動き出した、地方都市発信のスマートシティ
スマートシティという言葉を聞いて、どんな街を思い浮かべるでしょうか?「太陽光/風力発電装置やインテリジェントビルが立ち並び、電気自動車が静かに走る、先進技術の粋を集めた未来都市」といった姿を想像する方も少なくないことでしょう。事実、モデルケースとしてよく取り上げられる海外の実証実験プロジェクトの中には、まさにそのような先端的な未来都市構想を掲げるものもあります。

秋田市 穂積市長しかし、スマートな(賢い)街づくりは、巨額の投資をして新たな都市を築き上げることだけに限りません。既存のインフラを変革し、より効率的な都市を実現することもスマートシティへの道筋のひとつです。それぞれの街や都市の課題はさまざまです。とりわけ、労働人口の減少や地場産業の停滞などに直面している地方都市においては、将来に向け雇用を創出し、住民に安心・安全な生活の基盤を提供していくことは切実な課題となっています。
企業を呼び込み産業を興し、街と市民に活力をもたらし、持続可能な都市をつくるには何をなすべきか。同時に、一地球市民として全市を挙げて環境問題に取り組んでいくためにどのような基盤が必要か――そのような強い危機感と問題意識から、解決に動き出したのが秋田市です。
日本の中でも最も高齢化が進む秋田県にあって、経済と環境の両面から市政の具体策を講じることが急務だった同市が立ち上げたのは、行政が主導して市民と企業に都市再生への主体的な参加を促す、秋田市独自のスマートシティ・プロジェクトでした。2011年3月に「あきたスマートシティ・プロジェクト基本計画」を策定。同年10月には第1フェーズとして、市内の建物・施設のエネルギー使用量や道路、橋などの社会インフラに関する基本情報や交通状況など多様な情報を一元的に集約して可視化し、最適化していくための「スマートシティ情報統合管理基盤」の構築に着手し、プロジェクトの第一歩を踏み出しています。
同基盤の構築は、アイ・エム・サービス株式会社(以下、アイ・エム・サービス)、日本IBM、伊藤忠商事株式会社、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、ESRIジャパン株式会社の各社で、秋田市と5社の共同事業として進められます。IBMは、スマートシティの中核となる情報統合管理プラットフォームを提供するのに加えて、これまで世界100カ所以上の都市でのスマートシティ・プロジェクトに参画してきたグローバルでの経験・知見をもって、秋田市のチャレンジをご支援いたします。
今回は、秋田市から市長の穂積志様、環境部 部長の佐藤隆幸様、環境部 環境総務課 地球温暖化対策担当課長の池端強志様、アイ・エム・サービス 代表取締役の平野井元久様をお招きし、地方型スマートシティの実現が秋田市民や地元企業にもたらす価値やスマートシティ情報統合管理基盤が果たす役割などについて、日本IBM公共事業
官公庁IBDT Smart City推進部 部長の加茂義哉が伺いました。