日本IBM科学賞第11回(1997年)受賞者
受賞者紹介
水野 眞治(みずの・しんじ)
昭和31年10月24日生まれ
文部省統計数理研究所予測制御研究系 助教授
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昭和 54年
東京工業大学工学部経営工学科卒業
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昭和 59年
東京工業大学総合理工学研究科
システム科学専攻博士課程修了
(理学博士) -
昭和 59年
千葉工業大学工学部・助手
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昭和 61年
東京工業大学工学部・助手
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平成 2年
文部省統計数理研究所・助教授
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専門:
数値的最適化、統計科学
オペレーションズリサーチ -
著書:
『離散構造とアルゴリズムIV』
(共著、近代科学社、1995年)
『Interior Point Methods of Mathematical Programming』
(共著,Kluwer,1996年)
贈賞の理由
最適化における内点法の研究
最適化は、近代科学において、複雑な未知の事象を最適化過程として捉えて自然法則・原理の発見を行うことを可能にし、また、現代の社会・工業システムにおいて、様々な制約の下で対象を最適に管理・制御する技術として多大な貢献をしています。その最適化の根幹をなす線形計画法は1940年代に開発され、コンピュータの発展とともに活用されていたものの、多様化・大規模化する現実問題への対処が課題となっていました。水野助教授は、この課題を乗り越えるパラダイムとして提唱された内点法の研究で多大な成果を収めています。
内点法が次世代最適化手法として着目されたのは1984年頃で、当初は理論がまだ確立されていない状態であったところへ、水野助教授は主双対内点法という新しいアルゴリズムを示しました。この方法は、様々な内点法の中でも最も高速で信頼性の高いものとして広く認められています。特に、水野助教授の顕著な独自の成果として、外点法ともときに呼ばれる実行不能許容内点法の解析があり、これは現在幅広く開発されている最適化システムで実際に使われているアルゴリズムの土台となっています。このような最適化システムのもたらす現実社会へのインパクトは大きなものがあり、基礎研究からの実用への成果という点でも多大な貢献をされています。これらの理論は、現在半定値計画法などさらに拡張されており、今後とも参照され続けていく深遠なものです。
このように、水野助教授は、最適化における内点法の基礎理論を確立し、従来研究とは全く違った発想の新しいアルゴリズムを与えています。また、
近年現実に使われて多大なインパクトを与えている内点法による最適化において、牽引車的な役割も果たし、国際的にも高い評価を受けています。
※所属名および役職は、受賞時のものです。
