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掲載日:2012年2月6日
米国最大の警察組織であるニューヨーク市警(NYPD)は、ニューヨーク市の5つの行政区内における法執行および捜査に対して第一義的責任を負っています。NYPDでは、およそ35,000人の警察官が、犯罪の捜査や市民の安全確保に努めています。
NYPD資産管理部は、NYPDが管理するすべての証拠物件に関して、受領、目録化、保管、保護を行い、法廷へ提出できるよう準備し、法的所有者に返還するかまたは法的に処分するまでを任務としています。資産管理部は、年に約160万件の請求を処理し、現在倉庫には1,000万点以上の証拠物件を保管しています。これらのアイテムの3分の2近くは、刑事事件の証拠物件です。
証拠物件の保護、管理を行うソフトウェアが必要に
NYPDは、証拠品の保管から処分までの手続きを、適切に処理しなければなりません。資産は、資産管理部と直接連携しない場所で請求されることもあります。これらの場所は、地方の管区から市内のモルグ(死体保管所)、あるいは飛行機墜落事故のような緊急事態の現場など多岐にわたります。
NYPDの所有となる資産は、普通の資産管理対象とは大きく異なり、以下のようなものです(これらのものに限定されるわけではありません)。銃、麻薬、現金、宝石、車両、コンピューター、薬物などの売人の所有物、酒、などです。
これらの証拠物件を保護、管理するために、NYPDは資産を警察の留置場から最終的な処分まで一貫して記録、追跡することができるソフトウェアを必要としていました。このため、ITに関する規定や手続きを制定する情報通信管理部が、低コストで利用できる統合化ソリューションを探していました。
証拠物件追跡システム:PETSを開発
NYPDの情報通信管理部は、IBMのビジネス・パートナーであるVicom Infinity社と提携し、仮想化されたIBM System zサーバー上で稼働する、証拠物件追跡システム(PETS:Property Evidence Tracking System)を開発しました。
このサーバーおよびDB2 for z/OSが提供する高可用性と、System zサーバーの優れた仮想化技術によって、資産管理部は24時間365日、システムを利用できるようになりました。このシステムは比較的シンプルに運用・保守が可能で、最小限のテクニカル・リソースしか必要としません。
- スケーラビリティー
仮想化ソリューションにより、コンピューターへの処理要求は制限されず、また、システム・コストが業務量に比例して増大することもなく、システムが1,000万件以上の重要な証拠物件を容易に処理することができます。また、仮想化ソリューションによりシステムの保守も容易になります。NYPDでは、複雑なサーバー・ネットワークを保守するのに必要な大人数のITスタッフを維持する予算がないため、これはきわめて重要な点です。 - 高性能
自動化されたデータ管理が、手作業をなくし、数千人のユーザーに対して最大限の生産性を提供します。また、非常に重要な証拠データへのアクセスは、高速で信頼性の高いものになっています。 - 高可用性
System zプラットフォームの24時間365日の稼働能力、優れた障害回復能力、ビジネス持続性がシステム・ダウンによるデータ損失や手作業での作業をなくします。 - データとニューヨーク市民を守る高いセキュリティー
System zプラットフォーム、z/OSオペレーティング・システム、z/VMオペレーティング・システムが提供する高いセキュリティーが、証拠物件を適切に管理し、要請に応じて法廷へ提出できるようにします。この高いセキュリティーにより、NYPDと市民を脅かすデータの漏えいや紛失を防ぎます。 - 将来のニーズを満たす高い柔軟性
仮想化技術を用いて組み合わされた、1つのプラットフォーム上のソリューションのため、サポート費用と要員の人数が少なくてすみ、新たな仮想サーバーの導入から開発、テストまでが短期間で可能となります。 - 低いTCO(総所有コスト)
仮想化技術を使った統合ソリューションのため、データセンター拡張のための追加のハードウェアやエネルギー費(電気代)が不要であり、また分散型サーバー環境の構築の際には必要となるソフトウェアのライセンス費用も不要となりました。
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