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聴覚等に障害のある学生のための授業支援プロジェクト

聴覚に障害のある学生や、上肢障害などにより筆記が困難な学生らのために、ITを活用して授業における情報保障を向上させようとする「障害のある学生のための授業支援プロジェクト」(JOINプロジェクト)を長野大学と共同で2005年4月から2006年3月まで実施しました。日本IBMで開発した字幕編集システム(Caption Editing System)を利用して、教員が授業中に発声する音声を文字情報に変換し、スクリーンに投影することで、聴覚に障害のある学生は授業の理解を深めることができるようになります。既に利用している要約筆記とは異なり、授業終了後、その文字情報を授業中の映像などの字幕とし、学内のサーバーからeラーニングコンテンツとして提供することにより、ノートを取ることができない障害のある学生等に対して復習に利用することができるようになります。 日本IBMの提供する字幕編集システムは、音声認識ソフトウェアをベースとして開発されたアプリケーションで、教員が授業中に発声する音声を字幕テキストに自動生成する機能と、eラーニングのコンテンツ作成として自動生成された文字情報を、修正できる機能とを持っています。また、字幕編集に際しては、専門家ではなく教員やボランティアの学生が容易に、授業で利用した資料や画像などを組み合わせはeラーニングコンテンツとして作成することを可能にしました。



誰でも字幕編集作業ができる

字幕編集は字幕編集作業に熟練した人でなければ難しかったですが、このシステムは誰でも字幕編集ができるように編集部分を重点に置きました。字幕編集作業は、音声を再生しながら、文字を容易に修正できる機能を有しており、台本があれば、台本から読み込み修正することが可能です。また、ネットワーク機能を利用して、複数人で字幕編集作業を行うことも可能です。

字幕付きコンテンツ作成までの簡単な説明です。

  1. まず、話者の声を事前に登録する。
  2. 字幕編集システムで講義内容を録音しながら、文字ファイル、音声ファイルを作成する。
  3. パワーポイントスライドショーを取り込込むこともできる。
  4. 録音した文字ファイル、音声ファイルを字幕編集作業で文章の修正を行う。
  5. 修正作業をした後、インターネットなどを通じて配信する。

図1 字幕付きコンテンツ作成までの流れ図

字幕編集システムの録音画面

音声入力とパワーポイントの資料を連動しながら、プレゼンテーションをすることができます。

図2 画面左半分が音声入力、右半分がパワーポイントスライドショー

字幕編集修正画面

音声を聞きながら、字幕表示の内容を修正する。
修正済の字幕内容を表示したり、間違いや不明な箇所のまま字幕表示したり、不要な箇所を表示しないようにすることができる。

図3 字幕編集システム 編集画面

台本(シナリオ)のマッチング

予め台本が準備されている場合は、台本の内容を参照、あるいは取り込むことができ、字幕内容をより正確に修正することができます。

図4 画面右半分には、台本の内容が表示され、参照あるいは取り込みながら編集可能

パワーポイントスライドショーの画像取り込み

説明をするときに、パワーポイントを利用した場合は、話した内容とパワーポイントを連携させることができます。また、字幕編集作業において、パワーポイントの資料を参照しながら、専門用語などを確認することも可能です。

図5 画面右半分には、利用したパワーポイントとパワーポイントからテキスト部分を抽出し、参照しながら編集

図6 編集した字幕をパワーポイントのスピーカーノーツに取り込み可能

字幕編集、プレゼンテーションソフトウェアとの融合、台本マッチングの手法は特許出願中です。


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