掲載月 : 2008年12月

図1.
北國ダイレクトバンキング
Happy!ライン
株式会社 北國銀行(以下、北國銀行)は、テレホンバンクとインターネット・バンキングが1つの契約で利用できる「北國ダイレクトバンキング Happy!ライン[図1]」を提供しています。このダイレクト・チャネルで提供するサービスの幅を広げるために、従来の委託先サービス基盤から、新たなシステム基盤として、「IBMチャネル共同センター・サービス」を採用しました。2008年9月5日、北陸の金融機関で初めて投資信託を提供開始するなど、利用者への利便性を第一に考える戦略的なサービス提供を実現し、今後さらなる機能の拡充を進めていきます。
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機能や操作性に対する顧客からの要望に対応
インターネット・バンキングが顧客の生活に浸透している昨今、北國銀行でも、顧客向けサービス充実のため、早くから法人向け/個人向けのインターネット・バンキングに取り組んできました。しかし、次のようなニーズがあり、契約先数の拡大が大きな課題となっていました。
- ログオン操作の容易性と分かりやすい操作画面の提供
テレホンバンクとインターネット・バンキングとで異なる体系のユーザー管理をしていたため、ユーザーIDや暗証番号の入力間違いや忘失などが頻繁に発生。加えて画面操作も分かりづらく、使いにくいという声が多数寄せられていました。 - ピーク時の接続を保証する、同時ユーザー・ログイン数の拡大
従来の環境では中継コンピューターの関係で、最大同時ログオン数が制限され、繁忙日にはアクセスできないユーザーが続出していました。 - 銀行の戦略に沿う改善要求に対する迅速で柔軟な対応
銀行個別の要望や、機能の改善を依頼しても、従来の環境では、6カ月、1年先の対応、あるいは要求が受諾されないこともあり、環境の変化に即応することが難題となっていました。

株式会社 北國銀行
システム部システム企画課長
酒井 利篤氏
「ご契約いただいてもすぐに解約される、あるいは継続して利用いただけるお客様が少なく、結果として契約先数の伸びが期待どおりとはいえない状況でした。これを解決し、お客様に喜んで利用いただけるサービスをつくりたい、というのがそもそもの始まりでした」と語るのは、今回のプロジェクトを担当した酒井 利篤氏(システム部システム企画課長)です。
決め手は「スピード」 改善要求への対応と新サービス対応の速度
2005年7月に変革に向けた検討を開始。2006年11月、「IBMチャネル共同センター・サービス」が採用されました。
「決め手となったのは"スピード"でした」と酒井氏は振り返ります。スピードとは、「顧客満足度の向上に向けた改善要求への対応速度」と「時代が求める新サービスへの対応速度」の2点です。そのいずれもが、従来のサービス環境では、チャネル戦略の前向きな推進の大きな足かせとなっていたのです。
「いま着手しなければ競争力強化のタイミングを逸するという経営層の共通認識から、迅速な意思決定がなされました。北國銀行はIBMのホスト・コンピューターのユーザーです。これまでの信頼感と、実績の中で育まれた安心感、時代をリードする提案に対する期待感が採用の背景にありました」と酒井氏。2007年10月には法人向けサービスを開始、2008年3月には個人向けサービスが開始されました。
システム部門への負荷軽減、銀行は戦略に沿ったサービスの迅速な提供に専念

図2.
IBMチャネル共同センター
・サービス概要 (528KB)
「IBMチャネル共同センター・サービス[図2]」は、インターネット系サービスと音声サービスについて高い品質のサービスを提供するとともに、2つのチャネルを共通基盤のもとで構築することにより、両サービスのチャネル連携を実現する共同利用型のサービスです。当サービスの利用により24時間365日稼働と高いセキュリティーを前提としたインターネット・サービスや、音声応答システムなどの専用機器への特殊スキルや新技術対応など、銀行にとっての負荷軽減を図り、戦略的なサービス展開に注力することが可能になります。
このサービスでは、標準的な業務はパッケージを利用してコスト・パフォーマンスよく短期間でサービス提供できる一方、他行と差別化したい戦略的な機能は個別ニーズに応じてカスタマイズできます。またピーク対応も考慮したオンデマンドな価格体系で、コスト的にもリーズナブルなサービスとなっています。
最大同時ログオン数の問題についても、チャネル共同センターと銀行がゲートウェイを介して専用線で結ばれるので、中継コンピューターに派生する回線の制約はなく、ハッキング、フィッシングなどに対する堅固なファイアウオールが構築されているため、利用者に安定したサービスをお届けしています。
ユーザー目線に立ったサービスで契約先数が増加
当プロジェクトの効果について、酒井氏は次のように語ります。「従来の他社サービス環境では、こちらがやりたくてもできないことが多々あり、大きなフラストレーションになっていました。それを解消できたことは大きな成果です。
新システム構築ではユーザー目線に立つことを大前提としました。戦略的な商品を今後も続々と投入していく考えがあり、IBMが提供するサービス基盤は当行の戦略に確実に応えてくれるものと確信しています。また、操作性についてはユーザビリティーを徹底的に追究しました。テレホンバンクの利用者数がインターネット・バンキングの4~5倍だった点を踏まえ、テレホンバンクの契約者には既存のIDと本人認証番号の体系をそのまま使って新しいインターネット・サービスを利用いただけるようにしました。このように"お客様にやさしい、喜んで使っていただけるサービス"を心がけた結果、おかげさまで
契約先数が着実に伸びており、使いやすい、分かりやすいサービスだと好評をいただいています」
利用者の期待に応える地域金融機関に
インターネット・バンキング戦略を統括する杖村 修司氏(執行役員 総合企画部長兼システム部長)は、全体総括と将来展望について、次のように語ります。
「お客様アンケートでは、店舗の営業時間外にも利用したいという声が寄せられています。投資信託については、店頭で説明を受ける時間の余裕がないお客様から、インターネット・バンキングでのサービス提供を望む声が高まっており、インターネット利用を真剣に検討すべき時期にあったといえます。
今回のシステム再構築にあたっては、将来を見越した柔軟性・発展性、機能・操作性に優れたIBMの提案を採用しました。プロジェクトが成功裏に運んだ要因には、全体最適を目指した情報連携を組織の縦横に浸透できたこと、業務とシステムという壁を越えて次世代の金融機関のあり方についての認識を全行一丸となって共有できたことが挙げられます。
投資信託のサービス提供で新しいインターネット・バンキングへの第一歩を踏み出しました。今後は、Plan-Do-Check-Actionのサイクルを徹底しながら戦略的なサービス提供をすることにより、利用者の期待に応える地域金融機関として、さらなる進化を遂げていきたいと思います」
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