今、インターネットやブロードバンドの普及と相まって、企業や自治体によるホームページを通じた情報提供が増大し、また利用者にとってもホームページが重要な情報源となっています。そのため、情報発信者となる自治体や企業にとっては、ホームページでのアクセシビリティ確保が大きな課題となり、だれもが容易にホームページにアクセスできるツールが求められています。
Easy Web Browsing™(EWB)は、日本政府が推進しているu-Japan政策の理念の一つである「人に優しい」情報社会の実現を支援するツールとして、日本IBM東京基礎研究所アクセシビリティ・センターが開発したインターネット閲覧支援ソフトウェアです。当ソフトウェアを採用したホームページ内では、パソコン初心者、高齢者、視力の低い人や目が疲れやすい人でも、ホームページを快適に閲覧できることが容易になります(*1)。今では多くの官公庁、地方自治体そして民間企業などで利用されています。
今回、EWBのコンセプトである「読みやすい (easy to read)」「理解しやすい (easy to understand)」「操作しやすい (easy to operate)」を維持しつつ、さらに Windows 7 と Internet Explorer 8 に対応したEWB V2.5の提供を開始しました。
(*1) 平成13年度 経済産業省「IT装備都市研究事業」における神奈川県大和市での実証実験の成果に基づきます。
Easy Web Browsingは次のように様々なところで取り上げられています。
- 総務省の「u-Japanベストプラクティス2007事例集」に掲載されています。
- 2004年度のグッドデザイン賞受賞製品です。
期待される導入効果
電子自治体推進
- パソコン初心者、視力の弱い方、目が疲れやすい方、高齢者、読み書きが困難な方々が情報通信の利用面での格差を感じることなく利便性を享受できます。
- e-Japan政策の理念の一つである「人にやさしい」情報技術社会の実現を支援する手段の一つです。
オンデマンド・ビジネス推進
- 幅広い利用者に対して、ホームページへのアクセスを容易にし、ホームページの利用価値をより確実に提供できます。
利用面での利便性
- 分かりやすい直感的な操作パネルにより、パソコン操作の不安・心配を軽減します。[新型操作パネル]
- 画面の文字を大きく表示することで、文字が小さく、読みにくいことからくる不満を軽減します。
- 画面の文字を読み上げることで内容の理解を補助します。
- 画面の背景色の変更による色弱、老人性白内障等へ配慮します。
- 行間隔・文字間隔変更機能、ルーラーそしてハイライト機能により読みやすさを支援します。[機能強化]
特徴
- 文字を大きく表示し、文章を音声で読上げ
- 見やすい画面配色を選択可能 [改良]
- 直感的でわかりやすい操作パネル [新型]
- 閲覧画面を見やすい大きさに拡大・縮小可能
- 「振り仮名」機能 [機能強化]
- 読みやすさを支援 [新機能]
- PDFファイルの読上げ
- 日本語、英語、韓国語、中国語などの多言語対応
仕様は事前予告なしに変更する場合があります。
[Easy Web BrowsingのPCクライアント画面構成]

1.文字を大きく表示し、文章を音声で読上げ
ウェブコンテンツの読みたいところにマウスポインタを動かすだけで、文字が別枠(文字拡大表示窓)に拡大され、合成音声で読み上げます。
- 別枠の文字サイズ(6段階)、読み上げ速度(6段階)そして音量(5段階)も簡単に調整できます。
- マウスポインタで指すと自動的に読み上げが始まり、マウスポインタを移動させると自動的に読み上げが停止します。
- 「読み込み中」「完了」の状況を効果音(4種類)で知らせます。(効果音無しも含む)
- 閲覧画面は中央部に固定されて表示されます。閲覧ウィンドウが増えていくことはありません。
2.見やすい画面配色を選択可能
閲覧画面の文字・背景の配色を変更できます。配色ボタンを一回押すたびに、次の順番で設定が変わっていきます。
- コンテンツの元の配色
- 青い背景に黄色(リンクは白)文字
- 薄黄色い背景に黒(リンクは青)文字 [改良]
- 黒い背景に黄色(リンクは白)文字
3.直感的でわかりやすい操作パネル [新型]
ページの移動、文字・音声の設定、印刷など必要最低限の機能を、大きなボタンで分かり易く表示・配置しています。(「操作パネル」部)
新型操作パネルは従来型(V1.5型)操作パネルに比べ、ボタンのデザインをより分かりやすくし、詳細設定方法パネルや操作方法も簡単に表示。多様な利用者が操作しやすいようにデザインされています。
ご注意) お客様のウェブサイト専用のEasy Web Browsingを作成する際に、新型操作パネルあるいは従来型(V1.5型)操作パネルの選択が必要です。Easy Web Browsingの操作パネルからの変更はできません。また、両者の機能は一部異なります。 両者の機能一覧はPDFをご参照ください。

4.閲覧画面を見やすい大きさに拡大・縮小可能
閲覧画面表示の大きさをお好みに応じて600%から50%の範囲内で拡大・縮小できます。
5.「振り仮名」機能 [機能強化]
日本語の漢字に「ひらがな」「カタカナ」「ローマ字」から選択して振り仮名を付けられます。また、振り仮名は小学校の学年別習得漢字に応じて付けられます。(文部科学省「学年別漢字配当表」を参考にしています)
6.読みやすさを支援 [新機能]
行間と文字間を見やすい幅に調整可能
行間隔は、「標準」「120%」「140%」「170%」「200%」「300%」「400%」の7段階に調整できます。
文字間隔は、「標準」「+1px」「+2px」「+4px」「+8px」の5段階に調整できます。
(ご注意) ウェブ・コンテンツの作り方によっては、行間隔と文字間隔を広くしても、表示は狭くなる場合があります。
日本語にやさしい「縦書き表示」

読んでいる行を見失いにくい「ルーラー機能」

読み位置を分かりやすく知らせる4種の「ハイライト機能」 [機能強化]

長い文章を読みやすくする「分かち書き機能」

7.PDFファイルの読上げ
Adobe Acrobat 6.0 / 7.0 / 8.0で作成されたPDFファイルの読上げに対応。
「Easy Web Browsing」でPDFフォーマットのページを表示・読み上げさせるためには、幾つか条件が整っている必要があります。
それらの条件を「7.1 クライアントの条件」、「7.2 PDFファイルを表示するWebページの条件」、「7.3 PDFファイルの条件」に示します。
また、HTMLページの読み上げとPDFフォーマットのページの読み上げとの動作の違いを「7.4 HTMLの表示および読み上げとの動作の違い」に示します。
(ご注意) PDFコンテンツの読み上げ・拡大については、コンテンツの内容や環境によっては動作しない場合があります。
7.1 クライアントの条件
- PDFファイルを表示できる「Easy Web Browsing」のクライアントの種類は、PCクライアントのみです。
- PDFファイルの表示には、クライアントに次のいずれかのソフトウェア(以下、"PDF Viewer"と表示)が導入され、Microsoft® Internet ExplorerからPDFファイルを正常に閲覧できるように設定されている必要があります。
- Adobe Reader 6.0 / 7.0 / 8.0 (フルバージョン、アクセシビリティ・サポートあり)
Adobe Acrobat 6.0 / 7.0 / 8.0
7.2 PDFファイルを表示するWebページの条件
- タグなどの中にPDFファイルを表示しないようにしてください。動作が不安定になったり、読み上げなかったりすることがあります。
- ポップアップなどでPDFファイルを表示しないようにしてください。動作が不安定になったり、読み上げなかったりすることがあります。
7.3 PDFファイルの条件
- PDF Viewerの読み上げ機能で、正しく読み上げられる必要があります。
- PDF Viewerのアクセシビリティチェック機能で、問題が出ないようにしてください。
Adobe Acrobat 6.0 / 7.0 / 8.0のアクセシビリティチェック機能で完全チェック行って、問題が出ないようにすることをお勧めします。 - 「タグ付きPDF」で作成してください。AcrobatでHTMLなどからPDFファイルを作成する際、「WebページからPDFファイルを作成」のダイアログから、「設定」-「一般」-「PDF設定」-「PDFタグを作成」をチェックしてください。
アクセシビリティを考慮したPDFファイルの作成方法に関しては、以下のリンクが参考になります。
なお、リンク切れの場合は日本アイ・ビー・エムにお問い合わせください。
ご注意
- フォームの部分は、正しく読み上げられません。
- ボタン上の文字は、正しく読み上げられないことがあります。
- ページレイアウトは、デフォルトで「単一ページ」になるようにしてください。
- セキュリティーが設定されていると、読み上げられないことがあります。
- アノテーションは、読み上げられません。
- 言語を正しく設定することをお勧めします。
- PDF Viewerの「編集」-「環境設定」-「読み方」での読み上げ順序指定の設定値により、読み上げ順序が作成者の意図したとおりにならないことがあります。
7.4 HTMLの表示および読み上げとの動作の違い
- PDFファイルの拡大・縮小は、PDF Viewerのツールバーから行います。
- 読み上げ中の文字列は、読み上げ中の文字列を含む文字列要素の周囲を枠で囲むことで強調されます。
- 読み上げ中の文字列が自動スクロールでページ中に表示されないことがあります。
- 色の変更は「Easy Web Browsing」から行うのではなく、PDF Viewerを単独で起動して、「編集」-「環境設定」-「アクセシビリティ」-「文書のカラー設定オプション」で行います。
- ページが表示されてから直ぐは、正しく読み上げられないことがあります。
- 正しく作成されたPDFファイルでも、「このPDFファイルは、アクセシビリティが考慮されていない可能性があります」と表示されて読み上げないことがあります。
この場合、別の文字列を読ませてみたり、ファイルを開き直したりすると、読み上げるようになることがあります。 - 自由配置モードで、複数のページを表示させている場合、読ませたいPDFファイルが一番前に表示されていない場合には、読み上げられないことがあります。
- PDFファイルを表示している状態で、別のページへ移動するとき、1分以上待たされることがあります。
8.日本語、英語、韓国語、中国語などの多言語対応
- 日本語、英語(米国)、英語(英国)、韓国語、中国語(簡体字、繁体字(台湾、香港))、イタリア語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語(ブラジル語)の読上げに対応(*3)
(*3) 2010年3月現在
ご注意
- 対応言語は事前の予告なしに変更する場合があります。
- 言語切り替えには、ウェブコンテンツにおいてHTML要素のlang属性の指定が必要です。
- 各国語の音声合成エンジンを「Easy Web Browsing」起動後に必要に応じてダウンロード/インストール
日本語を含む各国語での読み上げが可能ですが、初めてその言語のページへ移動したときは、読み上げを開始するまでに音声合成エンジンのダウンロード/インストールに多少時間がかかります。読み上げ準備が整うまで、しばらくお待ちください。2回目以降はすぐにお使いいただけます。 - ページ内言語切り替えに対応
稼働環境
提供形態
- サーバー・インストール型
- VeriSign社の認証サーバーと連携したデジタル署名付ActiveXオブジェクト
サーバー前提条件
- サーバーOS:Microsoft Windows 2000 Server、Windows Server 2003、Linux®、AIX™、Solaris、HP-UXなど
- Webサーバー:IBM HTTP Server、Apache、IISなど
サーバーおよびネットワークへの負荷
- 初回アクセス時に1ユーザーあたり、約10MBのダウンロードの発生(*5)
(*5)読上げ言語が日本語のみの場合です。追加の一言語あたり約5MBの追加ダウンロードが発生します。
PCクライアント用
基本ソフトウェア
- Microsoft® Windows® 2000 (SP4)(32ビット版)
- Windows XP Professional (SP1/SP2/SP3)、Windows XP Home Edition (SP1/SP2/SP3)
- Windows Vista Home Basic(SP1/SP2)、Windows Vista Home Premium(SP1/SP2)、Windows Vista Ultimate(SP1/SP2)、Windows Vista Enterprise (SP1/SP2)、Windows Vista Business (SP1/SP2)
- Windows 7 Starter、Windows 7 Home Premium、Windows 7 Professional、Windows 7 Enterprise、Windows 7 Ultimate
ブラウザ
- Microsoft Internet Explorer 6.0 の場合、Microsoft Windows 2000 Professional と Microsoft Windows XP (SP1)のみ
- Microsoft Internet Explorer 6.0 & 7.0 & 8.0 の場合、Microsoft Windows XP (SP2/SP3)のみ
- Microsoft Internet Explorer 7.0 の場合、Microsoft Windows Vistaのみ
- Microsoft Internet Explorer 7.0 & 8.0 の場合、Microsoft Windows Vista (SP1/SP2)のみ
- Microsoft Internet Explorer 8.0 の場合、Microsoft Windows 7のみ
ハードウェア(Windows Vista/7以外の利用時)(*6)
コンピューター本体上記基本ソフトウェアが稼働するIBM AT互換パソコン。下記要件に加え、Windows 2000 またはXPで推奨されているシステム要件に準ずる必要があります。(*7)
CPUIntel® Pentium® III 500MHzプロセッサーと同等以上のもの
メモリー128MB以上
ハードディスク500MB以上の空き容量
グラフィックシステムXGA(1024x768,65536色)以上
サウンドカード(*8)Windows互換の16ビット以上
通信512Kbps以上のブロードバンド(ADSL, CATV)
ハードウェア(Windows Vistaの利用時)(*6)
コンピューター本体上記基本ソフトウェアが稼働するIBM AT互換パソコン。下記要件に加え、Windows Vistaで推奨されているシステム要件に準ずる必要があります。(*7)
CPU1GHz以上の32ビット(x86)プロセッサまたは64ビット(x64)プロセッサ
メモリー512MB(Home Basic)、または1GB以上のシステムメモリ
ハードディスク500MB以上の空き容量
グラフィックシステムXGA(1024×768、65536色)以上
サウンドカード(*8)Windows互換の16ビット以上
通信512Kbps以上のブロードバンド(ADSL, CATV)
ハードウェア(Windows 7の利用時)(*6)
コンピューター本体上記基本ソフトウェアが稼働するIBM AT互換パソコン。下記要件に加え、Windows 7で推奨されているシステム要件に準ずる必要があります。(*7)
CPU1GHz以上の32ビット(x86)プロセッサまたは64ビット(x64)プロセッサ
メモリー1GB(32bit版)または、2GB(64bit版)以上のシステムメモリ
ハードディスク500MB以上の空き容量
グラフィックシステムXGA(1024×768、65536色)以上
サウンドカード(*8)Windows互換の16ビット以上
通信512Kbps以上のブロードバンド(ADSL, CATV)
(*6) 記載されているものは最低条件です。仕様が良ければ良いほど、より良いパフォーマンスで「プログラム」をお使いいただけます。
(*7) お使いのパーソナル・コンピューターが上記仕様を満たしているかどうかは各メーカーへお問い合せください。
(*8) サウンドとモデムが一体となったカードでのモデムの使用と同時読み上げ機能には対応しておりません。サウンドカードとモデムが独立でそれぞれ必要となります。
ご利用方法
Webサイトオーナーの準備作業
- Webサイトに応じて稼働させるための情報をヒアリングシートに記述し、ビジネスパートナーに通知
- ヒアリングシートに基づきビジネス・パートナーが設定した「Easy Web Browsing」モジュールをサーバーに導入
- Webサイトのトップページに「Easy Web Browsing」の起動リンクを作成
- 稼動確認(読上げ、文字拡大、配色変更等)
ユーザーの利用方法
- 利用するWebサイト内のEasy Web Browsing起動リンクをクリックするだけで本ソフトウェアが利用できます。
- 必要なソフトウェアは、初回サービス利用時にインストールされます。
- Easy Web Browsingは、インターネットに接続している間だけご利用いただけます。
- 対象ユーザーは、マウスを操作することができる視力をお持ちの方です。
「Easy Web Browsing」起動の流れ
お問い合わせ先
現在、「Easy Web Browsing」の製品版
は次のビジネス・パートナーから「Easy Web Browsing」(イージー・ウェブ・ブラ
ウジング)としてご提供しております。
製品の詳細仕様、条件、お見積りなどにつきましてはビジネス・パートナー
に直接お問い合わせください。
ビジネス・パートナー
お客様事例
- お客様名:キヤノン(キヤノン株式会社、キヤノン販売株式会社)
- お客様名:株式会社三越
- お客様名:京都市
今後の課題
インターネットの利用目的は、情報の提供からサービスの提供へとシフトしています。これに伴い、自治体や企業にとっては、ホームページ上のサービスに対するアクセシビリティの確保が重要な課題となり、利用者がインターネットで提供されるサービスに容易にアクセスできる(例えば、サービス提供サイトと利用者の間での双方向のやり取りを支援する)ツールが求められるものと思われます。
IBM、IBM(ロゴ)、AIX、Easy Web Browsingは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標です。
Microsoft、Windows、Windows VistaはMicrosoft Corporationの米国およびその他の国の商標。
Intel、Pentiumは Intel Corporationまたは子会社の米国およびその他の国における商標または登録商標。
Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
