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新たな成長戦略の実践に向けたスマートな取り組み

金融機関を支えるバンキング・インダストリー・フレームワーク

掲載月 : 2010年9月

経済環境が大きく変化する今、多くの金融機関がその変化に立ち向かうため、新たな成長戦略を本格的に実践されています。費用を削減するだけでは十分とは言えず、健全性の維持と持続可能な新しい収益・利益源を見つけ出すことが重要と言えるでしょう。

IBMは2010年6月、日本を含む全世界の金融機関の皆様へのご支援の中で磨いてきた知見やスキル、進化するテクノロジーを活用しながら、金融機関業務に最適な形でソリューションを提供する「バンキング・インダストリー・フレームワーク」を発表しました。新たな成長戦略の実践に向けたお客様へのご支援をより一層強化するスマートな取り組みであり、ここにご紹介します。

新たな成長戦略の実現に向けて求められる3つの課題

IBMは、その鍵となる課題を3つと考えています。第一に、ビジネス・モデルの再定義。地域金融機関における連合、海外事業の本格展開、あるいはグループ金融機関との連携強化など、新戦略を打ち出している金融機関もあり、得意分野に集中して専門特化を進める、あるいは業務とITの再構築によりローコスト・オペレーションに磨きをかけるといった方向性もあるでしょう。

第二に、顧客の理解と信頼の回復。IBMが日本を含む全世界で実施した、金融サービスに対する消費者と金融機関のとらえ方の調査・分析によると、「金融機関の考える顧客像」は実態と乖離しており、改めて顧客と深く向き合い、真のニーズを理解し、信頼関係を強化する必要があります。

第三に、リスク管理の高度化。市場や与信リスクのみならず、最近はオペレーショナル・リスクや反社会的勢力への対策も世界中の金融機関における課題と言えます。透明性の確保や社会的信用の維持に向け、従来の縦割りのリスク管理を見直し、組織や業務を横断する統合リスク管理の高度化が求められています。

成長戦略をサポートするバンキング・インダストリー・フレームワーク

第一に、「顧客分析とサービス最適化」。顧客理解の深耕には、顧客への洞察力を高め、より一層の信頼性を獲得することが重要であり、さまざまなチャネルから得た顧客情報を分析・有効活用してサービスの最適化につなげることが重要です。このような動きの中、システムやデータの構造上の問題から、収集した顧客情報を統合的な分析や予測に生かしきれていないといった課題を抱えているお客様には、情報系/DWH、CRM、MCIF、そして統合顧客情報といったデータの整備をご提案します。また、SPSSやILOG®など、弊社にて多くの実績を持つソフトウェア製品を用いて、データを活用した分析や予測による、顧客に対するサービス情報やプロセスの最適化の実現についてもご支援します。

第二に、「次世代基幹系システム実現へのアプローチ」。次世代基幹系システム構築にあたり、現実的なアプローチの1つとして、既存のシステム資産を生かしつつ新サービスに対応できる取り組みが考えられます。IBMは、SOAを活用したRapid Enterprise Renovation for Financial Services Systems(SOA RER for FSS)により、既存システムをラッピングし、その外側に新しいコンポーネントを加えることで、投資を抑制しつつ消費者ニーズに対応するサービスを迅速に提供することができます。投資や各種リスクの観点から、基幹系システムを簡単に再構築することはできず、新商品や新サービスを実現させるためには、現行のシステム資産の徹底的な活用が重要となってきます。また、ネット銀行など新たな形態にて金融サービスの早期提供を可能とする基幹系システムの構築など、さまざまな基幹系システムの構築もご支援します。

第三に、「資金/証券決済のイノベーション」。金融機関はこれまでさまざまな決済ネットワークと個別に接続してきましたが、接続すべき対象が増えたため、システムの複雑性が高まりメンテナンス・コストも増加しているのが現状です。この課題解決に向け、IBMは「Enterprise Payments Platform(以下、EPP)」をご提案します。EPPは、SOAの手法により、決済システムごとに異なる、電文フォーマット、ステータス管理、プロセス制御等を共通化し、将来にわたるシステム開発/保守コストの低減をご支援します。決済に関するデータの受発信、変換、保存等のサービスをコンポーネント化し、共通部分の再利用を促進することは、冗長的なシステム開発やメンテナンスを回避し、個別システムの修正が他システムに及ぼす影響を抑えます。また、標準データ・フォーマットはISO20022に準拠して定義され、関連システムから受信したデータをXML/ISO20022フォーマットに変換/保存した上で、連携先システムのフォーマットに再変換して送信することが可能です。

第四に「統合リスク管理の高度化」。金融危機を経て、世界中の金融機関が以前にも増してリスク管理を重視し、全社的なリスクの包括的把握を経営戦略に生かすことが求められています。さまざまなデータを正確、かつタイムリーに収集することはもちろん、統合されたリスク情報を戦略的に用いることによって、規制や検査で漏れや違反のない、的確かつ効率的な対応を行い、損失の抑制、収益の向上、そして競争力強化を実施することが重要です。この分野に国境はなく、先行する欧米金融機関における実績やそこで培ったノウハウを生かし、IBMはさまざまな金融犯罪対応策をご支援しています。その一例として、リスト照合システムの整備が挙げられます。18文化圏およそ10億件の人名の統計的・言語学的な分析を基にした、文化圏ごとの名前分析ノウハウが詰まったソフトウェアIBM InfoSphere Global Name Recognitionを活用し、顧客本人確認の厳格化や、反社会的勢力との関係遮断に対応し、本人確認と顧客関連性分析の高度化を実現します。

IBMは、テクノロジー、製品、サービスなどを、世界共通で展開する部分と日本市場向けに個別適用させる部分を見極めながら最適化し、「バンキング・インダストリー・フレームワーク」を用いて、日本の金融機関の新たな成長戦略の実践を、引き続きご支援してまいります。

※DWH: Data Warehouse
CRM: Customer Relationship Management
MCIF: Marketing Customer Information File

掲載されている情報は2010年9月現在のものです。内容は事前の予告なしに変更する場合があります。
ソリューション情報は、すべての場合において同等の効果が得られることを意味するものではありません。効果はお客様の環境その他の要因によって異なります。
製品・サービス等詳細については、弊社もしくはIBMビジネス・パートナーの営業担当員にご相談ください。

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