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科学者が語る科学の楽しみ

栖原 敏明氏



プロフィール   若者へのメッセージ
科学のおもしろさについて   研究テーマ



プロフィール

栖原敏明氏の顔写真 栖原 敏明
日本IBM科学賞 第9回(1995年)エレクトロニクス分野受賞者
大阪大学工学部電子工学科 助教授

第9回日本IBM科学賞受賞の詳細はこちら

suhara@ele.eng.osaka-u.ac.jp

若者へのメッセージ

  1. 期待すること:
    多くの若い人が、科学や技術を通じて明るい未来社会の創成に貢献するとともに、自身もその活動を楽しめる人材として成長されることを期待しています。
  2. 伝えたいこと:
    現在の日本の学校教育は均質化の欠点があると思います。教えられることを吸収するだけでなく、個性を大切に自身の志向を持ち、自身で思考し、試行・施行することに努力を惜しまないでほしいと思います。解答を学ぶのではなく、問題と可能性を発見し、創造的な発案をしたり、自身の見解を持って自立した知的活動が出来るようになることを目指して勉学や研鑽することが大切です。
  3. 勇気づけること:
    これからは社会の様々な領域でリーダーシップをとれる優秀な若い人材が益々必要となり、創造的な活動が一層高く評価され、努力が報われる機会が増すと思います。科学に興味をもつ若い人が健闘・活躍してくれることを信じています。
  4. 科学の大切さ:
    科学・技術で人間生活を直接に豊かにするだけでなく、宇宙や社会を支配する法則や真実についても人間の知識・経験の有効範囲を認識し、根拠の乏しい迷信や邪説に惑わされことなく正しい知識と自身の判断で行動する能力を養ううえでも大切であると思います。


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科学のおもしろさについて

基礎学問の数学・物理・化学を机上の知識でなく実際の現象の予測や解析、具体的な仕組みの設計に活用し、物作りをして作品が機能することを自身で確かめれるのは科学の応用に携わる者の喜びです。ある問題の解決や解明から新たな未知や課題が必ず現れて飽きることがありません。ささやかでも不思議な現象を体験したり、決して法則を忘れることのない自然が意外な場面で創り出す美しさに出会えるのが科学の面白さです。


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研究テーマ

  1. 研究テーマの概要:
    現在のエレクトロニクス機器では主な構成部品として半導体中の電子の挙動を利用して信号を処理する集積回路(IC)が用いられていますが、より高度な機器を実現するために電子だけでなく光子の振舞いを巧みに利用するオプト(光)エレクトロニクスの技術があり、光集積回路(光IC)が研究されています。光ICは電子の代わりにレーザ光の挙動を利用して信号を処理するもので、光導波路の中に微小な光学要素を集積して構成します。微細な周期構造(グレーティング)は光波の回折や波面変換などの機能をもち光ICの重要な構成要素として利用できます。研究テーマはこのような周期構造を主要な要素として用いた種々の光集積回路を考案し、理論的に特性を調べ、最適な設計をして実際にそれを試作し、実験でその動作を実証することです。
  2. 応用分野、いつ頃? どう役立つか?:
    光通信、光データ記録、光情報処理、光計測などの応用分野で利用できる多くの具体的な光集積回路を提案して実証し、マルチメディア時代が本格化する5年〜10年後の将来にその幾つかが実用化されてエレクトロニクス機器/システムの高性能化・広機能化に貢献することを目指して研究しています。
  3. なぜ興味深いのか?:
    類似の周期構造でも、細部を変形した適当な設計により多くの異なる働きをさせることができ、複数種または複数個組合わせて集積することで、広範囲の応用をもつ様々な光集積回路を実現できるという発展性があります。機能解明や設計の理論や、ミクロな構造をどの様な手段で作製するかの技術も興味深いものです。
  4. この研究テーマに関する情報:
    関連の大学、研究機関:オックスフォド大学、グラスゴー大学、スタンフォード大学 学会、団体:電子情報通信学会、応用物理学会、米国電気電子学会、米国光学会 キーワード:レーザ応用、光集積回路、非線形光学、光情報処理、光通信


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