日本アイ・ビー・エム株式会社
ソフトウェア事業.WebSphere第二テクニカル・セールス 部長
中島 千穂子
BPMへの関心の高さはセッションの参加人数にも表れ、会場はほぼ満席の状態となった。また、最近ではIT系の雑誌でも特集を組まれることが多く、BPMに対する疑問や不安などを抱えているお客様も多く見られる。本セッションでは、BPMを始めるためのポイントを、IT視点およびビジネス視点から事例を交えつつ解説し、疑問・不安を解消するためのヒントを紹介した。
今なぜBPMなのか?
企業がビジネスで勝ち抜くためには、ビジネス環境の変化に柔軟に対応する能力やビジネス・プロセスを定義どおりに実行する能力などが必要となる。これらを実践するためには、ビジネス・プロセスをモデル化し、これに沿ってビジネスを展開する必要がある。BPMとは、業務ノウハウとITを組み合わせ、プロセス改善を加速し、ビジネスのイノベーションを円滑化する考え方。BPMを実現するノウハウとBPMを可能にするITの2つの要素で構成される。
BPMサイクル説明図
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特に重要となるのはBPMの本質が「永続的な価値の創造と市場における競争力の維持による継続的な改善の原則」であること。実際のBPMは、モデリングとシミュレーションによって机上でプロセス最適化を検証した上で、プロセスを開発・実行する。そのプロセスが正しく機能しているかを監視・予測し、それらの結果をモデリングにフィードバックする、というサイクルで成り立っている。この流れの中でプロセスの継続的な最適化を実現していく。
BPMを始めるためのポイント
LG Chem様においては、オフィスワークの生産性を向上する方法を模索していたが、プロセスの自動化、ビジネス状況のモニタリングなどのビジネス・バリューからBPMを採用した。その結果、プロセスの一部が7.5日から2.5日まで短縮できたのに加え、ペーパーワークの廃止やレビューが不要となりビジネスの最適化が進行した。しかし、BPMの適用にまったく問題がなかったわけではなく、いくつかの課題も残した。
BPMをスムーズに導入するためには2つのポイントに注目するのが良いだろう。ひとつはビジネス視点でのBPMの始め方。これは、プロセスの最適化を中心に考えるのが良い。そのためには、プロセスはすぐに陳腐化してしまうこと、見えないプロセスは改善できないこと、どの範囲で何を最適化するのか、といった点を考慮する必要がある。もうひとつが、IT視点でのBPMの始め方。これはプロセスの自動化を中心に考えるのが良い。そのためにはプロセスの種類が多様であることを理解し、それをサポートするITには柔軟性とスピードが求められること。そして可能な限り自動化を目指すBusiness Process Automation(BPA)も考慮に入れることが大切である。
BPMを成功させるための要素としては、ライン・オブ・ビジネス(LOB)やビジネス・エグゼクティブにBPMを確信してもらうこと、ビジョンやリファレンス・アーキテクチャーの策定をはじめとするガバナンスへの対応、ミドル層にもBPMを理解してもらうことなどが重要であるとし、そのまとめとしてBPM実現のためのアプローチを紹介した。
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