掲載月 : 2008年9月

図1.今後のノンバンク業界
生き残りのための主要成功
要因
メガバンク主導によるリテール・ファイナンスの再編が激化しています。また銀行主導だけではなく、ノンバンク自身が能動的にM&Aに動くケースも見られます。ノンバンクの生き残り戦略は必ずしもM&Aだけとは限りませんが、選択肢の1つとしてM&Aに取り組む場合、ノンバンク各社が直面すると想定される主要な論点と、その解決に向けたアイ・ビー・エム ビジネスコンサルティング サービス(以下、IBCS)による支援内容をご紹介します[図1]。
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M&Aで克服すべき3つのハードル

図2.各局面で直面する
主要な論点と求められる
能力 (207KB)
M&Aで克服しなければならない主要な論点を整理すると、[図2]のようになります。横軸は、「基本合意までの局面」、「基本合意後の事業統合・承継局面」、「抜本的なコスト削減局面」の3つの局面を表しています。縦軸は、経営(経営企画セクションを含む)層、ミドル&現場層、システム関連領域に分け、それぞれで発生する主要論点や要求される能力を簡略化して表現しています。
以下に、その中でも重要なポイントを例示します。
基本合意までの局面
基本合意を成功裏に締結するポイント
この局面で経営に求められるリーダーシップは、主要なサブシステム領域ごとに「片寄せ」するというトップダウンの選択も含め、事業統合・承継のコストとスピードという経営視点でトップ・マネージメントが基軸となる判断を明示することです。これにより次局面以降において、M&Aのデメリット面である検討長期化といったリスクの顕在化を低下させることができると考えられます。
- システム・デュー・デリジェンス(Due Dilligence)支援
デュー・デリジェンス(以下、DD)の成功と基本合意への到達が当局面のゴールとなりますが、最も時間を要する可能性があるのがシステムDDと考えられます。一般的に、相手方企業が自社現行システムに対する実態把握が十分にできていない場合は、システムDDの難易度はさらに高くなります。
IBCSでは、システム機能、システム運用、リスク分析といった一般的な視点だけでなく、取扱商品に関するGAP分析(例えば、各種手数料の計上方法の相違他)と開発対応可否の意思決定、加盟店提供情報のGAP分析と対応方法、商品・組織別業務運用体制などの整理など、ノンバンク業界の知識と経験を生かしたシステムDDをご提案しています。 - 現行システム実態調査
来るべきM&Aに備えるだけでなく、自社システムの強み弱み、抱えているリスク、体制・スキル、今後の対応方針などを経営に説明できるよう、自社システムの調査を行い、実態把握しておくことは非常に意義があります。
現行システムの実態把握をもとに、自社経営戦略実現との整合性の確認や他社動向の把握により、今後のシステムの対応方針策定も比較的容易となるでしょう。
事業統合・承継局面
プロジェクト・マネージメントの強化とスピード感を意識した実行計画の立案・推進
この局面では、事業統合・承継に関する統括部門の決定と包括的な意思決定権限を有する統括Project Manager(PM)を指名し、来るべき事業統合・承継日に向けて円滑に業務運営を開始できるよう諸準備を整えるミッションを持ったProgram Management Office(PMO)を統括PMの下に設置する必要があると考えられます。
- PMO支援
PMOは統括PMを実務的にサポートし、先方企業との交渉や自社の経営メンバーからの承認取り付けを円滑に行うため、テーマ別検討グループの意見集約や課題管理・進捗管理、資料作成、先方企業の事務局との情報連携など、司令塔的な役割を担います。従来の事務局的な発想から求められる役割とは大きく異なります。IBCSは、業界知識や経験に加え、セッション実行力、文書化体力、プロジェクト・マネージメント力のあるコンサルタントのチームによるPMOをご提案します。 - システム統合のブループリント立案支援
双方のシステム統合までを見通した青写真の立案も必要となります。M&Aの目的と優先順位の理解、システムDD段階で収集したIT資産に関する情報をベースにIT資産の洗い出しと評価を行い、IT資産の選択と必要な変更の決定を経て、最終的にシステム統合に向けた青写真を作成するご支援を行うことが可能です。
抜本的なコスト削減局面
現行業務の把握と新業務コンセプトによる業務改革
この局面では、経営計画に即した事業部ごとのコスト削減目標の設定・実行や戦略部門への経営資源の重点再配置が主要論点として考えられます。具体的な実施策としては、各種販促費や営業の役割見直しなど、営業費の削減も考えられますが、現行業務の見える化と標準化、新業務コンセプトによる業務改革を実施し、ローコスト・オペレーション体制を確立することも必要です。
- 現行業務の見える化と標準化
現行業務の見える化と標準化への取り組みは、ローコスト・オペレーション体制確立に向けた最初のステップであり、以下の例が挙げられます。- 現行業務フロー分析による事務処理パターンの認識と絞り込みの検討
- Webマニュアルによる効率化推進と標準化意識の浸透
- 外部要員向けのわかりやすい研修コンテンツ
- 事務指導・臨店検査など、標準化徹底の仕組み
- 新業務コンセプトによる業務改革の基本計画立案支援
現行業務の見える化と標準化に目処がつくと、基本コンセプトを基にお客様固有の新業務プロセスの設計方針を確立した上で、新業務プロセス設計とソリューション開発の対象範囲や投資対効果などを含む基本計画立案をご支援しています。
具体的な進め方を顧客・加盟店からの申込受付を例にとると、まず「入口で書類はペーパーレス化し、その後、書類保管センターへ直送する。また、電子化された情報で各種の業務処理を実施する」といった基本コンセプトの骨子を前提とした上で、受付集約化、与信集約、口振依頼書対応、集中保管、規程の見直し、ペーパーレス化、イメージ・バーコード化、ワークフロー化の検討といった個別論点をお客様と検討し、新業務プロセスの設計方針を確立していきます。
IBCSではM&Aをはじめとするリテール・ファイナンス各社の再編、貸金業法・割賦販売法の改正などに直面するお客様に対し、上記をはじめとする幅広いご支援をこれからもご提案してまいります。
本事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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