本文へジャンプ

オープン・エデュケーションへの新しいパラダイム

教育分野におけるオープン技術の展望

タブの始まり

オープン・コミュニティーと中国での事例

オープン・コミュニティーにより、再利用・共用サービスと効率性が大きく向上し、イノベーションを推進します。たとえば、Sakaiコミュニティーでは、国際的学習コラボレーションプラットフォームおよびツールを構築するために、150以上の大学・短大と企業が連携しています。IBMはパートナーのrSmart社と共に、学校・大学が容易にSakaiソリューションの導入・統合ができるように開発する、商業的支援を行っています。
オープン・プラットフォームが提供するのは、教育者による教育者のためのイノベーションと整備です。同時に統合と再利用を促進するので、結果としてコストを下げながらサービスの質が向上します。

中国教育省は、中国国内の都市部と、人口の約70%が住む地方との間に存在する教育格差に取り組むため、IBMとパートナー関係を結びました。2006年、中国の約2億1千万人の生徒向けに、オンライン教育リソース環境、”BlueSky Open Platform for Basic Education”を開始しました。BlueSkyは、オープン・テクノロジーをベースにした、信頼性の高い低コストのe-ラーニングソリューションで、機能とコラボレーションを提供し、距離や財政状態を越えて、国中の教育をサポートします。国内15の都市で試験運用され、1年以内にあわせて56,204人がBlueSkyにユーザー登録をしました。

仮想化技術の利用

新しい技術により、機関同士の共用サービスがさらに加速され、ITサポートコストが下がり、さらにさまざまなコミュニティーの学生に対して、アクセスと学習機会を平等に提供します。2006年、ノースカロライナ州立大学は、州内のあらゆるレベルの学生に対応した、教育ツールとリソースを構築するため、バーチャル・コンピューティング・イニシアチブ(Virtual Computing Initiative)に関して、IBMと提携しました。IBMのBlade Centerサーバーにサポートされたコンピューティング・ラボは、最終的に大学のPCラボ・アプリケーションを、キャンパス・データセンターへ集中化することを実行しました。旧来のワークステーション上のアプリケーションは集中管理され、学生がキャンパスの研究室にあるシン・クライアントや自分のワークステーションからアクセスすることができるようになり、コスト削減とPC管理負担の削減に大きく貢献しました。

このプログラムの成功は、仮想化の技術力によるものといえます。これにより、州内の最も財政の厳しい、あるいは距離の遠い地域にも、カリキュラムと技術への同等なアクセスを提供することができます。ノースカロライナ州立大学とIBMのイニシアチブは、ノースカロライナ・コミュニティー・カレッジ・システムとグランビル、フランクリン、ハリファックス、ノーサンプトンの各郡におけるK-12プロジェクトのコラボレーションを牽引しています。これは、今までこの地域では見ることのできなかった、コンピューティングツールの基盤となっています。

クラウド・コンピューティングへのシフト

仮想化のようなオープン・テクノロジーは、クライアント・サーバーからクラウド・コンピューティングへの転換に拍車をかけています。クラウド・コンピューティングは、その中でコンピューティング・リソースが仮想化され、サービスとしてアクセスされるITインフラです。これは、ブロードバンド・インターネット、ソフトウェアのような開発に向いており、コンピューター処理能力や、ストレージおよび持続的サポートの重複したコストの削減にも効果があります。ノースカロライナ州立大学のコラボレーションは、財政やIT要員不足のギャップを埋めるのを助け、従来孤立していた多くの教育機関が使えるようになる、共用ITサービスの可能性を示唆しています。

ベトナムでは、競争力のあるIT要員の育成と再教育のために、2008年5月に政府がIBMと契約し、Vietnam Information for Science and Technology Advanced Innovation Portal のために乗り出しました。これにより、世界中の大学・研究機関とオープンかつコラボラティブな関係を築くことが可能になります。政府機関と大学は、クラウド・コンピューティングの基盤上で稼働する、インタラクティブなオンライン・ポータルを使用し、サービス・サイエンス、経営、エンジニアリングといった分野の教育プログラムを構築します。具体的には、ITサービス、フリーソフトウェアツールに関するコンピューターのコース、そして実際のビジネスケーススタディなどを提供する予定です。広く浸透すれば、これらのリソースにより世界中から競争力のある精鋭を集めることができるのではないかとベトナム当局では期待しています。

オープン・エデュケーションの将来

学生にとってオープン・エデュケーションとは、より公平に、継続的でセキュアなアクセスを得ることを意味します。教育者と管理者にとっては、コストを削減してセキュリティーとレスポンスのレベルを上げながら、どんなワークステーションからでもアクセスできる、ビジネスの柔軟性向上を意味します。国家にとっては、オープン・エデュケーションは将来の経済的持続のために不可欠です。

オープン・エデュケーションは、単に技術ではなく、それぞれの学生の可能性を最大限に引き出すことができるような新しいコミュニケーション、コラボレーション、情報交換の方法です。このような抜本的変化が、教育における潜在的なニーズを明らかにしています。教育は、よりシームレスになること、教育機関内および教育機関の間の孤立を打破すること、各機関中心の視点を少なく、もっと学生と成果を中心に見据えた連続的な教育へと変容することです。オープン・エデュケーションが、低コストでシームレスな環境を実現するでしょう。もはや問題は、オープン・エデュケーションが世界的に現実となるかどうかではありません。それがいつか、ということなのです。学習は誰かの所有物であるべきではありません。世界中のすべての教育システムが、最適なコンテンツとリソースにアクセスできるべきです。


お問い合わせはこちら

まずはお気軽にご相談ください。

メールニュース

IBM教育・研究機関のお客様向け情報提供メールのご紹介