
デジタル映像品質への要求は常に高まっています。 しかし、高解像度で記録したコンテンツの配信は、ライブ映像、放送、ストリーミングなど、その種類を問わず、それを配信するセンター・サーバーのリソースやネットワークの帯域を大きく消費してしまいます。それどころか、たとえコンテンツを視聴・再生していなくても、同じネットワークを共有している別のユーザー端末上で視聴・再生している場合は、その利用帯域にお互いが影響されてしまい、低いサービスレベルになり兼ねません。これは、どちらのユーザーにとっても好ましい現象ではありません。
IBMが提案するVideo On Demandのもう一つの形態「Peer-to-Group Media Broadcast(IBM P2G)」は、オンデマンドなライブ配信を実現するソリューションです。既存のインフラを有効活用しつつ、一斉同時に大勢のユーザーにコンテンツを配信したいニーズに応えます。IBM P2Gは配信するパケットの流れを最適化することで、センター・サーバーのリソースだけではなく、ユーザー側のネットワークのリソースの消費を最小限に抑えることができます。これにより帯域を有効利用することができ、同じサーバー・スペック、ネットワーク・スペックでより多くのユーザーに、より高品質な配信サービスを安定して実現できるのです。
お客様の抱える課題
ユーザー数に応じたサーバーインフラの増強
多くのユーザーに対して、高品質な映像を配信するには、そのユーザー数からの要求を十分処理できるよう配信サーバーに多くの投資が必要になります。
ユーザー数に応じた十分な帯域の確保
再生環境が高度化し、コンテンツの品質も高ビットレート域でサービスされることを前提としているため、想定されるアクセス数をカバーできるよう、相応の帯域を確保する必要があります。もしくは、品質維持のために、ネットワーク機器や再生の前段階で、アクセス制限を施す必要があります。
つまり、高品質コンテンツを配信する場合、また、視聴するユーザーが増える場合に、それに伴い、サーバーインフラやネットワークの増強が必要になるのです。
限られたIT資源でのサービス
限られたIT資源を有効利用することを大前提に、もしくは、より少ない投資で、より高品質な配信サービスを提供することは、全てのお客様の想いに合わさります。
従来のライブ・ストリーミング

Peer-To-Group Media Broadcastによるネットワークの最適化
既存の配信インフラをそのまま利用可能
すでに配信サービスインフラを運用されている場合でも、サーバーモジュールを導入するだけで、Peer-To-Group
Media Broadcastの配信環境を構築することができます。
プラグ・イン形式のクライアントモジュール
Peer-To-Group Media Broadcastのクライアントモジュールは、Windows Media
Playerへのプラグ・イン形式で自動的に配布されるため、ユーザーには、インストールのためのわずらわしい作業が必要ありません。
ネットワーク機器の設定変更も不要
IPマルチキャストを利用したテクノロジーではないため、各種ネットワーク機器の設定を変更する必要はありません。
配信品質の安定性
非集中制御で割り振り先決定の処理を分散し、かつ、動的に変化・構成される配信パスにより、配信経路の冗長性が増します。
Peer-To-Group Media Broadcast による最適化

導入事例
| 02年6月 | ワールドカップサッカー放送 ストリーミング配信 |
| 03年1月 | 日本IBMキックオフミーティング2003実況中継 100BaseT環境で、同時140の視聴クライアントに対し、2Mbpsのライブ・ストリーミングを実施。 トラフィックの増加や輻輳はまったく観測されなかった。(下グラフ参照) |
| 04年1月 | 米国IBM研究所キックオフ2004 実況中継 |
| 04年12月 | IBCSクリスマスイベントをPCとモバイルユーザー向けに生中継 |
| 05年7月 | APTOイノベーション・デイ生中継 |
| 06年1月 | 日本IBMキックオフミーティング2006 実況中継 |
| 06年1月 | APTOキックオフ2006ライブ配信 |
| 07年1月 | 日本IBMキックオフミーティング2007 実況中継 |
| 04年 | 某製造系お客様A社 社内での映像配信実験 某製造業お客様B社 社内においての映像デモ 某ISP(光サービス)でのモニター向け生中継 |
| 05年4月 | 某金融系お客様C社 社内会議システムへの採用 |
| 05年5月 | ITフロンティア様にて社内利用及びサービス展開を視野に、100名規模の実証実験を展開 |
| 05年10月 | CAA様(中古車オークション)の新オークションシステムでの車輌画像一斉配信システムに採用 |
| 05年12月 | 某製造系お客様D社 社内でのライブ配信 |
バックボーンにおける ネットワーク・トラフィック

※ Peer-To-Group Media Broadcast による配信で、トラフィックの急激な増加、配信サーバーの過負荷などは観測されなかった。
スペック
1.最大同時クライアント数 (1サーバーあたり)
- 推奨1000クライアント、最大8000クライアントまで1サーバーで対応可能
2.最大データレート
- downlink/uplink 含めたサービス範囲での最小ビットレートが、配信できるデータレートの上限
3.最大遅延時間
- データ・パケットの到着順をソートするための先読みバッファによる遅延:2~10秒(調整可能)
- ストリーミング・システムのバッファリングによる遅延:5~20秒(ストリーミング・システムによる)
4.信頼性(ロスの回避)
- 配信上流からの自動再送機能(再送要求機能(ARQ)は持たない)
- 喪失回復符号(FEC)による復元処理(最大復元率は調整可能)
前提条件
| エンコーダーサーバー | |
|---|---|
| Windows Media EncoderVer.9準拠 | |
| P2G配信サーバー | |
| クロック周波数 | 2GHz 以上 |
| RAM | 512MB 以上 |
| OS | Windows2000 以上(IPv4) WindowsXP or 2003(IPv6) |
| 視聴クライアント | |
| クロック周波数 | 500MHz 以上* |
| OS | Windows2000 以上(IPv4) indowsXP(IPv4, IPv6) |
※ 視聴クライアントのクロック周波数はコンテンツのビットレートに依存する
| 300Kbps | 500MHz 以上 |
| 1 Mbps | 700MHz 以上 |
| 2 Mbps | 900MHz 以上 |
