受賞者紹介
住井 英二郎 (すみい えいじろう)
1975年12月5日生まれ
東北大学 大学院情報科学研究科 准教授

1998年
東京大学 理学部 情報科学科 卒業
2000年
東京大学 大学院 理学系研究科 情報科学専攻 修士課程 修了
日本学術振興会 特別研究員(DC1)
ペンシルバニア大学 工学部 計算機・情報科学科 客員研究員2001年
東京大学 大学院 理学系研究科 情報科学専攻 博士課程 中退
東京大学 大学院 情報学環 助手
(同 情報理工学系研究科 コンピュータ科学専攻 流動教員)2003年
ペンシルバニア大学 工学部 計算機・情報科学科 Research Associate
2004年
東京大学 大学院 情報理工学系研究科 博士 (情報理工学) 取得
2005年
東北大学 大学院 情報科学研究科 助教授
2007年
同 准教授(職名変更)
2010年
日本学術会議 特任連携会員(非常勤)
専門:
プログラミング言語理論、ソフトウェア科学
※所属先・役職は受賞当時のものです。
贈賞の理由
環境双模倣によるプログラム等価性証明手法
プログラム理論に関する研究が始まって以来、多くの研究者が、現実的なプログラミング言語において二つのプログラムが等価であるかを判定するための普遍的な証明手法を模索してきた。このプログラム等価性判定問題は、ソフトウェアの互換性や信頼性に密接に関わる重要な問題だが、従来の手法には、再帰や状態、高階関数などの取り扱いに本質的な難点があり、より完全な普遍的手法の確立が長らく望まれていた。
住井氏は、二つのプログラムが互いに他を模倣できるという双模倣関係に、プログラムの環境を付随させるという斬新なアイデアにより、プログラム等価性の一般的証明手法を確立した。この手法は、初等的な道具立てのみを用いて構成されているにも関わらず、一般的な枠組みにおける健全性・完全性を実現しており、プログラム理論における積年の難問であったプログラム等価性問題に対するブレークスルーとして位置づけられている。
このように、コンピューター・サイエンスの基礎に当たる根本的な問題に挑戦し、独自のアイデアによって新たな展開を齎している住井氏の業績は、日本IBM科学賞にふさわしいと認められる。
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