最近のサーバー環境では、TCO削減はもとより、急激なビジネス変化への迅速な対応や、管理の簡素化を目的に、仮想化テクノロジーが実装されてきています。 パッケージアプリケーションにおいても、仮想化テクノロジーを活用した事例が増えてきております。
今回は、仮想化テクノロジーの活用の一例を、プロジェクト局面とサービスイン後の運用の2つのシチュエーションにおいてご紹介いたします。
仮想化テクノロジー:LPAR(論理パーティショニング)
仮想化テクノロジーを実装するサーバーの仕組みとして、大きくスケールアウト型とスケールアップ型の2つの仕組みがあります。今回はLPAR(論理パーティショニング)を用いたスケールアウト型のソリューションをご紹介いたします。
IBMのLPARはメインフレームで培ってきた技術であり、現在ではメインフレームのSystem z以外に、UNIXサーバーのSystem pや統合アプリケーションサーバーのSystem iのサーバーで実装されております。
特長としては、各論理区画間のシステム資源の移動においては各論理区画のシステムを再起動することなく、システム資源を動的に移動することができ、またCPU、メモリーを細かい単位で移動することができます。
プロジェクト局面における活用例
本番、検証、開発といった一般的な3つのサーバー環境を例にとり、今回は1つのサーバー上に3つの論理区画を作成し、その各区画上に本番、検証、開発といった環境を構築した想定でご説明いたします。
- 開発/テスト時
コーディング、デバックといった開発者のためのシステム資源を確保し、また本番想定と同等の大きさのシステム資源を検証区画に用意しテストを実施することが可能となります。本番区画のシステム資源を調整し負荷テストを実施することにより実際の本番で必要となるシステム資源を見極めることもできます。 - ユーザー教育時
教育期間のみ必要となるようなユーザー教育用の環境も、LPARを利用すれば必要なときだけ必要なシステム資源を配置し、すみやかに教育環境を構築し、利用することができます。 - サービスイン時
サービスイン後は、常時システム資源を必要としない検証区画、開発区画のシステム資源を絞り、必要分を本番に割り当てて運用することができます。
サービスイン後の運用における活用例
- 検証時(パッチ適用、バグFIXなど)
夜間の本番資源をあまり使用しない時間帯や、休日などを利用し、検証区画に本番同様の大きさのシステム資源を割り当て、本番環境と同等の環境でのテストを実施することができます。 -
ピーク時
期末、年度末などのシステム負荷がピークとなる場合は、システム資源をすべて本番区画に割り当てて運用することもできます。 -
新規環境構築時(バージョンアップや試験的な導入など)
余裕分や予備のリソースを利用し、新規に検証環境(教育用など)を構築することが可能となります。今まではマシン選定→見積→稟議→オーダー→導入といったプロセスに時間と労力がかかっていましたが、仮想化テクノロジーを活用することで迅速に新規環境を構築できるようになります。
また、ストレージのコピー機能とLPAR技術を組み合わせることにより、本番のクローニング環境をすみやかに構築し、本番コピーデータでの検証、バックアップ、バージョンアップテストなどさまざまな用途で利用することもできます。
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