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未来に向けた公益事業ビジネス・モデルのイノベーション

これまで、公益事業者と消費者との関わり合いは、ややもすると一方的になりがちでした。これは、公益事業がパワー(電力と力)を握っていたことに起因します。ところが、気候変動の懸念、エネルギーコストの高騰、技術進歩による消費者関与の高まりなどさまざまな要因が重なり合う中、現在、両者の関係が再び見直されるようになってきています。

我々は、全世界の消費者1,900人と産業界の上級管理職約100人を対象とする調査を実施しました。その結果、多様な消費者基盤が形成されつつあること、業界モデルが進化しつつあること、さらに旧来のバリュー・チェーンからの完全脱却といった大きな変革が起きていることが明らかになりました。

企業が消費者のための「参加型ネットワーク(Participatory Network)」に向け、準備を進める時が来ていると考えられます。参加型ネットワークでは、消費者は幅広い選択肢から自らの供給事業者を選び、積極的に自らのエネルギー消費を管理し、自家発電の余剰分を売り戻すことが可能となります。

過去数十年の間、エネルギーが必要なタイミングで必要な場所に供給されている限り、一般消費者や小規模業務用需要家は、たとえ料金に対して不満を感じていたとしても、エネルギー供給に関するすべての決定について、疑問を感ずることなく供給事業者を信頼し、全面的に委ねていました。

しかし時代は変化しているのです。供給信頼性への高まる不安、将来の環境に対する懸念の増大およびエネルギー価格の高値更新などに見舞われる中、エネルギー供給について、より積極的に関与し、決定することを望む消費者が現れ始めているのです。公益事業者や規制当局が、消費者の積極的な参加を認めることで、このような消費者は進んでその役目を引き受けると思われます。

このような消費者動向の変化と新技術の急速な発展を考慮すると、5年後、10年後の業界の姿はどのように変化するのでしょうか。公益事業と規制当局は消費者のニーズの高まりに迅速に対応していけるのでしょうか。実際のところ、消費者はどの程度自らエネルギー需要を管理したいのでしょうか。

こうした疑問点に答えるべく、我々は先進6カ国の1,900人の消費者を対象に調査を実施しました。消費者調査の結果とそこからの示唆、公益事業の上級管理職へのインタビュー、さらに我々の業界経験などから判断すると、今後、「参加型ネットワーク(Participatory Network)」へ着実に向かっていくことが予想されます。
「参加型ネットワーク」とは、幅広い種類のネットワーク接続型インテリジェント・デバイスや分散型電源、消費者エネルギー管理ツールなどから構成される新技術エコシステムを指します。それらが形成されるまでの正確な時間軸は不確定ですが、我々の調査ではいくつかの大きなマイルストーンが識別されました。
我々の予想では、総発電量の少なくとも10%を再生可能エネルギーで発電する電力事業者の割合が、世界で、今後5年以内に2倍になり、また、同時期に供給事業者の選択肢が増え、多くの主要な競争電力市場では、情報通の消費者が供給事業者を切り替えるようになると考えられます。
本調査における消費者と公益事業者双方の反応を踏まえると、電力需要管理に関する取り組みと自家発電の普及率は今後10年以内に劇的に増加すると思われます。

今後数年間で公益事業者は、新技術エコシステムを活用することにより、以下のような主要な目的の達成に向けてのイノベーションに取り組むだろうと考えられます。以下にその例を示します。

消費者が供給事業者と同等の立場を求め始め、またそれが可能になろうとする中、公益事業は、急速に転換期へ近づきつつあります。顧客と責任を共有し、各顧客のエネルギー利用に関する目標達成を支援する体制を万全に整えている公益事業者は、大幅な競争優位性を有することになると思われます。

さらに詳しい内容を、電力・ガス業界 ホワイトペーパー PDF資料にてご覧いただけます。

本記事中に記載の数値や固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。

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