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1世紀におよぶ変わらぬ理念を抱き、変わり続ける「コンピューター」・・・ その最新の結実が拓く未来とは。
2010年7月22日、IBMは、メインフレーム/ハイエンド・サーバーの新製品「IBM zEnterprise」を世界同時発表しました。IBMは、このモデルのリリースを「コンピューター・システムの再定義」と考えています。最初の定義は、1964年にリリースされたメインフレームの元祖、System/360です。当時の年間売上を超える巨額の資金を、文字どおり社運を賭けて投入されたSystem/360は、それまでのコンピューターの常識を覆す革新的なマシンとして世に生み出されました。その約半世紀後に、zEnterpriseの投入をもって、再び定義に挑むというわけです。
ここには、「IBMの想い」があります。
それは、「今後のコンピューターはこうあるべきだ」という強い想いです。
しかしその想いは、決して一方的に育まれたものではありません。
System/360の時、新しいコンピューターの「定義」は、社会の、ユーザー企業の声に応えるかたちでなされました。
それ以前のコンピューターは同じメーカーのマシンであっても互換性がなく、業務を電算化するたびにシステムの台数が増えて乱立状態を招き、システム担当者はその管理に大変苦労していました。
こうしたユーザーの悩みを解消するために、IBMは「アーキテクチャー」という概念を“発明”し、その共通のアーキテクチャー(設計)に基づくシステム・ファミリーとしてSystem/360を完成させました。
社会のニーズに応えるために「今後のコンピューターはこうあるべきだ」という、いわば社会、市場への宣言が込められたSystem/360は世界中のユーザーに歓迎され、このときの定義が、今日のコンピューター・システムの基礎であり続けてきたのです。
そして今、半世紀にわたって継承されてきた定義にもいよいよ終焉のときが訪れました。コンピューター・システムは、ユーザーのさまざまなニーズに応えているうちに、またしてもシステムの乱立やインフラの複雑化という状況に陥ってしまったのです。まさに歴史は繰り返し、IBMは企業そして社会のニーズをまとめ上げ、もう一度、新しいコンピューター・システムのあるべき方向性を示したのです。それが、今回のzEnterpriseです。
半世紀前と現在では、実は時代背景が似通っています。そして、IBMが変わらぬ理念を抱き続けているからこそ、「System/360の再来」とも言える今回のzEnterpriseが生まれてきたのです。
では、どのような時代背景で、いかなる解を示したのか。そして、変わらず流れ続けるIBMの理念とはどのようなものなのか――IBM System zに長年情熱を注いできた中谷登志男(東京基礎研究所 システムズ担当 IBM ディスティングイッシュト・エンジニア)、伊藤広三(System z製品技術 テクニカル・マスター)、北沢強(STG システムズ&テクノロジー エバンジェリスト)に聞きました。
