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- 広がるテープの使い途
- 性能面での進化
- ノアの箱舟に積むメディア
約60年にわたり、着実に進化を遂げてきたテープ
「LTOの日本の父」の異名を持つ
岡田啓一 大和システム
開発研究所長
「なぜテープはITの世界ではまだ生き残っているのか?」・・・
この素朴な疑問には、ITの世界にいても、いや、ITの世界にいるからこそなかなか答えられないのではないでしょうか。
考えてみると、普通の人の日常生活からテープはほぼ完全に消えてしまいました。音楽はCD、映像はDVDあるいはBlu-ray。いずれの分野でも昔はテープでした。日常生活の中でテープから光ディスクへという変遷を経験しているからか、どうしても、テープというと「過去の遺物」のようなイメージがあります。
ところが、日常生活よりよっぽど最先端のテクノロジーの世界のはずのITの世界で、なぜかその「過去の遺物」が生き残っています。 しかし、理由なく生き残るなんてことはありません。では、なぜなのか・・・
2010年3月、IBMは2:1圧縮時で3テラバイト(ライブラリー構成で最大30ペタバイト)もの大容量で、転送速度が最大280メガバイト/秒という高速の第5世代LTO規格対応の磁気テープ・ドライブ「IBM® System Storage® TS1050」の出荷を開始しました。
勘のいい人なら、この数字が実はすごい数字だということに気がつくかもしれません。例えば、容量もさることながら、実は転送速度は最新のハードディスクよりも速いのです。 では、「これが、生き残りの理由なのか?」というと、これ「も」と言わなければなりません。
テープはその性能面での進化のみならず、その活用方法においても、イノベーションを遂げ、「過去の遺物」どころか「他の製品では代替が効かない重要なストレージ」として、そのポジションを大きく高めていたのです。
テープのイノベーション。その最大のポイントは、「リカバリー」のツールだけでなく「クリエイト」するためのツールへとその持ち味を広げていることです。長い間テープは、重要なデータのバックアップ用途で利用され続けてきました。障害が発生したという「マイナス」の状態に陥った時に、「ノーマル」な状態に戻すためのツールとしてです。しかし、今や例えば、資源探査や宇宙創造の謎究明の分野ではデータに新たな価値を生み出すための「プラス」にするためのツールとしてもテープを最大限に活用しており、そのような事例が次々と生まれ始めています。
テクノロジーの起点:第3回の「進化を続けるテープ」では、性能面でも、そして活用方法においてもまだまだ進化を遂げているテープについて、「LTOの日本の父」という異名を持つ大和システム開発研究所の所長・岡田啓一と、ともにストレージ・システムを開発している佐々木昭光、白鳥敏幸、片桐隆司、松尾久人の5人が「テープ・ストレージへの想い」を語ります。
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広がるテープの使い途
ディスクが安くなったのだから、ディスクで良いじゃないか、という発想は素直な発想だが、それは、テープはバックアップのためにあり、さらにテープは遅い、と思い込んでいるからかもしれない。
性能面での進化
直感的に「遅い」、「すぐに痛む(メディアが)」という印象のテープだが、実際のところ、性能面でのアドバンテージはあるのか。
ノアの箱舟に積むメディア
それこそ、核戦争があっても、人類の叡智、知的遺産を後世に残すためには、いわば、「ノアの箱舟」に積み込めるメディアを誕生させる必要があるかもしれません。
