目次
化学物質管理
IBMは事業活動で、米国の「定常排出、事業所外移送、リサイクル、無害化処理、熱回収の管理に関わる年間記録リスト(有害物質排出目録)」(Toxic Release Inventory:TRI)の対象となる化学物質を数種類使用しています。2004年にIBMが使用したTRI対象化学物質は4,679トンでしたが、これは過去11年間で約85%削減したことになります。IBMでは継続して削減活動を行い、全世界でのTRI対象化学物質の使用量を、その排出や処理のための移動も含め最小限に抑えることを目標としています。
2004年のIBM全体の化学物質総使用内訳
(SARA313条とPPAに基づく定義)
IBM全体の化学物質使用総量*
(SARA313条とPPAに基づく定義)
(単位:1,000トン)
| 化学物質名 | トン |
| 銅および銅化合物 | 1,451 |
| 硝酸化合物 | 1.346 |
| キシレン | 760 |
| N−メチル−2− ピロリドン |
306 |
| メタノール | 152 |
| その他 | 664 |
| 合計 | 4,679 |
SARA:Superfund Amendments and Reauthorization Act
PPA: Pollution Provention Act

国際的な実績報告規準
1986年の米国スーパーファンド改正・再承認法(SARA)と1990年の米国汚染防止法(PPA)では、600種類以上の化学物質を対象に、事業所から排出されるものおよび事業所外処理されるものについての年間実績報告、また、リサイクル・処理・エネルギー回収に関わる活動報告が企業に義務づけられています。IBMは、1993年からこの米国における報告項目を、IBMの全事業所における国際的基準として活用し、化学物質使用削減の活動を世界規模で展開しています。
2004年のIBM全体の使用化学物質の処理方法の内訳
(SARA313条とPPAに基づく定義)

IBM全体の環境排出総量と処理と廃棄のために外部に移送された廃棄物の総量
IBM全体の環境排出総量と処理・廃棄のために外部に移送された廃棄物の総量は、2002年から2004年にかけて増加しています。これは、米国イースト・フィッシュキル事業所の新しい300mm半導体製造工場が2002年に稼働を開始、2004年に全面稼働に達し、硝酸塩排水が増加したためです。IBMでは、この硝酸塩排水の放流量を削減するため、新規の設備の導入工事を進めています。この新しい処理施設は2006年に運転を開始します。
IBM全体の環境排出総量および処理と廃棄のために外部に移送された廃棄物の総量(SARA313条に基づく定義)
(単位:1,000トン)

日本IBMの化学物質管理
IBMの化学物質管理プログラムは、環境マネジメント・システムを構成する重要な活動の1つとして、全世界共通の社内基準と各国の法規制のいずれか厳しい方を基準に運営しています。
化学物質を管理・統括する管理組織は、ケミカル・コーディネーターといわれる化学技術者を中心に産業医、安全管理者、衛生管理者、毒劇物取扱責任者、危険物保安管理者、防火管理者、環境管理責任者、廃棄物処理責任者などの専門家によって構成されています。新規化学物質の購入時には、化学物質環境評価プロセスに従い、受け入れ、保管、使用、廃棄方法の各段階における、毒性、安全性、環境保全性、取り扱い基準適合性などをこの化学物質管理組織によって評価します。また化学物質の適正な取り扱いを徹底するため、作業者に対する日常教育のほかに現場パトロールや厳正な環境内部監査によって定期的に遵守状態を確認しています。
日本IBMでは、1971年から化学物質を多く扱う各開発・製造事業所にケミカル・コーディネーターを配属して、使用する化学物質の受け入れから廃棄に至るまで、その取り扱いについて環境・安全・廃棄処理の面から一貫した管理を行っています。また、機器のサービスに使用する化学物質やプリンター用トナーやリボンなどの管理を強化するため、サービス部門にもケミカル・コーディネーターを任命しています。化学物質を扱う量が少ない開発・製造以外の事業所では、カントリー・ケミカル・コーディネーターの指導のもと、各事業所総務が化学物質の取り扱いを管理しています。
PRTR制度での届け出実績
日本IBMでは、PRTR制度* により届け出対象となる量の化学物質を使用している事業所はありません。
* PRTR制度(Pollutant Release and Transfer Register)とは、人の健康や生態系に有害な恐れのある化学物質について、事業所からの環境(大気、水、土壌)への排出および廃棄物に含まれた事業所外への移動量を事業所が自ら把握し国に届けるとともに、国は届け出データに基づき、排出量・移動量を推計し、公表する制度。(経済産業省ホームページより)
