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第23回日本IBM科学賞 エレクトロニクス分野

受賞者紹介

染谷 隆夫 (そめや たかお)
1968年9月5月生まれ
東京大学 大学院工学系研究科電気系工学専攻 教授


染谷 隆夫氏の顔写真

  1. 1992年

    東京大学卒(電子工学)

  2. 1994年

    東京大学大学院修士課程修了
    (電子工学専攻)

  3. 1997年

    東京大学大学院博士課程修了
    (電子工学専攻) 、博士(工学)取得

  4. 1997年

    東京大学生産技術研究所 助手

  5. 1998年

    東京大学生産技術研究所 講師

  6. 2000年

    東京大学先端科学技術研究センター
    講師

  7. 2001年~2002年

    日本学術振興会海外特別研究員
    (米国コロンビア大学)

  8. 2002年

    東京大学先端科学技術研究センター
    助教授

  9. 2003年

    東京大学工学系研究科 助教授
    (平成19年より准教授)

  10. 2009年

    東京大学工学系研究科 教授

  11. 専門:

    有機エレクトロニクス

  12. ※所属先・役職は受賞当時のものです。

贈賞の理由

有機トランジスタ技術の開拓と柔軟なエレクトロニクス機能素子・回路への展開

シリコンなどの無機半導体は、LSIなどに広く用いられ、情報通信技術で必須の役割を果たしている。他方、有機分子の一部も半導体性を持つことが、先駆的研究により示され、最近では「大面積化」が容易である点を活かして有機EL素子も登場している。しかし、有機半導体には、物性・材料技術の両面で未解決な部分が多く、性能や信頼性の確保も困難で、応用可能性の一端が示されたに過ぎない。

染谷氏は、有機半導体を用いたトランジスタの物性とプロセス技術に関する系統的な研究を進め、不定形シリコン(α-Si)と同程度の優れた電気伝導性の実現や高温での特性劣化の抑制を可能とするプロセス技術などを開発した。さらに、この技術を基盤として、多数の有機トランジスタを、圧力や温度などのセンサ素子、アクチュエータ(駆動素子)、発光素子などと一体集積化させた機能回路を実現する技術も開発し、有機トランジスタの応用可能性を格段に広げた。特に、有機トランジスタを含む集積回路全体を、その機能や特性を損なうことなく、「曲げ」たり、「伸縮」させることを可能にする新技術を生み出し、無機半導体では実現が困難な、曲げや伸縮が可能な一連の素子や回路の実現性と有効性を示し、エレクトロニクスの新領域(Flexible Electronics)の開拓に大きく貢献した。適用例には、手のひら同様に温度や圧力分布が検出できる電子人工皮膚、伸縮可能な有機EL表示装置、無線電力伝送シートなどがあり、その発想の斬新さから、内外の関心を集めており、同氏は有機半導体の研究開発で世界を先導する役割を果たしている。

このように、染谷氏は有機エレクトロニクスの最前線を拓く独創的な業績を挙げてきており、日本IBM科学賞にふさわしいと認められる。

授賞式での研究発表 [2009年12月27日] : Webcast(動画)

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