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エルミタージュ/ピエタ(バーチャル美術館)

先進技術を駆使して、ロシア国立エルミタージュ美術館収蔵品のデジタル化の推進、ミケランジェロ作・フィレンツェのピエタ像の三次元モデルの制作を支援し、またそれらをインターネットを通じて世界中で楽しめるよう支援を行いました。

概要

エルミタージュ美術館のキオスク端末の写真 ロシア国立エルミタージュ美術館とのパートナーシップにより、先進技術を駆使して同美術館収蔵品のデジタル化を推進。また、テンプル大学のジャック・ワッサーマン名誉教授(美術史)と協力し、イタリアのフィレンツェ・ドゥオモ美術館に設置されているミケランジェロ作・フィレンツェのピエタ像の三次元モデルの制作とデータ解析を支援し、この像に秘められた「謎」を徐々に解明しました。さらに、それらをインターネットを通じて世界中で見ることができるよう支援を行いました。

目的

テクノロジーを駆使して、歴史ある美術品を後世にまで残し、また人々がいつでもどこにいてもそれらの美術品を暮らしの中に取り込めるような支援を行うとともに、これらの作品を掘り下げて鑑賞、研究できるための支援を行うことを目的としています。

内容

エルミタージュ
キリストを抱く聖母マリアの絵 エルミタージュ美術館の収蔵品をより多くの人々に公開するために、収蔵品のデジタル化を実施し、それらの作品をインターネットで見ることができるよう、ホームページの作成を行いました。
作品のデジタル化にあたり新設したPro/3000と呼ばれる先進のデジタル・カメラを採用した特殊な画像作成スタジオでは、高解像度CCDセンサーや特殊設計のカラー・フィルターを用い、作品を詳細にわたって正確に撮影することができます。
ホームページで閲覧できる作品の多くは、Java™ベースのアプリケーションを使用しており、作品をズームアップして鑑賞するなど小さい画像でも細かい部分まで見ることができます。また、Query By Image Content(QBIC)というイメージ検索機能によって、作品の色や形の特徴から画像を検索することができます。なお、すべての画像には、無断使用を防止するために肉眼ではわからない「電子透かし」が埋め込まれています。
さらに、PanoramaIXという機能によって3D映像による館内バーチャル・リアリティー・ツアーを体験することもできます。

ピエタ
ピエタ解析中の図 ミケランジェロ作・フィレンツェのピエタ像の三次元モデルをテンプル大学のジャック・ワッサーマン名誉教授(美術史)と協力し制作しました。この三次元モデルでは、彫像の表面のひび割れ、滑らかさ、のみの刃跡などを微細にわたってコンピューターの画面上で見ることができ、彫像を1ミリ以下の単位で観察することも可能です。彫像を眺める位置も自由に変えられ、実際には見ることが不可能な位置からも観察できます。さらに、アングルや光の方向を変えて撮影された650平方センチものデジタル画像700枚を解析し、ここから1400万個の三角形の要素から成る仮想イメージを作り上げました。
さらに、これらのデータの解析を通じて、ミケランジェロは実際にどのような手順で創作を行ったのか、そのプロポーション感覚はどのようなものであったのか、そして彼はなぜこの像を壊そうとしたのかといったさまざまな疑問を解明するプロジェクトに取り組み、得られた情報をホームページで紹介しています。

沿革/実績

エルミタージュ
エルミタージュ美術館におよそ200万ドルの技術支援を行い、ロシア、イタリア、イスラエル、米国の各国のIBM研究員とエルミタージュ美術館の芸術研究員が共同で開発した新技術を活用し数年間にわたって行ってきた作業の成果として、1999年6月に完成しました。
Webでの情報発信への技術支援に加えて、情報検索ができる情報ステーションを世界35カ国で60台以上、日本でも全国10カ所以上の美術館・博物館・公的機関に設置しました。 また、ホームページ上のデジタル美術館についても、"World’s Best Online Museum(National Geographic Traveler)"、"Best Overall Internet Site(The Russian Internet Academy)"などの高い評価を得ています。

ピエタ
長年ピエタ像の謎の解明に取り組んでいたルネサンス美術の著名な学者であるジャック・ワッサーマン氏とIBM TJワトソン研究所の協業により1998年7月に実現、発表されました。

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