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科学者が語る科学の楽しみ

江刺 正喜氏



プロフィール   若者へのメッセージ
科学のおもしろさについて   研究テーマ



プロフィール

江刺正喜氏の顔写真 江刺 正喜
日本IBM科学賞 第7回(1993年)エレクトロニクス分野受賞者
東北大学工学部機械電子工学科 教授

第7回日本IBM科学賞受賞の詳細はこちら

若者へのメッセージ

自分から喜んでできるようなものを早く見付けてほしい。動機を持つと楽しく効率良く勉強や仕事ができる。 若い人にできるだけ情報や刺激を与えてあげたいが、好奇心や集中力を持ってもらわないと困る。自分の専門などにこだわらず何でも勉強して総合的な力を身に付け、 他の人に出来ないことをできるような人になってほしい。かっこ良さやコストパフォーマンスの追及でなく、新しい価値を産み出していってほしい。 仲間内だけでなく異なる立場の人とも大いに議論して視野を広め合い、率直で堂々として誇りを持ち輝いていて欲しい。


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科学のおもしろさについて

自分を活かして何かに役立つことができるのは誰でも嬉しいと思います。私の場合は学生時代に研究開発した半導体イオンセンサが、 その後実用化され病院で実際に使われるようになりました。これは大変幸運なことで、その後もセンサの研究を続けています。私は、必要とされる物を実現する研究を 応用指向で実証的に進める中で問題を発見し、新しい技術を修得したりまた基礎から研究したりしています。この方法は研究目標を明確にでき効率の良い方法だと思います。 新しい創造的な研究する場合、斬新なほど先が見通せないため成功の確率は高くないのが普通です。これを成功させる秘訣は、熱意を持って あたると同時によく考え効率良く進めることです。
先端技術はきめ細かなソフトやノーハウがいっぱい詰まったものです。これには情報の交流を盛んにし、 多様な情報に上手にアクセスし整理できる必要があります。


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研究テーマ

研究テーマは「マイクロマシニングによる半導体センサの研究」です。
半導体集積回路の製作技術を発展させた「マイクロマシニング」を用いて、シリコンを加工することにより、多数の異なる要素が集積化され高度な機能を持つ「半導体センサ」を 実現することができます。生物は分子レベルの多数の部品からなり高度な働きをしていますが、このように多数の要素が凝縮された従来に無い高度なセンサや機械システ ムなどを実現することが研究の目的です。
センサと同時に運動要素(アクチュエータ)や処理回路が多数分布した、生物のように柔らかく優しく動く機械を製作しています。 具体的には、蛇のように自分で曲がって血管内などに入っていき手術などを行う能動カテーテルですが、これはますます複雑化する機械を分解しないでメンテナンスし長期 間安全に使用していくためにも必要です。また小型で高度な機能を持つセンサとして、加速度や角速度などを検出する集積化慣性計測システムを製作していますが、 これは自動車の安全性などに重要な役割をはたします。この場合シリコン自体を容器として用いていますが、これにより小型で高性能なセンサを安価に供給することができます。 従来の限界を越えた極端に高感度なセンサや高速応答するセンサなどを実現するため、生物が分子間の相互作用で自己組織的に形成されるように分子レベルの制御によって 微細構造を作る「ナノマシニング」技術も研究しています。
以上の研究では、小形化・集積化に適した半導体微細加工技術を中心に光・電気・機械・材料などの様々な技術を融合し、それを医学・宇宙などに巾広く応用します。

能動カテーテル説明図


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