掲載月:2006年10月
ソリューション概要
IBMは「お客様にイノベーションによって成功していただくための、最も信頼されるパートナー」になることを目指し
ていますが、長期にわたってサービスを提供するアウトソーシングに関しても、お客様への最大限の貢献を目指して、
デリバリー(運用サービス提供)の発展モデルを提唱しています。
従来はお客様個別のリソース(システムや要員などの資源)や運用プロセスをそのまま活用してサービスをご提供するモ
デルが主流でしたが、お客様の経営環境の変化や競争力の強化に迅速かつ柔軟に対応するために、弊社が多くのお客様
へのご支援から得た経験やノウハウを総結集した「IBM標準デリバリーモデル」の適用を推進しています。
IBMが考えるITアウトソーシングの発展モデルとは

図1 発展モデル
第1ステップは、運用プロセスの標準化と共用化
標準デリバリーモデルの第一段階は、サービスの中心である人的リソースの集約と、運用プロセスの標準化、ならびに共用化です[図1]。
機能ごとに最適化された体制に再編成することにより、IBMの中で実績のあるソリューションを、より多くのお客様に提供可能となる体制が実現しています。機能ごとに運用サービスを提供する中核を担うのは、「SDC」になります。
第2ステップは、システム基盤の集約
次の段階は、システム処理が実際に行われる「プロセスセンター」の集約化と共用化です。データセンターに設置されているサーバーやストレージを共用環境としてご提供することにより、システムの柔軟性や拡張性の向上と、運用コストの最適化が可能となります。
世界規模のノウハウを結集した、最大限の自動化へ
さらなる発展モデルである「オートメーション」の段階では、IBMがグローバル環境で培った運用ノウハウを集約したベストプラクティスのソリューションを活用して、最大限の自動化を推進していきます。
IBM社内の運用で実績のあるソリューションや、お客様環境で運用実績のあるツールを、再利用可能な知的財産(IPアセット)として積極的に展開します。従来のようなお客様ごとの固有なソリューション構築に比べて、工数を大幅に短縮できる上、実績ある、品質の高いソリューションのご提供を実現しています。
仮想的な専用空間のご提供へ
IBMが提唱する発展モデルの最上位の段階として位置づけているのは、「グローバル・デリバリー環境における仮想データセンター」です。お客様がセンターの場所を意識されることなく、世界規模の環境から常にベストプラクティスであるサービスを、柔軟にご提供することが可能になります。
高度な仮想化技術を駆使して、最大限に自動化されたオートノミック(自律)型のデリバリー環境へ変革することにより、お客様から見るとあたかも専用環境を使っているかのような、仮想的な空間でサービスを提供することを目指しています。
コンピテンシーベースの新たなデリバリーモデル
従来のような「お客様ごとに個別最適化されたデリバリーモデル」から、「全体最適化を目指した新しいデリバリーモデル」への変革について、もう少し詳しくご紹介します。
SDCがご提供するサービスは、下記のコンピテンシー(IT運用サービスに必須な能力)で構成されています[図2]。
- サーバー・システム・オペレーション
お客様環境にあるすべてのサーバーの運用およびサービスに必要となるインフラ環境を提供 - エンドユーザー・サービス
PCクライアント環境の運用およびエンドユーザー様向け
ヘルプデスク・サービスの提供 - セキュリティー・サービス
コンプライアンスを遵守するべく運用・維持管理を実施 - ネットワーク・サービス
ITインフラを支えるネットワーク環境の構築および運用を実施 - アセット管理サービス
ハードウェア資源・ソフトウェア資源の資産管理サービスを提供

図2 概要図
以上の5つのコンピテンシーは、それぞれの専門分野でのサービスに責任を持ち、複数のお客様を横断的に見ながら、全体的な視点で最適化したサービスを提供します。
一方、「サービス・マネジメント」という、「お客様の視点に立ってサービス全体を取りまとめる役割」も必須の構成要素です。サービス・マネジメントではお客様満足度とサービス品質を向上させるために、SDCと密接な連携をとりながら、最適なサービスを組み合わせて提供します。これらの体制により、今までのようなオーダーメイドで構築していたサービスに加え、標準化されたレディメイドもしくはイージーオーダーで構築された、より柔軟性のあるソリューションをご提供することが可能になります。
各々のコンピテンシーは、先述の「5つのコンピテンシー」のような上位の大分類から、さらに細分化したサービスラインという分類で管理されています。サービスラインはさらに詳細を記述したサービス・コンポーネントと呼ばれる構成要素を定義しています。これらの定義は、IBMが世界的な規模で標準化しているものであり、細分化されたサービス定義ごとにスキル/プロセス/ツールの成熟度を継続的に評価しています。
この評価結果は、ベストプラクティスなソリューションの複数のお客様への横展開や、お客様からのニーズが高いソリューションの構築への提言として活用されます。グローバルで標準化されていることにより、海外で開発された実績あるソリューションも、迅速に日本のお客様へ提供することが可能になります。IBM社内システムの運用体制も同じ考え方で構成されているため、IBM社内で実績のあるソリューションのお客様への展開も、すでに数多く実施されています。
IBMは、グローバルな視点にたって、お客様に最適なソリューションを展開できる体制に変革しながら、ITアウトソーシングの継続的な発展モデルを目指すことにより、お客様のイノベーションをご支援して参ります。
本事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
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