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あらゆる顧客接点に予測分析の力を

お客様の想像を超える対応が導く競争優位

掲載月 : 2010年6月

1990年代、データマイニングが普及し始めた際、金融業界はいち早くその有用性を認め、与信管理などの仕組みに活用してきました。データマイニングはその後、より広範なコンセプト「予測分析」の中核として進化を続けています。ここでは予測分析について改めて整理するとともに、金融業界における活用シーン、そしてプロジェクト成功のためのポイントをご説明します。

先を見る力、予測分析とは

予測分析は蓄積されたデータから将来起こり得ることを予測し、プロアクティブなアクションを取ることを可能にします。例えば契約を解約する可能性の高い顧客について、解約される前に特定できれば、その顧客を維持するための適切な対応が可能となります。予測分析とは、過去のデータをコンピューターが自動的に構造化、つまり一定のルールを見つけ出し、それに基づいたアクションを取ることで、より良いビジネス成果を導き出すことを可能にするテクノロジーです。

IBM SPSSの予測分析は以下のことを可能にします。

予測はあくまでも予測ですので、100%確実とは言えません。例えば契約を「解約しない」と予測した顧客が実際には解約してしまうケースもあります。ある特定の顧客の行動を予測した場合、データ分析に基づくよりも、人間が予測した方が正確な場合もあるかもしれません。しかしながら、現在企業が抱える膨大な顧客数を考えた場合、顧客一人ひとりを人間が理解し予見することは不可能と言えます。不確実な将来を経験や勘だけを頼りに判定するのではなく、予め既存の構造をとらえ、精度が確保された予測モデルに頼ることで、相対的に予測と実際の誤差が少なくなることが期待できます。また個別に予測がはずれるケースがあったとしても、その結果を再度データ化し、次の予測の材料とすることで、より正確な予測ができるようになります。つまり予測分析は、継続的に活用することで全体として許容できる誤差の範囲でビジネスに活用できるようになります。

予測、実行し、その結果を検証した上で次の予測に生かす、「予測(Predict)」→「実行(Act)」→「結果の蓄積、検証と、さらなる情報収集(Capture)」のサイクルを継続的に運用することで、予測はさらに信頼性を増し、ビジネス効果を上げていくことが可能になります。

金融業界における予測分析の活用例

パターン発見
同時に購入される商品を見つけ出すマーケット・バスケット分析や、「特定商品A」を購入した顧客が次回以降の来店時に購入する可能性の高い時系列関連商品を、確度(数値)を伴って発見することができます。例えば保険商品の場合、契約時や契約期間中に収集されたデータを基に、どのような順番、どのようなタイミングで追加契約をしそうか、購買の流れに沿ったパターンを発見することで、効果的なクロスセル・アップセルを可能にします。

ヨーロッパの金融サービス企業では、この仕組みをコールセンターに展開し、数億円相当の売上成果を上げています。

分類
購入の仕方には、顧客ごとにいくつかのパターンがあります。こうした購買行動をグループに分類することで、商品政策やプロモーションの立案に活用できます。例えばクレジットカード会社が毎月顧客へ送る利用明細に同封する、チラシの掲載商品を選択するなど、よりワン・ツー・ワンに近い対応をするために活用されています。

上述のコールセンター、与信システム、請求審査システムのように、予測分析を顧客接点へ組み込み、対応の向上を図っている企業は、極めて高いROIを実現しています。

プロジェクト成功のために

最後に、予測分析を業務に展開する上で重要となることを整理しておきたいと思います。

まず1点目は、明確なビジネス・ゴールを持ってプロジェクトを開始することです。「解約率を低減する」「優良顧客を特定し、よりニーズに合った対応をすることでクロスセルを促進する」「与信審査にかかる時間を短縮する」など、ツール導入ありきではなく、ビジネス課題ありきでプロジェクトを開始することが重要です。

2点目として、IBM SPSSでは「コンバージェンス」に注力したアプローチを提唱しています。「コンバージェンス」とは、「分析」「ビジネス・プロセス」「IT」というビジネス上重要な3つのポイントが収斂するエリアを指します。データに基づく意思決定手法を導入し、複数部署間で継続的に分析を活用するためにIT/アーキテクチャー・インフラを有効に活用、そして企業規模でのビジネス・プロセスに分析を展開、システム化する、というアプローチです。組織全体に深い分析を促進し、より高い価値創造を可能にし、最終的には企業の競争優位を構築することができます。このアプローチを取る上で、複数部門からプロジェクトへ参画することが重要となります。

昨今、与信審査に加え、Event Based Marketing(EBM)やマイクロ・ターゲティングなど、金融業界における予測分析のニーズはより広範にわたってきました。顧客とより良い関係を築き、ビジネスを成功に導くために、予測分析をIBMはご支援します。

掲載されている情報は2010年6月現在のものです。内容は事前の予告なしに変更する場合があります。
ソリューション情報は、すべての場合において同等の効果が得られることを意味するものではありません。効果はお客様の環境その他の要因によって異なります。
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