“オープン・スタンダード”という言葉は、テクノロジーに携わる方々の間で、最もホットな話題のひとつです。特に今日のオンデマンドの世界において、企業やユーザーがインフラストラクチャーへの投資を検討される際には重要です。
オープン・スタンダードは、従業員、顧客、パートナーをつなぐ大企業だけでなく、コンピューター、MP3プレーヤー、デジタル電話をつなぐ個人にも、テクノロジーに関わるすべての人々にとってますます重要な要素となっています。
オープン・スタンダードがオートノミック・コンピューティングにとって重要な理由
オートノミック・コンピューティングの分野における発展も同様です。企業がコンピューティング・システムを最少人数で管理できるような機能を開発し続ける限り、オープン・スタンダードは先進的な、オンデマンド・オペレーティング環境において重要な役割をにないます。
コンピューターや電子機器がお互いにうまくコミュニケーションできるようにするなど、真のオートノミック・コンピューティング・システム(すなわちオートノミックの発展段階の5段階:図1 「オートノミック・コンピューティングの発展段階」参照)を目指すには、外部の異機種間接続環境などともお互いにシームレスにコミュニケーションできるさまざまなコンポーネントをベースにしています。

図1. 真のオートノミック・コンピューティング・システムはオープン・スタンダードに基づいた技術の展開によってのみ獲得できます。
通常このようなシステムはさまざまなベンダーの製品やソリューションからなっていますので、標準ベースの技術がとても重要です。独自の技術に基づいたオートノミックのコンポーネントやシステムは、他のオートノミック・コンポーネントやシステムとうまくコミュニケーションできず、その結果効率性が減少し、ITインフラストラクチャー全体の機能が低下することもあります。
IBMをはじめとする、オートノミック・コンピューティング技術の主要開発ベンダーは、オープン・スタンダード推進の場で、これらの技術を積極的に推進・提供しています。IBMはオートノミック・コンピューティングの機能を製品に実現していますが、オートノミック・コンピューティングの成功や、業界全体のオートノミック・コンピューティングの到達度は、ITインフラストラクチャー全体に広範囲にこうした技術の適用できるかにかかっています。
オートノミックの成功を実現するす唯一の方法は、これらの技術についての業界全体の同意と承認を得ることです。そしてこれらを可能にするのはこれらの技術の標準化です。
既存の標準と、新たな標準
オートノミック技術は広範囲のコンピューティング領域をカバーしているので、既存のものも新規のものも含めさまざまな標準があります。一例として以下のようなものがあります。
- DMTF:Distributed Management Taskforce(CIM: Common Information Model)
- IETF:Internet Engineering Taskforce(Policy - RFC3060, SNMP: Simple Network Management Protocol - RFC1157)
- OASIS:Organization for the Advancement of Structured Information Standards−(WS-DM, WS-Policy, WS-Security)
- JavaTM Community Process(JSR3, JSR47, JSR87, JSR168)
- Storage Networking Industry Association SMI-S
- GGF:Global Grid Forum(OGSA: Open-grid Systems Architecture, OGSI:Open-grid Systems Infrastructure, CMM-WG)
- The Open Group(ARM)
- W3C:World Wide Web Consortium−(XML, SOAP, Web Services)
標準の策定
オートノミック技術の開発をガイドする標準の策定はさまざまな手法が用いられます。
- 標準団体
IEEE、IETF、ISOなどの公認の標準団体 - デファクト・スタンダード
ベスト・プラクティス、オープン・ソース、コンソーシアム、各種推進団体および協会、企業リードの技術(OASIS, GGF, W3C)など
さあ、はじめましょう
オープン・スタンダードの策定は−そして最終的には先進的なオートノミック技術の採用は−コンピューター業界の主要な関係者の協力と参画が得られるかどうかにかかっています。
- 業界の原動力
コンピューター業界のリーダーはオープン・スタンダードの開発に積極的に参加しなければなりません。IBMはさまざまな標準団体で大きな役割をにない、活動をリードしています。IBMはオートノミック・コンピューティングにとって重要な標準団体にはすべて参加しています。そして多くの場合、こうした団体の主要な分科会で議長または副議長をつとめたりしています。世界をリードする特許発案者として、こうした標準団体を通じて、毎年IBMは特許を有する技術を多くの場合無償で提供しています。 - 技術開発者
IBMは、オートノミック・コンピューティングのビジネスパートナーと協業して、標準と技術の開発における協業を確実なものにしています。 - お客様
IT製品をお買い求めになるお客様は、当然のことながら標準の策定に重要な役割を果たします。お客様はオートノミック・コンピューティング・システムを実際に採用されご利用になるからです。新技術が既存のオートノミックの環境に統合される間、お客様の投資は有効に活用され、既得権益が得られます。お客様の標準団体への参画は、お客様のニーズに標準開発をフォーカスすることができます。
このように、分科会やその他さまざまな活動などを通じて共に協業することで、真のオートノミック・コンピューティング・システムの構築するためのオープン・スタンダードの開発を推進することができます。
