
[特集の視点]
e―business、オートノミック、オンデマンド、イノベーション。時代の流れと共に、必要とされるテクノロジーも進化を続けてきました。サーバー、ストレージ、ネットワークも、いまやデータセンターの中にある特別なものではなく、企業経営のみならず社会生活を支えるインフラとなっています。そして今、スマートな地球(Smarter Planet)の実現に向けて、新たなテクノロジーが必要とされてきています。
現在、人類は一人当たり約10億個のトランジスタを持ち、約50億人の携帯電話の利用者が存在し、約300億個のRFIDタグが製造されています。このようにあらゆるものが相互接続され、膨大なデータが生み出される世界において、今までの想像の域を超えた量のデータを、これまで以上のスピードと精密さをもって活用するためには、それに相応するテクノロジーが不可欠です。つまり、これまで語られてきたムーアの法則とは違う次元・視点が必要なのです。
そこでIBMは、システムにおいて「ワークロード最適化」というアプローチを採用。膨大なデータを、いかに早く、効率よく「スマートなデータ」に変えるかを追求しています。テクノロジーに対する要求レベルが飛躍的に向上している現在、"One size fits all"という単一アーキテクチャーによる汎用的なアプローチよりも、アプリケーションの特性などに特化し、チューニングされた"Fit for Purpose"の適材適所のアプローチの方が、より効率的かつ最適な環境を構築できるからです。「ワークロード最適化」は、チップ・レベルからシステム・レベルまでいろいろな段階で実装しています。IBMは、2010年7月に、複数のアーキテクチャーを組み合わせたマルチアーキテクチャーのハイブリッド型システムを発表し、新たな次元のコンピューティングを提唱しています。
グローバリゼーションが進み、ますます競争が激化する世界。わたしたちは、企業を成長させ競争力を強化するために本当に必要なテクノロジーとは何かを見直す時期にきているのではないでしょうか。企業成長と持続可能な世界への貢献に向けて、テクノロジーをいかに活用するか。本誌を通してその選択の指針として新たな潮流を感じていただければ幸いです。
2010年11月 PROVISION 67号
「特集テーマ:システム・テクノロジーの新潮流 ― スマートな地球の実現へ向けて」
コンテンツ・リーダー 高橋 志津
連載コラム
IBMプロフェッショナル論文
- ハイブリッド・システム向け並列プログラミング・フレームワーク (879KB) 土居 意弘 村瀬 正名 前田 久美子 小松 秀昭
- モデルとパターンに基づく静的テスト仕様記述の自動生成 (752KB) 天野 富夫 石川 雄一
- XMLスキーマ拡張手法の評価と選択基準 (932KB) 新川 香 大川 昌弘 山根 英彦 濱野 泰男 松浦 桂子 下佐粉 昭