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CTO長島のテクニカル講座[第5回]

バックオフィス連携システムに最適な新zシリーズzEnterpriseとは?

掲載日:2010年10月25日

2010年7月23日、日本IBMは、これからのアプリケーション稼働環境として最適なプラットフォームzEnterpriseを発表しました。
zEnterpriseはGTO*2006「アプリケーション特化型システム」→(中略)→ GTO2009「変革をもたらすハイブリッド・システム」→ GTO2010「ワークロード最適化システム」の順に継続して研究されてきた「目的別に最適化されたコンピューター・コンポーネント(以後、コンポーネントと表現)を鎖状につないでシステムとする」次世代のコンピューター・システムのあり方を具現化した第一弾です。

* GTO(Global Technology Outlook):世界9カ所のIBM基礎研究所が毎年予測する、今後主流となる技術動向レポート

自律化された管理機能を持ち、変化に動的に対処

 昨今、我が社が提唱しているビジョン「Smarter Planet」で示しているように、データのトラフィックや蓄積量が爆発的に増加する世界では、それを支える高速・大容量なシステム資源が必要になります。現在、さまざまなシステムで使用されている汎用計算資源(メインフレーム/Unix®/IA等)の成長も必要ですが、多様なニーズごとに最適化されたコンポーネントを上手にシステムに組み込むことの重要性は日を追って高まっています。このような特定分野用のコンポーネントは、汎用資源を使用して作成したコンポーネントに比べて100 ~ 1,000倍の性能向上が可能になります。そして、このような特化型コンピューター資源を利用目的別に鎖状につないで構成するシステムが、今後のコンピューターのあり方を劇的に変えていきます。
このワークロード最適化アーキテクチャーは、システム全体のパフォーマンスを劇的に改善するために必要不可欠ですが、逆に、目的別に特化した多様なコンポーネントを多数つないで構成するため、管理負担の劇的な軽減も必須です。この問題を解決するには、各々のコンポーネントがハードウェア面でもソフトウェア面でも自律化された管理機能を持ち、規模や用途(構成の順番等)の変化に動的に対処することができなければなりません。また、これらの管理機能は、迅速な障害回復、堅牢さ、直感的な操作を実現するために、全コンポーネントにわたって標準化されている必要があります。
zEnterpriseはこの管理機能を実現した最初の製品となります。多くの官公庁・企業のシステムは、既にワークロード最適に構成されています(例:WebサーバーがIA、アプリケーション・サーバーがUnix、DBサーバーがメインフレームなど)。また、今後の動向を考えると、この傾向はますます強まると予想しています(例:侵入防止用セキュリティー機能に特化したアプライアンスの採用/XML処理やアクセス制御に特化したアプライアンスの採用/サービス連携ルーティング機能[ESB]に特化したアプライアンスの採用など)。IBMはこの傾向を見据え、URM(Unified Resource Manager)というテクノロジーを開発し、効率良く容易に運用可能なシステムをzEnterpriseとしてお客様にご提供します。
特化型コンポーネントに話を戻しますと、今回の発表の中にはデータベースのリード(read)部を高速化するコンポーネントとしてISAO(IBM Smart Analytics Optimizer)が含まれています。また、将来計画としてXML処理やアクセス制御に特化したアプライアンスのDataPowerオプティマイザーや侵入防止用セキュリティー機能に特化したアプライアンスISSオプティマイザーなどの追加が予定されています。

「ワークロード最適化」アプローチが大きく寄与

さて、ここで、官公庁IBM通信「羅針盤」Vol.9でもご紹介した、「IBM STTAR(スタア)のご紹介―実績あるアーキテクチャーによる次世代電子行政バックオフィス連携の実現」のバックオフィス連携アーキテクチャーの実装を考えます。図1にSTTARを構成する各機能を実装するために必要なミドルウェアの候補を列挙しました。この検討の際に、それぞれのコンポーネントの果たす責務を考慮して目的別に最適な実装形態を導き出しました。99.999%以上の稼働率を必要とするコンポーネントはzプラットフォームを選択、また、非常に大量なトラフィックを高速に処理する必要のあるコンポーネントのうち、アプライアンスとして提供可能なものはオプテマイザーを選択、それ以外はUnixプラットフォームを選択しました。さらに、業務アプリケーションに近い部類に分類されるコンポーネントはIAプラットフォームを選択しました。

日本IBM 技術理事 公共事業 官公庁担当CTO(チーフ・テクニカル・オフィサー)
長島 哲也

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