受賞者紹介
上田 泰己 (うえだ ひろき)
1975年9月9月生まれ
独立行政法人理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
システムバイオロジー研究プロジェクト プロジェクトリーダー

1997年
ソニーコンピューターサイエンス研究所 研究アシスタント(1998年まで)
1998年
ERATO北野プロジェクト 研究アシスタント(2000年まで)
1999年
山之内製薬株式会社 研究アシスタント(2000年まで)
2000年
東京大学医学部卒業
2000年
山之内製薬株式会社 研究員(2004年まで)
2003年
独立行政法人理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
システムバイオロジー研究チーム チームリーダー(2010年3月まで)2004年
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了
2004年
独立行政法人理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
機能ゲノミクスユニット ユニットリーダー(兼任)2005年
東北大学 加齢医学研究所 客員教授(兼任)(2006年まで)
2005年
徳島大学 ゲノム機能研究センター
客員教授(兼任)2006年
大阪大学 理学研究科(生物)
連携大学院(招聘教授)2009年
京都大学 理学研究科(数学)併任教授
2009年
独立行政法人理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
システムバイオロジー研究プロジェクト プロジェクトリーダー専門:
システムバイオロジー、機能ゲノミクス
※所属先・役職は受賞当時のものです。
贈賞の理由
大容量生命情報解析に根ざしたシステム生物学の開拓
システム生物学は、ゲノム配列情報、遺伝子発現情報等の膨大な生命情報が蓄積された結果、これらの情報を統合し生命をシステムとして解析し理解しようという機運のもとに、2000年頃に勃興してきた学問分野である。この分野は、生命システムを構成する分子を同定し、システムとして定量的な解析を行い、それに基づいたシステムの制御、最終的には、生命システムの再構成・設計を目指している。
以上のようなシステム生物学の漠然とした方向性のみが叫ばれていた頃、上田泰己氏は、哺乳類体内時計という具体的なモデル系を選択し、大規模遺伝子発現解析、ヒトゲノムのオーソログによる配列解析等のバイオインフォマティクス技術に加えて、人工転写回路等の遺伝子工学技術を駆使して、その遺伝子ネットワーク・システムの同定とモデリングに成功しただけでなく、シンギュラリティや温度補償性といった、長年にわたって謎とされてきた生物学的現象を、システム理論的に解明するに至った。これらの一連の研究により、システム生物学の一つの研究手法、特に大容量生命情報の統計解析および配列解析という情報科学技術に根ざした研究手法が確立したということができる。
上田氏の業績は、情報科学と生命科学の融合により生まれたシステム生物学に対して、新たな研究手法を切り開くに至った先駆的なものであり、日本IBM科学賞にふさわしいと認められる。
授賞式での研究発表 [2009年12月27日] : Webcast(動画)
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