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これからのビジネスにおける激しい競争に生き残るためには、企業はさまざまな変革が求められます。このような状況のなか、各界におけるリーダーたちは、自らの役割が変化し、深まり、さらにその重要性が高まっていくことを感じているでしょう。例えば、世界的にみると財務部門は、これまでの「会社のお目付け役」から戦略的ビジネスパートナーへとその役割を変えています。そして、いま注目されているのが、新しいタイプのリーダー、チーフ・フォーカス・オフィサー(CFO)といった考え方です。
今後、CFOは、CEO(最高経営責任者)が組織のコアコンピタンスを明確にし、他社にない強みを高めるための片腕として、ますます重要な役割を担うようになるでしょう。そのためには、財務を一部門の業務としてとらえるのではなく、ビジネス戦略を担う方法論としてとらえる準備が必要です。ビジネスバリューをさらに高め、株主の利益を生み出すためには、ビジネス環境や背景からみても否定できない客観的な事実に基づいた健全で正しい判断が不可欠です。
ビジネスを推進する上で新しいリーダーの1人となるCFOは、主要な財務情報を報告するだけでなく、どの資源をどこから調達し、どの業務を外部に委託し、どの市場に重点を置き、どのようにビジネスポートフォリオを最適化するかを定めます。いわば、ビジネスの焦点を定め、コアコンピタンスを管理するトップとなり、これまでCEOの専権事項であったアクションマップの策定に積極的に関わることになります。
IBMが実施した広範な研究が、この新しい役割とその重要性を明らかにしています。それは、CFOが次世代のビジネスで、リーダーとなり、それを支えるインフラストラクチャーとのバランスを図り、集中化、即応性、柔軟性、回復力というオンデマンドビジネスの特性を生かしていくために存在するということです。 |
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財務担当責任者であるCFOは、オンデマンドビジネス導入の旗振り役となり、組織変革を推進するうえで中心的な役割を果たすでしょう。
この変化はすでに始まっています。これから取るべきステップはこれまでのステップよりいっそう劇的なものとなります。ここでは、いまCFOが取るべき行動、すなわちオンデマンドビジネスを実現するテクノロジー、オペレーティング環境を構築し、企業のもつ潜在能力を最大限に発揮するための行動を取り上げます。
オンデマンドオペレーティング環境は、企業内や企業間の枠を取り払い、複雑なビジネスプロセスをエンド・ツー・エンドに統合することを可能にするものです。CFOは、このテクノロジーを活用し、財務をバックオフィス業務という枠のなかから、さらに飛躍させることが求められます。
CFOがまず実行できることは、財務部門内の「ミクロ」レベルで、これらの知的方法論を実行に移すことです。そして、財務という一部門の業務からビジネス戦略を担う知的方法論へと発展するにつれて、CFOは全社的な変革、つまり部門にとらわれずに組織を横断的に活動できるようになります。 |
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「CFOのほぼ90%は何らかの形で業務の共有を行っている」 -CFOアンケート調査、IBMビジネスコンサルティング サービス
変動し続けるビジネス環境に効果的に対応することができるオンデマンドビジネスの実現には、企業のコスト構造が市場の変動と常に合致するような柔軟性が必要です。CFOは、企業にこの柔軟性を取り入れるために重要な役割を果たすことになります。このような柔軟な組織構造を持った組織へ変革するためには、アウトソーシングの活用とビジネスプロセスをあらめて見直す必要があります。つまり新しいCFOの役割は、資本構造管理などのような付加価値的な財務活動に注力することであり、これによって適切な業績評価基準を定め、ビジネスポートフォリオを最適化することが可能になるのです。
もちろん、これまでも財務部門では、アウトソーシングの活用などは行っていました。しかし、今までに実現された業務の効率化やコスト削減の大半は、トランザクション処理など単純作業の自動化により達成されたものです。これにより財務部門は資本構造管理などの付加価値業務に専念する余裕が得られましたが、さらなる効率化とコスト削減の実現には、今までに以上に積極的なアプローチが求められているのです。
CFOはビジネスプロセスのアウトソーシング、グローバルな資材調達、「シックス・シグマ」などの工程管理手法を適切に組み合わせように努めなければなりません。これにより、コストを削減し、コアコンピタンスに集中することができます。 |
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「CFOの70%が、情報は多額の投資を必要とする重要な資産と考え…同じ割合のCFOが、情報はより適切に管理する必要のある資産であると考えている」
-CFOアンケート調査、IBMビジネスコンサルティング サービス
財務部門では依然として、伝統的な財務評価基準と計算結果をまとめたスプレッドシートが立案プロセスを支配しています。これにより、多くの企業が、目前にあるビジネスチャンスを見逃してしまうことになります。
CFOは、ビジネスチャンスを見逃すことなく、状況に応じてオンデマンドオペレーティング環境を推進することにより、より効果的で生産的なビジネスモデルを導入することができます。これにより即応性のある業績管理が可能になり、企業は、これに基づきより的確な判断を迅速に行うことができるようになります。
こうした改革を実現するには、収集するデータの種類だけでなく、そのシステムの改善も必要となります。例えば、お客様や製品管理に関する情報は極めて重要であるにもかかわらず、それをビジネス戦略に活かせない場合が多く見られます。このようなことを修正するために、CFOはバランスのとれた業績指数を設けるとともに、CIO(最高情報責任者)と協力して業務システムから必要な情報を検索し、簡単に入手できるようにしなければなりません。
このような情報システムを開発することにより、CFOは必要なデータを自ら活用できるようになり、データに基づいた意思決定および管理システムが企業に定着することになります。さらに、企業はビジネス戦略にベストプラクティスを取り入れることができ、その結果、ビジネス環境の変化にも的確に対応できるようになります。 |
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「インタビューを受けたCFOの半数以上がガバナンス、コントロールおよびリスクの管理は最優先事項であると回答した」 -CFOアンケート調査、IBM
ビジネスコンサルティング サービス
オンデマンドオペレーティング環境の管理と測定、そして財務管理の各ツールを活用することで、CFOは企業のバリューチェーンの管理を、より適切に行うことができます。そして主要な財務業績情報を報告するだけでなく、グローバルな調達やアウトソーシングの管理が可能になります。
柔軟で回復力のあるガバナンス構造を極めることで、オンデマンドな企業に求められる戦略立案能力を身に付け、柔軟なコスト構造による短期的な収益性と長期的な安定性を確保することができるのです。そして、予期せぬ変化や外部の脅威にも即応できるようにもなります。 |
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CFOの変革とオンデマンドな企業への変革は、集中化、即応性、柔軟性のメリットをすべて実現し、真の回復力を与え、収益性と長期的な安定性を同時にもたらすでしょう。
CFOと財務部門の将来は、明るく開かれたのもです。そして、オンデマンドな企業への変革の中で、企業の隠された価値と真の可能性の扉を開くための重要なカギといえるでしょう。
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