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ポスト金融危機のビジネス変革への提言

スマートな金融サービスの実現とは

掲載月 : 2009年12月

日本IBMは2008年4月に「金融ビジネス変革への提言 ビジョン&アーキテクチャー」を発表し、金融機関を取り巻くビジネス環境に対し、今後構造変化をもたらす代表的な要因として、「少子高齢化」、「チャネルフリー」、「キャッシュレス」、「ボーダーレス」の4点を挙げ、変革の方向性をご提案してきました。
しかし、金融危機により、金融機関は大きな環境の変化に直面されています。日本IBMでは、こうした変化を踏まえ、金融サービスの変革に関するご提言をより時代に即したものとし、ソリューション体系の一層の強化を図っています。

金融危機がもたらした顧客と金融機関への影響

金融危機により経済成長がますます困難になる中、顧客は現在そして将来にわたる不安を増大させています。この厳しい時期だからこそ、目に見える金利や手数料だけでなく、顧客一人ひとりの期待に応え、安心と満足を与える「心のサービス」が切に求められています。こうした「真の顧客サービス」を実現するには、多様化する顧客ニーズに応じる、迅速かつ柔軟な商品・サービスの開発・提供が重要です。顧客が期待する価値を把握し、ブランド・プロミス(企業が約束し、実行するもの)を提供するための、より一層の工夫が求められているのです。
一方、従来リスクを利用した収益を享受していた金融機関にとって、リスクの脅威の側面も認識した今、複雑化するリスクをいかに可視化し、コントロールするかも重要となってくるでしょう。

これからの金融機関に求められる3つのビジネス能力

1.顧客理解の深耕

顧客洞察力や顧客信頼性の向上が求められる中、顧客データを有効活用し、顧客にとって最適なサービスを提供するための新たな知見(ニュー・インテリジェンス)を開発していくこと

2.迅速な変化対応

ビジネス基盤の効率化やパートナーシップの活用により、企業全体での非効率を排除し、シンプル化および合理化を促進すること

3.リスク管理の強化

リスク・エクスポージャーを経営目標や健全性の目標に合致させたり、金融犯罪を減少させることにより透明性を向上し、法令遵守を競争優位点に変えること

次世代の金融ビジネス変革に向けて必要となるシステム能力

1.ニュー・インテリジェンスの開発

世界は情報で溢れる一方、企業は情報の有効活用による成長機会の創出や、市場の縮小や規制に伴う損失の低減といった課題に直面しています。金融機関においても例外ではなく、先を見通した洞察を経営に活かせるような新たな意思決定手法が求められています。
IBMは、最先端のビジネス分析やビジネス最適化の支援を専門とするBAO(Business and Analytics Optimization)という新サービスおよび組織を立ち上げ、数理情報や情報管理における豊富な専門知識や技術を駆使し、「状況を察知して対応する」から「起こるであろうことを予測して迅速に意思決定する」という新しい情報活用の仕方をご支援しています。具体的には、顧客分析から複雑なリスク分析を実現する統合リスク管理まで、さまざまな業務エリアでのご支援が可能です。

2.シンプル化および合理化

金融基幹系システムは、これまで堅牢性とハブによる分散環境との融合で、社会インフラとして信頼に応えてきており、完成された現在のシステム・アーキテクチャーのさらなる進化には、基幹系システムへの理解と新世代テクノロジーへの知識の双方が必要となります。SOA(サービス指向アーキテクチャー)を活用したソリューション群RER for FSS(Rapid Enterprise Renovation for Financial Services Systems)は、これら堅牢かつ高速処理に最適化されている現行の基幹系システムに対し、その信頼性や処理能力を損なうことなく、自社内外の新商品や新サービスの開発スピード向上を可能にします。また、業界標準で連携できるサービス化の推進は、企業の枠を超えたサービスの相互連携を可能にし、企業同士の共存共栄を実現します。 さらに、クラウド・コンピューティングのように必要なITリソースを動的かつ柔軟に活用することも、より一層のシンプル化や合理化を促進します。

3.統合リスク管理

金融危機以降、以前にも増して的確なリスク・マネジメントの実践が重視されるようになりました。一層複雑化し、ときに劇的な変動を見せるリスクを可視化し、迅速にコントロールすることは、金融機関にとってビジネスの飛躍の鍵ともなります。
IBMは、多様なリスクを一元的に把握し、コントロールするための統合リスク管理(IRM:Integrated Risk Management)の全体像を、「フィナンシャル・リスク」「金融犯罪」「オペレーショナル・リスク&ITリスク」「ガバナンス&コンプライアンス」の4項目で整理しています。

経営者による適切なリスク管理には、多様かつ大量のデータを網羅的に有効活用し、的確に判断する経営ダッシュボードの実現が必要です。そのためには、BI(ビジネス・インテリジェンス)の機能が重要となります。
また、非構造化データをも取り込み、大量情報をリアルタイムに分析していくストリーミング技術も大きな効果を発揮するものと期待されます。

IBMは、上記のようなさまざまな取り組みやソリューションをご提供することにより、金融機関の皆様のビジネス変革、そしてより良い社会と未来を支える、賢い金融サービスの実現に向けて、引き続きご支援してまいります。

掲載されている情報は2009年12月現在のものです。内容は事前の予告なしに変更する場合があります。
ソリューション情報は、すべての場合において同等の効果が得られることを意味するものではありません。効果はお客様の環境その他の要因によって異なります。
製品・サービス等詳細については、弊社もしくはIBMビジネス・パートナーの営業担当員にご相談ください。

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