掲載月 : 2008年9月
環境の変化に機敏に対応しつつ、持続的な成長を遂げるためには、迅速かつ的確な経営判断と組織力が不可欠です。先行きが不透明で変化が激しい状況下で企業運営をこなすには、もはやトップの指導力だけでは限界がきており、「管理職(マネージャー)」のリーダーシップに成功がかかっていると言っても過言ではありません。このリーダーシップには、組織を導く指導力はもちろん、現場で適切な判断をし、構成メンバーのモチベーションや能力を引き出し、組織力をも高め続けることが含まれています。
こうした状況は金融業界も例外ではありません。法規制の改正や内部統制への対応など、順守すべき対象が増える一方で、商品・サービスの多様化やスピードアップなど競争力強化が求められています。そうした経営課題に対し、健全な組織風土を形成し、組織力を高める要になるのが管理職であり、その人財の育成が今、急務となっています。
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IBMでのマネージャー育成事例

図1.IBMの
リーダーシップ育成体系
全体像
リーダーシップ育成の成功要因
IBMは長きにわたり、マネージャー育成に全力で取り組んできました。それは、組織業績を持続的に成長させられるかどうかは組織風土が大きく影響すること、そしてその組織風土のあり方を大きく左右するのが、マネージャーが発揮するリーダーシップやマネージメント・スタイルであるとする考え方に基づいています。その考えは今も変わらず、むしろ経験を重ねて確信が深まっています。
では、どうすればリーダーシップをもったマネージャーを育成できるのでしょうか。その成功要因をIBMは次のようにとらえています。
- 適切な資質の選択とスキルの習得はもちろんのこと、成長のために必要な経験を適切なタイミングで与えることが重要であり、加えて、人を育成する企業文化と、人を育てられる"ひと"の存在もまた欠かせない[図1]。

図2.リーダーを成長させる
経験 支援する仕組み
スキルの開発プログラム
スキル開発では、単に労務管理や人事考課手法といった個別の基本的スキルを習得させるだけでなく、「ビジネスをいかにリードするか」、「人やチームをどう管理し成長させるのか」といった現場で必要な実践的スキルの両面を総合的に発揮させるスキルの開発プログラムを実施しており、新任管理職とともに、M&Aやキャリア採用で転入してきた管理職クラスのメンバーにも受講を義務化しています。
これには、IBMにおけるマネージメントのプロトコル、すなわち事業運営、組織運営にあたって必要となる"ことば"と"考え方"をあわせる意味も含まれています。一口"戦略"や"権限委譲"といっても、その意味や考え方は人によって異なりますし、往々にして都合良く解釈されてしまいます。プロトコルを統一することにより、組織風土への影響が大きいマネージャー層が、方針の決定や伝達、メンバー育成などを誤らないようにすることが重要だと考えます。また、当然ですが、プログラムには随所に「マネージャーの重要な役割」として「人財
育成」があることを織り込んでいて、どうやって人を育てていくのかというスキルも身につけられるようにしています。
あわせて、いかに経験を積ませるかについても、計画的で戦略的な取り組みをしています。実際にIBMでは、各人のキャリア・プラン、育成計画を毎年策定し、上司と話し合いながら実践しています。上位層については、育成計画を組織として管理し、後継者育成(サクセッション)プランと連動して経験の機会を計画的に与えています[図2]。そして、それらプログラムの随所に「人を育成する文化」の要素を盛り込むとともに、各種コミュニケーションやコラボレーション施策を通じても文化を醸成しています。
IBM自身のノウハウと実績に基づく支援プログラムの提供

図3.IBMリーダーシップ開発
「Management Development
Program」全体の構成
(117KB)
アイ・ビー・エム ビジネスコンサルティング サービス(IBCS)では、IBMがこれまで実践し成果を上げてきたマネージャー育成体系を基に、お客様の事業戦略に沿った体系の構築から、個々のプログラム設計、それらを支えるインフラの導入まで、マネージャー育成を総合的にサポートしています。その一例として、「IBM Management Development Program」をご紹介します[図3]。
当プログラムは、IBMのマネージャー育成プログラムがベースとなっており、個々のお客様向けにカスタマイズして提供しています。プログラムは知識の習得から行動変容までを段階を踏んで進められるように設計されています。
最初のステップであるマネージメントの考え方と基本的な知識の習得、および次のステップのケースの疑似体験は、各自で学習できるようe-ラーニングで実施。次に多面的評価で行動変容への気づきを、そして、その次の集合研修では、グループ討議やロールプレーを通じて自分自身や異なる役割に対する2つの気づきを得て、行動変革を決心する。そして最後に、職場での実践を通して行動を変えていくという流れでできています。なお、e-ラーニングはいつでも受講することが可能となっており、職場での実践中に必要な知識を振り返って確認するような使い方もできます。
より上位層のエグゼクティブ・リーダーを対象とした、実際の事業戦略を策定するアクション・ベースのラーニング形式プログラムも用意しており、戦略コンサルタントが支援しながら最終的には実行計画を立てて展開していくという、コンサルティング・ファームならではのプログラムもあります。IBMでは選抜された次世代経営者候補を対象に実施されているプログラムです。
この他にも、マネージャーが適切な経験を積むための計画的配置や、組織文化醸成のための各種施策もサポートしており、IBMは、人財戦略のご支援を通して、金融機関の皆さまの持続的成長に貢献してまいります。
※ご参考情報 : ホワイトペーパー「グローバル環境で求められる日本のリーダー」
http://www.ibm.com/services/bcs/jp/solutions/hcm/reports/ibvglobal/
本事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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