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「生保契約管理システム」をパッケージ・ソリューションで実現

XMLベースのビジネス・ルール・エンジン搭載 「AdminServer」を採用したソリューション

掲載月 : 2008年6月

保険会社では、きめ細かい保障(補償)サービスを求める契約者ニーズに対応するために、複雑かつ膨大な数の商品開発に追われてきました。これにより、多くの保険商品のシステム開発が現行の契約管理システムに集中し、システムの肥大化・複雑化による保守の難しさ、効率の低下、コストの増大を生んでいます。
一方、保険業界をはじめとする国内各業界での規制緩和の進展やグローバル化の影響、少子高齢化などの社会環境の変化、消費者のライフ・スタイルの多様化、加えてITの進化と一般家庭への普及による社会・経済の変容により、消費者各層別の保険商品ニーズの多様化傾向が高まっています。このような社会・経済環境の変化を背景に、保険会社、消費者の両者にとって価値のある商品を最適なタイミングで提供することが求められています。
そこで、従来のように契約管理システムにすべての新商品開発を委ねるのではなく、最適なタイミングに最適な商品を提供する欧米型のLine of Business(LOB)ごとのブランド別契約管理システムや、持ち株会社傘下の会社別契約管理システムなどの新しい考え方が出てきています。そうした中、新規商品事業に進出する上で、このようなニーズに迅速に対応するパッケージ・ソリューションの検討が注目されつつあります。
米国を中心とする欧米の保険会社では、パッケージ・ソリューションの採用を積極的に進めています。IBMでは、このようなグローバル・レベルの動向や保険業界のビジネス・ニーズに迅速にお応えするため、米国のAdminServer社*と協業関係を締結し、生保契約管理システム構築におけるパッケージ・ソリューションをご提供しています。

AdminServer PASの主な機能と特徴

このたびAdminServer社との協業開発によって、生保契約管理システム構築におけるIBMのパッケージ・ソリューション「AdminServer Policy Administration System(PAS)」が誕生しました。
その主な特徴については、以下のとおりです。

保守の容易性
AdminServer PASは、従来の生保契約管理パッケージとは異なり、ビジネス・アナリストがビジネス・ルールを登録・保守することで生保契約管理システムの保守を行います。つまり、プログラム・コードの変更をせず、ビジネス・ルールを変更することにより、生保契約管理システムの保守を行うことができます。
ビジネス・ルールはXML※1ベースで登録され、XMLベースのルール・エンジンにより実行されますが、XMLの知識は求められません。ビジネス・アナリストは、複雑なプログラム・コードを意識せずビジネス・ルールを変更することが可能となります。(図1)
すべてのビジネス・ルールは、共通ルール・リポジトリーに保管されます。AdminServerには"The Palette"と呼ばれる描写型開発ツールであるIntegrated Development Environment(IDE)があります。ビジネス・アナリストは、そのIDEを使い、ビジネス・ルールとして構造化された保険商品およびビジネス・プロセスを登録します。

IDEは、代表的な以下の機能を持つことで、AdminServerアプリケーション一式をより保守しやすく、より管理しやすくします。

契約管理を行う上で、広範囲かつ数多くの要求にも、基本システムのプログラム・コードの変更が不要なことから、今日の変化の激しいビジネス・ニーズへの迅速な対応と高度な構成を実現します。

保守に伴うコスト削減と迅速化
AdminServerは、すべての商品とプロセスをプログラミング・コードではなく、ビジネス・ルールによって完全に制御します。AdminServerのルール・エンジンには、保険にかかわるアプリケーション・ロジックは含まれていません。
アプリケーション・ロジックとイベント処理を完全に分離することにより、アップグレードの経路が柔軟性を増し、各種ハードウェアへの移植・バージョンアップが柔軟に実現可能となります。
Excelが新旧のバージョン間でも作動するのと同様に、AdminServerビジネス・ルールが新バージョンのAdminServerルール・エンジンで作動するため、過去に蓄積したビジネス・ルール資産を継承できるよう設計されています。したがって、商品、プロセス、組み合わせ計算がプログラミング・コードに依存した従来のコア・プロセッシング・ソリューションと比較すると、AdminServerのパッケージ・ソリューションは、システム・アップグレードを飛躍的に速く、低コストで実現することが可能なのです。

多様なビジネス規模に対応する柔軟性
保有契約のライフサイクルを通じてSTP※2の発想で入り口から出口までのシームレスな契約管理を行うと同時に多様な商品の管理が可能となります。
また、小規模から大規模な契約保有件数を持つお客様をサポートする柔軟性に優れたソリューションです。

先進的なビジネス・ルール設計
ビジネス・ルール、およびイベント処理、取り消し(UNDO)/やり直し(REDO)などのコア・システムの構成機能を契約管理システムから他のシステム(新契約、引受査定、クレームなど)へ展開することで、保険会社は、すべてのビジネス領域を横断して同一の計算、同一のロジカル・チェック、コンプライアンスを遵守する均質化されたビジネス・プロセスの実現が可能になります。
このように、企業全体の算定方式を共通化することによってSTPの基盤を提供します。先進的なビジネス・ルール設計思想により、ルール・ベースの保険商品だけでなく、ルール・ベースのトランザクションもサポートします。これにより、新規事業の開発、新プロセスの構築、新商品の市場投入における先進的な手法が実現できます。
さらに他のAdminServerファミリー製品群(IllustrationSever,NewBusinessServerおよびUVServer)と連携して、心臓部にあるAdminSereverビジネス・ルール・エンジンにより、バックオフィス業務のためのコア・プロセッシング・テクノロジーを提供します。(図2)

業界標準への準拠
AdminServerの心臓部のルール・エンジンは、XMLベースであり、ACORD※3が提供するXMLルール・テンプレートに準拠しています。
IBMでは、世界各国における保険会社において培われたグローバル規模の保険ソリューションのノウハウやシステム構築の実績をもって、入り口から出口までの自動化に向け、新しいビジネス・プロセスの構築からシステム構築まで総合的にご支援いたします。

※1 Extensible Markup Language(XML) : World Wide Web Consortium(W3C)により勧告(策定)されている国際標準の構造化文書の技術、コンピューター言語。
※2 Straight Through Processing(STP) : 一連の取引処理を電子的に行い、一度入力されたデータが手作業を経ることなく処理すること。
※3 Association for Cooperative Operations Research and Development(ACORD) : 保険業界における業界標準を開発し、利用を促進する非営利業界団体
* 米AdminServerは、米Oracleが5月13日付にて買収の合意に達したと発表しています。

本事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。

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