年余り前から計画系に重点を移してきた。 1993年にはロジスティクス関係のデータベース構築を開始。当初はトラブルの原因追及に威力を発揮したが、データ蓄積が進むと、生産・在庫・輸送の計画系への活用を進め、欠品と在庫を削減し、物流コストも低減することに成功した。その基本的な考え方は、過去の実績から未来を予測する技術を開発して、計画を精緻化することにある。また、関係部署や材料メーカーが同期連携して活動できるよう、共有する情報コンテンツにも大いに工夫を凝らした。これらの諸点は IT抜きには考えられない。同時に、フレキシビリティの確保にも努めている。

拓海氏:

ロジスティクスのサービスはITの進歩によって支えられているし、ITがないと何も実現しない。3PLが提供するソリューションもITが伴わないとすべて抽象的な話になってしまう。
オペレーション・レベルのIT、処理系ITの進歩は以前から物流の仕事に著しい影響を与え、その業務効率や精度を高めてきた。現在では荷主企業のERPに基づいて、3PL側で受発注管理や在庫管理のようなことも行われている。
最近は、SCM最適化に向けての分析や戦略立案までもが3PLの守備範囲となってきているが、それを可能にしているのは解析系ITの進歩。さらに解析系ITと処理系ITの連携ができるようになってきたことに拠ると思う。

司会:

3PLは、どこまでIT開発を社内でやって、どこからベンダーにアウトソーシングするべきか。その線引きはどこですればいいのか。

拓海氏:

いろいろなパターンがあるが、総合的なロジスティクス・インテグレーターなどは、自分たちでコンサルタント部門を抱えて、すべて自分たちでやりましょうという方向にいっている。ただ、それができる会社は非常に限られており、コンサルティングの得意な会社、あるいはITの得意な会社とパートナーシップを結んでソリューションを提供するケースの方が多いと思う。

司会:

日本IBMの物流会社である日本IBMロジスティクスの場合は?

傘:

IBMには全世界のIBM共通のシステムがあるが、ハードは様々な国でつくられている。輸入もあるし、国内にもデリバリーしなきゃいけない。だが、日本 IBMロジスティクスには倉庫もトラックもなく、資産は人だけ。我々はパートナー企業に作業をお願いし、同時に管理をする。どうやって管理するか?いいパートナーと組めるか?それを探すのが仕事。正しい管理をして、一番いい品質でコストが安くて、期日をきちんと守るところを見つける。それが日本IBMロジスティクスの使命。

拓海氏:

荷主企業が自社のトータル・ロジスティクス・コストをよくつかめていない場合、3PLにアウトソーシングをして十分な効果が得られるかというと、そうはいかない。ロジスティクス・アウトソーシングの度合は、荷主企業が自社のロジスティクスのあり方やコストをどう認識しているかによって変わってくると思う。


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2006年の激論

「ICタグと物流改革」をテーマにした、前年のロジスティクス討論会はこちら。