AZE VirtualPlaceは、株式会社AZE(以下、AZE)が提供する高精細・高速三次元画像解析装置です。AZE VirtualPlaceは、同社の社是である「人と医療に役立つ製品作りを目指して」、臨床現場のお客様のご意見を取り入れ、使いやすく、かつ高画質を実現した製品です。

(医療用具承認番号:
21700BZZ00167000)
画質においては、独自のボリュームレンダリング・エンジンにより、特別なハードウェアを使わずに業界トップクラスの画像処理速度と他には類を見ない自由な画像表現を実現しています。
操作性は大きなアイコンを採用しわかりやすく設計されており、日本語操作でストレスなく利用することができます。また、Microsoft® Windows®との親和性が高い設計となっているため、OfficeやAdobe Photoshopなどの学会発表用のオプション・ソフトとのデータ共有が迅速に行えます。
VirtualPlaceシリーズは、2006年12月末現在で500台以上の稼働実績となり、全国各地の画像診断支援に貢献しています。
ここでは、AZEの畦元将吾社長ならびに社員の皆様、ユーザーであるお客様に、AZE VirtualPlaceについて伺いました。
AZE紹介と社長インタビュー
“誰でも使える3D解析システム”を目指して
医療現場において、CTの多列化、超高磁場MRIの登場など、画像撮影装置が長足の進歩を遂げ、短時間で高画質の画像が大量に提供されるようになりました。このような技術進化に対応し、高度な画像を診断や治療に生かすため、画像解析を行うワークステーションがなくてはならないものになっています。
1999年4月、有限会社オフィス・アゼモトとして事業をスタートしたAZEは、医療用画像解析システムの企画・開発・販売等を行っています。AZE VirtualPlaceシリーズは現在、国内で500台以上が稼働しているほか、「米国FDA医療機器認可510(K)」も取得。NIH(アメリカ国立衛生研究所)、John’s Hopkins Hospital、サムソンメディカルセンター、フィンランドTURKU PETセンターなど、世界各国で臨床応用・研究に使用され、高評価を得ています。
ワークステーションには、高性能・高機能を追求し研究開発を重視したシステムや、ネットワーク環境での使用に焦点を当てたシステムなど、さまざまな特長をもつ製品が各社で開発されていますが、AZEは臨床現場での使いやすさに最も重点を置いています。AZEの畦元将吾 代表取締役社長は、次のように語ります。
「かつてワークステーションは、
- 操作が難しい
- 処理に長時間を要する
- コスト面で高価である
といった課題から、扱えるのはごく一部の限られた人のみでした。学会発表用や病院内のプレゼンテーションには使用されても、当直の先生が3D画像を作れるような状況にはなく、医療現場の先生方の日常業務を支えるマシンが求められていました。そこでAZEは、ボタンを押せば結果が出てくるような直感的な操作だけで必要な情報が得られる、“誰でも使える3D解析システム”を目指しました」

株式会社AZE
代表取締役
畦元将吾 氏
そのため、AZEは特に「操作性」にこだわるとともに、より治療・診療に役立つ画像を提供できるよう、フォローアップにも力を入れています。
その根底にあるのは、患者様重視の考えです。
「本来、ワークステーションは患者様を検査し病気をいちはやく見つけ、診断や治療に活かすためのものです。手術のシミュレーションといった高度なニーズにももちろん応えていきますが、そういった使い方は1日の検査で1例あればいいところで、あとのほとんどは通常の検査です。患者様の役に立つためには、日常の8割以上の検査をスムーズに行えるような使いやすいシステムを真っ先に作らなければならない――それが当社の開発の原点なのです」と畦元社長。
AZEここがオススメ!
広島サービスセンター、九州支店、大阪支店と次々に規模を拡大していっているAZEですが、若手社員の育成にも力を入れていると言います。AZEの新戦力である各部署の若手社員に自社製品AZE VirtualPlaceについて力説していただきました。
開発からサービスまで、一貫した体制でお客様ニーズに対応:
AZE VirtualPlaceの主なユーザーは、CT、MRI画像処理を導入している医療機関です。大学病院からクリニック、あるいは動物病院まで幅広く、画像を扱う放射線科で主に多く使用されています。
臨床現場から求められることは、治療・診療に役立つ画像を即座に作成できること。画像処理がなされるのは、診断補助のための解析画像の作成や、手術のシミュレーション画像の作成、患者様への説明用の画像作成などの場面です。今では、3D画像の基となるスライス厚の薄い検査データが得られるようになっており、膨大なデータを効率的に処理し、医師や技師の先生方の要求に応える画像を迅速に作成できるワークステーションがなくてはならないものになっているのです。
AZE営業部に所属し、医療機関への提案営業やお客様へのアフターフォローを担当している、森松敬貴氏は、お客様のニーズについて次のように説明します。
「技術の進歩とともに3D画像の作成がより頻繁に行われるようになりました。現場では多数の検査をこなす必要があるため、患者一人にかけられる時間は非常に短時間です。そうした状況下では、次のような要望が寄せられています。
- 誰もが簡単に使える操作性
- 処理速度の高速化
- 臨床に使用できる画像
- 高い解析機能
- メーカーにこだわらない各装置との接続環境
医療現場のお客様の意見をいち早く取り入れ、画像作成者に依存しない操作性とデータに忠実な画像、増加する大量のデータを処理するハードディスクで効率的な操作環境を提供しなければなりません」森松氏は、前職も医療機器販売企業で営業を担当しており、その時の経験を活かし、現在その手腕を惜しみなく発揮しています。
高画質と優れた操作性:
AZE臨床応用技術部 帆足正勝氏によると、上記のニーズを満たすためには、
- 高速処理ができ信頼性のあるハードウェア
- 高機能かつ高速処理が可能な解析ソフトウェア
- 簡単なインターフェース(操作性)
の3つが必要不可欠だといいます。

AZE VirtualPlace画面例
「VirtualPlaceのハードウェアは、高い信頼性をもつIBM IntelliStation®を採用しているため、複雑な処理を行う解析アプリケーションの速度も申し分ありません。何より故障が少ないため、先生方からは高いご評価をいただいています。
また、VirtualPlaceの特長は、高画質と優れた操作性にあります。画質の面では、当社独自開発で特許出願中の画期的な新手法「PRISMA(プリズマ)」を採用し、コントラストの少ない抹消の血管まで詳細に表示することが可能です。操作性については、ユーザーフレンドリーなインターフェースを採用し、銀行のATMを操作するような感覚で、初めてワークステーションに触れる先生でも難なく3D画像が得られるよう工夫されています。目的に合わせた多種多様な解析ソフトウェアや、各モダリティー・各部位に合わせたカラーマップを多数用意しておりますので、オーダーに合った画像を作成いただけます」
帆足氏は、診療放射線技師資格を持ち、医療系大学院での知識を活かし、先生方の業務をサポートすることはもちろん、最新の学術研究にも積極的に取り組んでいます。
サービス/サポートの充実:
AZEはカスタマー・サポートにも注力しています。
アプリケーションはお客様が実際に臨床の現場で有効に活用してこそ価値が生まれます。AZEでは、導入からアフターサービスまで、診療放射線技師や医学系大学を卒業したスペシャリストを配置し、製品の導入時の取扱説明を行うばかりでなく、定期点検の際にも具体的な質問に応えることができる体制を整え、お客様にとって有用な画像を作成できるよう常時サポートを行っています。
また、ハードウェアの信頼性も欠かせません。サービス・エンジニアとして、主にワークステーションの据付・保守点検・障害対応を行うAZEサービス本部の篠原雅昭氏は、次のように語ります。
「ワークステーションは患者様の命を救うためにも、現場で仕事をされている医師、放射線技師等の方々のためにも24時間常に安全に、安定して稼働しなければなりません。そのためには信頼できるハードウェアが不可欠であり、その上でサービス・エンジニアが保守点検を行い、障害を未然に防ぎ、障害が起きてしまった場合には被害を最小限に抑え、迅速に復旧することが求められます。ワークステーションの部品の故障で交換が必要な場合には、IBMのサポートセンターの協力を得て対応しています。現場では、先生方やメーカーの方々と接する場面も多いため、お客様の声をお伺いして会社に持ち帰り、開発部へフィードバックすることも私たちサービス・エンジニアの大事な役割だと考えています」
篠原氏は、医療系大学院を卒業後、AZEに就職し、医療とコンピュータの知識を合わせ持つオールマイティなサービス・エンジニアとして先生方から高い評価を得ています。
社内の研究開発体制と、お客様との共同開発:
このように、AZEは製品開発、販売、サービスを一貫して行っており、情報伝達のスピード、ソフト開発、アフターサービスに関する迅速な対応が稼働実績につながっています。なかでも主軸となる開発について、お客様の立場に立った製品づくりを支えているのは、社内の技術力とお客様との共同開発やビジネス・パートナーとのコミュニケーションにより蓄積される知的財産です。
データのフュージョン・プラグインの開発ほかソフトウェア開発を担当する、技術開発部の横井彰泰氏は、AZEの技術開発の現場について次のように述べています。
「AZE製品が対象とする最先端医療の世界では、非常に高度な技術が要求されます。一人きりではお客様のニーズに合った有用な製品を提供することはできません。弊社には、社長をはじめ診療放射線技師等の有国家資格者が多数いることに加え、医療分野以外の経験を積んだソフトウェア・エンジニアなど、豊富な経験をもつ社員が解決策について協議する、オープンで協力的な開発環境があります。また現在、開発部メンバー全員がお客様との共同開発プロジェクトを抱えつつ、技術の研鑽に励んでいます。そのようにして蓄えてきた大規模な知的財産を所有していることに、弊社の技術開発力に関する優位性があると思います」
横井氏は、大学院では機械システム工学を専攻、その後ロボット開発の企業で経験を積み、現在AZEで医療用ロボットの連携システム開発等を手がけ、開発戦力の担い手となっています。
お客様の声
「使い勝手が飛躍的に向上した画像解析システムは、いまや聴診器と同じ必需品です」
――東邦大学医療センター大橋病院 甲田英一 院長
導入システム:
- 「AZE VirtualPlaceシリーズ」を4台導入し、CT室に2台、読影室に1台、資料室に1台を設置。これらを、放射線科医と放射線技師、そして各診療科の医師が利用。
- アプリケーションとして、「脳血管自動抽出用のサブトラクション・ソフトウェア」、「マルチモダリティーの重ね合わせを行うフュージョン・ソフトウェア」、「肝臓のボリューム計測を行う肝臓解析ソフトウェア」等を活用。
「東邦大学医療センター大橋病院(以下、大橋病院)では、画像解析システムをいちはやく採り入れてきましたが、採用当初は画像作成には手間と時間を要し、実用にはほど遠い状態でした。それが、ここ3、4年でCT、MRIなど三次元撮像装置も画像解析をするワークステーション側も、ともに技術が進化することで日常業務に浸透しました。いまやワークステーションなしでは仕事が成り立たない、いわば聴診器と同じような必需品となっています。
ワークステーションの選択にあたって重視するのは何よりも「使い勝手」です。現場の医師や技師が望むのは、自分の思い描く手順どおりに、直感的に動いてくれるシステムです。AZE VirtualPlaceは、臨床現場の意見を採り入れ、直感的な使いやすさと高画質が追求されており、とても評価しています。
VirtualPlace導入の結果、従来の一般撮影では見られなかった部位を画像化できたり、血流・温度などの機能画像を表示することも可能になり、結果的に診断率も変わってきていると思います。また、“患者を大切にする医療”を目指す大橋病院にとって、技術の進化によって検査の際の患者の負担軽減に貢献していることも大きな効果として挙げられます。今後もより一層使いやすさが向上し、医療の質を高める基盤になってくれることを期待しています」
「検査にかかる時間が短縮され、スムーズに治療へ患者を導くことができます」
――広島大学病院 診療支援部 石風呂実 先生
導入システム:
- CT装置を5台配置(内訳64列1台、16列2台、4列2台)。画像診断用として主に稼働しているのは64列1台と16列2台計の3台のMDCT、他の4列MDCTは歯科専用とIVRに連結した特別な環境の中で稼働中。
- 上記はすべてネットワークで接続されており、VirtualPlaceもCT装置1台あたりに対して1~3台の割合で設備しており、導入および稼働台数は8台となっている。
「私の院内での主な業務は、放射線部門の画像診断領域であるCT検査です。
マルチスライスCTは三次元画像用のボリュームデータを取得しており、以前のCT検査と違って画像処理の業務が加算されます。そのため、従来と同様の1人のオペレーターでの運用はハードな業務となることが予測されます。そこでネットワークを活用し、3台のMDCTの画像処理を各1ヵ所で処理できるように外来棟と病棟の2ヵ所に三次元画像処理が行なえる環境を構築しました。この方法により、効率よく最少人数で、形態診断用の画像処理を検査と平行して行えます。ワークステーションが最も多く稼働しているのはCT領域であり、CTの件数に対して約60%近くは三次元画像を作成しています。その特長を十分に活かした領域は、救命救急室の一画に設けられたCTです。特に高エネルギー外傷で搬送される患者はほぼ全身をスキャンし、迅速に骨の三次元画像を作成することがルーチンとなっているため、従来行っていた一般撮影(X線撮影)は省略でき、検査時間の短縮を実現しています。患者をスムーズに治療へ導くことができています。
MDCTはさらなる多列化へと開発を手がけており、動きのある心臓や息止めができない胸部(肺)領域等では、静止した状態で高空間分解能な三次元画像データを取得できることを目標に掲げています。現在のCTは三次元ボリュームデータを重視して開発されているため、ワークステーションも同様に大量の画像処理と高速化、そして安定性は常に意識することが必要な事項だと考えます。
三次元から四次元への画像処理を求められる時代はもう間近です。さらなるハード、ソフトの改良および超一級品のワークステーションは、AZEが開発するVirtualPlaceであることを期待しています」
今後の展望
日常業務に沿った、“もっと使いやすいマシンに”
VirtualPlaceは現段階で、ボタンさえ押せば3次元画像ができるというところまできており、当初目標としていた“誰でも使える3D解析システム”はすでに確立されています。
AZEは、VirtualPlaceのさらなる操作性の向上を追求するとともに、国内外の医療および研究開発施設と共同研究/臨床評価契約を結び、世界最先端の技術開発に挑んでいます。
今後の目標について、畦元社長は熱く語ります。
「テクノロジーは今後も進化を続けるでしょうが、機械が人の眼に勝ることはないと思います。医療はやはり医師が最終的に判断をする必要があり、我々の役割は人の眼に近づき、補助するものを作ることだと考えます。お客様からは“かゆいところに手が届くマシンだ”とご評価いただいておりますが、もっと手がとどかなければならないと思っています。今後は、画像が出てくるだけでなく、各診療科の先生に提出するような読影書や診断レポートまで書けるようにしなくてはなりません。救急車で患者さんが入ってきてからCTやMRIを撮り解析し、診断医が看るまでのデータを作る――“先生方の日常業務に沿ったワークステーションづくり”を目指しています」
ビジネス・パートナー情報
法人名:株式会社AZE
本社所在地:〒100-0004 東京都千代田区大手町2-1-1 大手町野村ビル10F
連絡先 TEL:03-5255-7721 / FAX:03-5255-7722
http://www.aze.co.jp/
概要:
1999年4月設立。CT、MRIなどの医用画像データをワークステーションで高度解析処理するネットワークシステムの開発・販売を行っています。
人と医療に役立つ製品作りを目指して、臨床現場の意見を最大限に取り入れ操作性の向上を追求するとともに、国内外の医療および研究開発施設と共同研究/臨床評価契約を結び、世界最先端の技術開発に挑んでいます。また、日本アイ・ビー・エムとは、2002年より取引開始しました。
またAZEは、ワークステーションに関する研究発表や知識の交換の場である「ワークステーション研究会」に協賛しているほか、最近では九州大学に寄付講座「未来医用情報応用学講座」を設置するなど、医療テクノロジーの進化に向け、積極的な貢献活動を行っています。
