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受賞者紹介

村上 修一 (むらかみ しゅういち)
1970年5月1日生まれ
東京工業大学 大学院理工学研究科 准教授


村上 修一氏の顔写真

  1. 1993年

    東京大学理学部物理学科 卒業

  2. 1995年

    東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修士課程 修了
    日本学術振興会特別研究員(DC)

  3. 1996年

    東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程 中退

  4. 1996年

    東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 助手

  5. 1999年

    博士(理学)取得

  6. 2000年~2001年

    スタンフォード大学物理学科 客員研究員(兼任)

  7. 2007年

    東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 助教

  8. 2007年

    東京工業大学大学院理工学研究科 准教授

  9. 2007年~2011年

    独立行政法人 科学技術振興機構 さきがけ研究員(兼任)

  10. 専門:

    物性物理

  11. ※所属先・役職は受賞当時のものです。

贈賞の理由

スピンホール効果/逆スピンホール効果の先駆的な研究とスピン流物理の展開

スピン流とは物質中の電子スピン角運動量の流れである。電荷の流れである通常の電流と異なり、スピン流はジュール熱による散逸を伴わないため、低損失な情報送信手段として、大きな可能性を秘めている。しかしながら、従来、スピン流は、その生成、検出の方法すら明らかではなかった。この状況を打ち破ったのは、齊藤英治氏による「逆スピンホール効果」の観測と、村上修一氏の「内因性スピンホール効果」の予言である。スピンホール効果とは、固体に電場を印加するとそれに垂直向きのスピン流が発生する現象で、逆スピンホール効果とはその逆過程である。これらの成果によって、スピン流の生成と検出に関する基礎学理が確立した。その後、齊藤氏は、スピン流を流す絶縁体の発見やスピンゼーベック効果の観測など、スピン流に関連した新しい現象を次々と見出している。また、村上氏は、スピンホール効果を拡張し、固体のバンド構造が生む幾何学的位相(ベリー位相)に起因する様々な輸送現象の理論を構築している。

このように、齊藤英治氏と村上修一氏の業績は、スピン流物理研究の源流を作るとともに、その分野の発展に大きく貢献するものであり、日本IBM科学賞にふさわしいと認められる。

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