掲載月 : 2009年3月
100年に一度と言われる金融危機と世界同時不況が起こり、経済の先行き不透明感は、一段と深まっています。1月20日に政府より発表された月例経済報告では、景気の基調判断を「急速に悪化している」とし、前月の「悪化している」から下方修正されました。厳しい市場環境下、大多数の企業が、新規投資戦略を見直し、「ITコスト」の最適化を本格的に検討/実行し始めています。
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攻めのコスト削減に必要な三つのステップ

ITコスト削減のための
三つのステップ 拡大図金融業界では、金融ニーズの複雑化/多様化、制度やコンプライアンス対応の変化の中で、今後も市場競争が熾烈さを増すと考えられます。コスト削減だけを優先させてしまうと、金融商品の企画開発力や営業力が弱体化し、顧客満足度と市場競争力を失うことにもなりかねません。「ITコスト」を最適化しつつ、かつ、今まで以上に柔軟で変化に強いサービス提供基盤を創り上げることが非常に重要です。
「ITコスト」は、大きく「直接コスト」と「間接コスト」に分類されます。「直接コスト」は、ハードウェアやソフトウェアの購入費用、ネットワーク利用料、アプリケーション開発やシステム運用の業務委託費が該当し、それらはさらに、導入構築時の一時コスト(イニシャル・コスト)と運用管理コスト(ランニング・コスト)に分けられます。一方、「間接コスト」は、IT関連作業に従事する自社・自行社員の人件費です。
「ITコスト」の最適化を成功させるためには、この2種類のコストの特徴を十分に把握した上で、「短期的なコスト削減」(ステップ1)と「中長期的なコスト削減」(ステップ2とステップ3)のロードマップを策定することにより、効果的かつ低リスクに推進できます(図1)。
このロードマップをきっちりと策定すると、単なる"削減"だけではなく、IT基盤とビジネス革新力の強化という"攻め"の価値も生まれてきます。
【ステップ1】
短期的なコスト削減施策
まずステップ1では、サービス・レベルへの影響がほとんど無く、直接的にITコストが軽減できるエリアから着手します。例えば、「ハードウェア保守契約」や「ソフトウェア・ライセンス契約」などは、契約形態を見直すことによって、サービス・レベルを変えずに、大きなコスト削減を実現できるケースも少なくありません。
あるお客様のケースでは、複数のハードウェア・ベンダーと締結していた保守契約をIBMに一本化していただくことにより、保守費用総額を削減し、さらに障害発生時における煩わしいお問い合わせ回数の軽減を実現できました。
ソフトウェア・ライセンスの見直しでは、今後必要となるライセンスを事前に購入することにより、他社製品のリプレイス等を含めて、従来投資額から45~75%のコスト削減に成功されたお客様もいらっしゃいます。また、別のお客様では、IT資源を使用した分だけ料金を支払う包括契約に切り替えることによりTCO(Total Cost of Ownership)30%削減の効果が得られました。
【ステップ2】
中長期的なコスト削減施策(見える化)

「サービス・マネジメント・ストラ
テジー&プランニング」概要
拡大図
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次に、現状のITシステム環境をさまざまな角度から診断/分析します。
過剰なシステムを削減できないか?
重複するシステムを統合できないか?
ITシステムを最適化することにより、「間接コスト」の削減効果も生まれます。つまり、IT関連作業を担っていた人材の一部をコア業務へ再配置することにより、ビジネス基盤の強化にもつなげられます。また、ITシステムは、サービス・レベルを保つことが大前提となるため、負の影響も慎重に検討した上で、削減可能なエリアと優先順位を見極めなければなりません。つまり、ビジネスの継続的成長を見据えて、現在のITインフラを評価/分析し、「ITコスト削減ロードマップ」を策定することが、中長期的なITコスト削減の成否を決めるカギであり、IBMは「IBM ITトランスフォーメーション&オプティマイゼーション・コンサルティング・サービス」や「IBM ITマネジメント・コンサルティング・サービス」(図2)といったサービスをご提供しています。
【ステップ3】
中長期的なコスト削減施策(実行/展開)
この段階では、ステップ2で策定したロードマップを基に、具体的なコスト削減施策を実行/展開していきます。例えば、IBMのあるお客様では、VMwareによるサーバー仮想化により電力コストおよび冷却コストを60%軽減し、平均サーバー使用率が50%増大しました。他にも、データセンターの統廃合を計画していたお客様がネットワーク上のアプリケーション・パフォーマンスの最適化も併せて展開したところ、当初想定していた統合コストより35%も削減できたケースもあります。そのほか、下記のさまざまなサービスのご提供も行っています。
- IBMストレージ最適化および統合支援サービス
ストレージ環境を単純化/最適化し、コスト、稼働効率、拡張性、 回復力に優れたシステムを構築します。 - IBMネットワーク戦略策定および最適化サービス
ネットワーク最適化の戦略的ロードマップを策定し、コスト低減とパフォーマンス向上を支援します。 - IBMクライアント環境仮想化サービス
シン・クライアント環境を構築し、セキュリティーを強化する とともに、クライアント管理のコスト削減を実現します。
クラウド化によるコスト削減
IBMが先進テクノロジーを活用したITコスト削減とユーザーへのサービス・レベル向上の切り札として提唱するのが「エンタープライズ・クラウド」です。自社・自行のデータセンター内にクラウドを構築し、自社・自行内さらにはグループ企業全体への各種サービスの提供により、グループ全体への最適化や運用コストの削減のみならず、ピーク時の対応など動的で柔軟性の高いサービスを提供できます。
IBMでは、世界で同時進行していた数十の実験プロジェクトのITインフラにクラウドを導入した結果、それぞれが個別にITインフラを用意していた場合と比較して、運用/保守の人件費やハードウェア・コストが劇的に下がり、年間約80%のITコスト削減が実現しました。
また、海外のあるリテール・バンクのお客様では、クラウド化により、迅速にテスト環境を構築することが可能になり、3年間で約100万ドルの削減に成功しています。
IBMでは、これらの事例によって培われたノウハウ、専門知識をサービスとして提供し、お客様の「攻めのコスト削減」の実現をご支援してまいります。
※削減効果は、IBMのお客様事例から得られたデータです。お客様の環境により、削減効果は異なります。
本事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
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