
[特集の視点]
ソフトウェアは企業のビジネスならびに社会基盤を支える情報システムの重要な要素として進化を遂げてきました。そして、大規模かつ複雑化した情報システムをビジネスや市場の変化に機敏に対応させていくためには、SOA(Service Oriented Architecture)に代表される柔軟かつ拡張性のあるソフトウェアのアーキテクチャーやテクノロジーを導入していくことが大切です。柔軟なシステムを実現する選択肢としてオープン・スタンダード、オープン・ソース、そしてオープン・アーキテクチャーなどの活用があります。IBM はこれらオープン戦略に積極的に投資をしています。例えば、オープンソースにEclipse を提供してJava 統合開発環境ならびにリッチ・クライアント基盤としての大きな成功を収めました。その成果はIBM ソフトウェア製品にも利用されていますが、オープンソース・ソフトウェアをアプリケーション開発サービスにおいて有効に活用する事例として実績を重ねてきています。
オープンソース・ソフトウェア開発の成功体験から、コミュニティーの力を生かしたオープンソース型開発やコミュニティー駆動型開発という新しいソフトウェア開発手法が生まれました。世界中から専門家がコミュニティーに集まり、Web2.0 などのツールを活用して議論やフィードバックを集中的に繰り返し、新しいテクノロジーが効率よく生み出されたのです。Jazz™ とProjectZeroはコミュニティー駆動型開発を導入し、製品開発の初期段階から社外ユーザーのフィードバックを取り入れて機能や品質の向上が図られました。
本特集では、新しいソフトウェア・テクノロジーとともに、テクノロジーを生み出すツールや開発手法に関してご紹介します。IBM は最新のテクノロジーに関する情報をいろいろな形で積極的に発信していますが、この記事が変貌を遂げつつあるソフトウェア・テクノロジーへの理解を深めるきっかけとなれば幸いです。
2008年 10月 PROVISION 59号 「特集テーマ:変貌を遂げるソフトウェア・テクノロジー」
コンテンツ・リーダー 野田 晴義
解説
- オープン戦略最前線
― IBMが掲げる三つのオープン戦略 ― (633KB) 米持 幸寿 田中 裕之
- ソフトウェア開発の新潮流
― ソフトウェア開発スタイルの変化 ― (585KB) 根本 和郎 若尾 正樹
- エンタープライズ・マッシュアップ
― 企業におけるマッシュアップ活用の考え方と実現方法 ― (959KB) 森谷 直哉 中林 紀彦 フレデリク・デクゥーケラーレ 吉濱 佐知子
- IBMサービス事業でのOSSへの取り組み
― サービス主導によるOSSの利用 ― (760KB) 白須 英治 木村 迅 本多 一行 水島 壮太
IBMプロフェッショナル論文
- 大規模開発におけるモデル品質向上のためのモデル検証フレームワーク (822KB) 新美 健一 大澤 浩二
- XMLデータベースを活用するアプリケーションのデザイン・パターン (937KB) 植田 賢 山川 多美 山根 英彦
- Java VM用メモリー解析ツールMarusa (629KB) 緒方 一則 河内谷 清久仁 三廻部 大 小野寺 民也
- 非同期Webサービスのためのメッセージング基盤設計
― SOAP/JMSプロトコルによるWAS-MB連携とその高可用性・拡張性 ― (808KB) 石橋 香代子 平岩 梨果 神野 稚子