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ビジネス駆動型開発とは、ソフトウェア開発プロジェクトや IT ポートフォリオ管理を計画するに当たって、健全な意思決定を行っていくプロセスです。Rational
Portfolio Manager によって、プロジェクトのリソース、予算、スケジュール、連絡などのプロジェクト成果物を効果的に管理するための洞察と分析を行うことができます。 |
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ビジネス駆動型開発とは、ソフトウェア開発プロジェクトや IT ポートフォリオ管理を計画するに当たって、健全な意思決定を行っていくプロセスです。ビジネスの意思決定者には、経営的な観点でプロジェクトを捉え、比較する能力が必要です。その能力を使って、進行させるべきプロジェクト、問題が発生しているプロジェクト、そしてプロジェクトの予算超過の有無を判断するのです。
ビジネスの意思決定者は、Rational® Portfolio Manager(以下、Portfolio
Manager) を使用してこの作業を行うことができます。Portfolio Manager は、最初の提案書の段階からプロジェクトの終結、日常保守に至るすべてを通じてプロジェクトを追跡するエンタープライズ・アプリケーションです。Portfolio
Manager はプロジェクトに対する鋭い洞察力を提供する強力なツールであり、エグゼクティブからプロジェクト・マネージャー、さらには開発者に至る組織内のすべての関係者が利用できるよう設計されています。この記事では、Portfolio
Manager の基本的な特長を、概要レベルで説明します。では、始めましょう。 |
図2 に示すカスタマイズ可能な「My Portal」ビューで、Rene は「Portfolio Dashboard」を閲覧しています。この機能を使うと、さまざまな観点から自分のポートフォリオを見直すことができます。
投資マップ、スコアカード、多次元の OLAP ピボット・テーブル、レポートの組み合わせがリアルタイムの分析ツールとなって、効果的なポートフォリオ管理とビジネス・プロセスのガバナンスに必要な、素早くかつ充分な情報に基づいた意思決定のための支援を行います。
さらに、Portfolio Manager には、カスタム・レポートを生成するための総合的なレポート作成ツールが組み込まれています。
では、このビューが持つさまざまな視点を見ていきましょう。
- 投資マップ
- スコアカード・マップ
- OLAP ピボット
- レポート
- 想定シナリオ
投資マップは、ポートフォリオ内の要素を手早く視覚的に比較し、ポートフォリオ全体としてのパフォーマンスを見極めるために設計されており、これによってトレードオフやポートフォリオの再調整に関わる意思決定をサポートできます。投資マップには、次に示すような
最大 5 つの次元をグラフィック表示する機能が装備されています。
- 垂直軸
- 水平軸 (主)
- バブルのサイズ
- バブルの色
図3 は、Rene のビジネス整合性に関するバブル・チャートです。円はプロジェクトを表しています。垂直軸は、ROI(Return
on Investment) です。水平軸はスコアカードの評価で、低い順から高い順に並んでいます。緑色の円は、プロジェクトの状況が良好であることを示しています。それとは反対に、赤い円は、そのプロジェクトに問題が発生していることを示しています。このように、それぞれのプロジェクトの状態を、カスタマイズ可能なビジネス・ルールに基づいて、一目で比較することができます。


図3. 投資マップの例
プロジェクトをダブルクリックすると、図4 に示すように、そのプロジェクトの詳細情報が表示されます。


図4. プロジェクトの詳細
図4 は、標準的なプロジェクトのスナップショットです。このビューには、プロジェクトに関する詳しい情報が提供されます。ここには、財務的な合計値や差額などの、プロジェクトの状態が表示されています。左側には重要な例外が表示されており、それらの処理方法に関する計画を立てることができます。
スコアカードによって、ポートフォリオの意思決定プロセスに、測定可能な、定性的な指標を追加できます。標準化されたスコアカードを採用することで、ビジネス整合性やリスク、スポンサーシップのレベル、組織の準備状況のように、定性的ではあるが、重要な指標を査定したり、施策間で比較することができます。


図5. スコアカード・マップの例
スコアカードとは、プロジェクトやプロポーザルの比較に使用可能な、主観的なビジネス情報です。図5
のスコアカードの評価は 79.78% になっています。これは、Risk Assessment、Business
Drivers、Investment という 3 つの測定値を平均したものです。ここに示すように、スコアカードを展開すると、これら
3 つの測定値の個別の評価を見ることができます。
OLAP (On-line Analytical Processing: オンライン分析処理) ピボット・テーブルは、大量のデータを素早く掘り下げたり、分析するのに使用できる動的な表です。ピボット・テーブルは、単独のプロジェクトやプロジェクトのポートフォリオ用に生成できます。特定のテーマごとに分類してグループ化したり、フィルタリングやソーティングを行って、情報を抜粋するほか、表示用のカスタム・ビューを作成することができます。
Portfolio Manager の OLAP ピボット・テーブルには、次に関する情報が含まれています。
- プロジェクトの全般的な健全性
- スコープ管理;プロジェクト/ポートフォリオの財務、時間ライン、アーンドバリュー
- 財務;スコープ要素の財務、時間ライン
- リソース管理;需要と供給、稼働率
- 作業管理、資産管理
Portfolio Manager では、これらの OLAP ピボット・テーブルに基づいて、図6
に示すようなレポートを生成することもできます。


図6. OLAP ピボット・テーブルから生成したレポート
例えば、Rene は IT メンテナンスのピボット・テーブルを表示して、図7 に示すようなグラフを生成することができます。


図7. OLAP ピボット・テーブルから生成したグラフ
Portfolio Manager には、70 を超える定義済みの管理レポートが用意されています。図8
に示すように、ポートフォリオやプロジェクトのほか、リソースやリソース・プールに関するレポートも生成できます。例えば、Portfolio
Manager のレポートには、次の情報を含めることができます。
- プロジェクトおよびポートフォリオの財務、時間ライン、アーンド・バリュー
- スコープ要素の財務および時間ライン
- タイムシート
- リソースの使用状況およびリソースの需要/供給
- プロジェクト計画の状況および属性


図8. プロジェクト・レポートの例
想定シナリオでは、プロジェクトのポートフォリオを選んで、シナリオを比較および変更し、全体のスケジュール、コスト、リソース使用状況にどのような影響が出るかを評価することができます。例えば、リソースの使用効率を上げるために、プロジェクトの開始時期を変更してみることができます。Infrastructure
Redesign プロジェクト (図9) に、あるシステム・インテグレーター (SI) が必要だとしましょう。Redesignプロジェクトの最初のフェーズの期間中、その
SI は別のプロジェクトを担当しています。しかし、プロジェクトの開始日を 30
日遅らせると、この SI をプロジェクトに投入できます。


図9. 異なるプロジェクトのための想定シナリオの比較
ここまで「My Portal」ビューからアクセスできる機能のいくつかを紹介してきました。今度はユーザー・インターフェースの左側にある、残りのナビゲーション用の「ポートレット」について説明します。割り当てられた役割によって、ポートレットのビューは多少異なります。
図10 は作業管理(Work Management)ビューです。


図10. 作業管理(Work Management)ビュー
作業管理(Work Management)ビューではすべてのポートフォリオが階層表示されます。ここでは、このポートフォリオ・ビューに
IT Portfolio が含まれており、それが Proposals、Projects、および Organizations
に分類されています。これらの要素はカスタマイズ可能であるため、任意の名前に変更できます。
図11 の Proposals の下には、レビュー中の提案書が一覧表示されています。


図11. すべてのポートフォリオのビュー
このビューからは、提案書の名前、割り当てられているリソース、プロジェクトの健全性を表す指標とスコアカード、プロジェクトのステータスなど、数々の情報を収集することができます。これによって、このポートフォリオのすべての提案書と現在の状況の概要を把握することができます。
図12 に示すように、提案書をダブルクリックすると、詳細ビューが表示されます。


図12. 提案書の詳細ビュー
このビューでは、次のような情報を設定または参照することができます。
- 識別(Identification):プロジェクト名、ID、ランク、見積り開始日および終了日などが表示されます。
- スコープ(Project Description):プロジェクトに関する短い説明を入力できます。
- スコアカード(Scorecards:Portfolio Manager) では、スコアカードがプロジェクトのビジネス整合性や、ビジネス面および技術面のリスクを評価するために使用されます。
- 財務(Financials):「Financials」エリアは、提案書やプロジェクト用の課金コードの選択と割り当て、および経費、資本、収益などの見積りに使用されます。
- 文書(Documents):Portfolio Manager には文書ライフ・サイクル管理機能があり、データ項目を文書の作成からレビュー、承認に至るまで追跡することができます。また、バージョン管理機能も用意されています。
- リソース(Resources):Portfolio Manager では、必要なリソース・プロファイルに基づいてプロジェクトを計画できるように、リポジトリー全体のコンピテンシーおよびスキルの定義を使用します。これらのリソース・プロファイルは、完全なプロジェクトを計画するために使用したり、リソースのキャパシティーや、今後の需要状況などを判断するのに利用できます。
- 属性(Attributes):属性は、問題をカテゴリー別またはクラス別に区分けして、これらの属性に基づいたフィルタリングを行うために使用されます。例えば、問題をプロジェクトの問題と企業の問題に分類する場合に属性を使用します。
図13に示すビューでは、プロジェクトに Rational Unified Process の要素が組み込まれています。


図13. 提案書のスコープ管理(Scope Management)ビュー
文書の要素もツリー状の階層構造に整理することができます (図14)。この構造によって、文書を論理的、視覚的、直感的に関連付ける環境が提供され、プロジェクト情報が簡単に検索および取得できるようになります。


図14. 文書(Documents)ビュー
文書(Documents)ビューには、その提案書に関連する契約、部門間契約などを添付することができます。
コミュニケーション機能は、作業管理のフレームワーク内からの情報を共有するために使用されます。これによって、プロジェクト、文書、スコープ要素、要件などに関する情報を
Portfolio Manager のワークフロー管理機能を使って、一元的に取得、共有、レビューすることができます。また、ユーザーは、要素タイプに基づいて通知を送ることもできます。


図15. コミュニケーション(Communications)ビュー
図15 では、Rene とプロジェクト・メンバーの Lou Linkletter が共同で部門間契約書の承認プロセスを進めています。コミュニケーションの他の例としては、プロジェクトに関連したサービスの問題やリスクについて
Rene に通知が送付される、などが挙げられます。
個人カレンダー(Personal Calendar)ビュー (図16) は、割り当てられたプロジェクトと提案書要素を、ユーザーが次のような特定の名前、開始日、完了日を追跡できるように表示します。


図16. 個人カレンダー(Personal Calendar)ビュー
図17 は標準的なタイムシート(Timesheet)ビューで、プロジェクトごとの作業割り当て、ワーク・ブレークダウン・ストラクチャー、各タスク割り当ての関連データを表示しています。Portfolio
Manager の他のビューと同様、各ユーザーはこのビューのレイアウトを自由に変更できます。


図17. タイムシート(Timesheet)ビュー
図17 の(Timesheet)ビューで、Rene はプロジェクトのさまざまなタスクに要した時間を追跡することができます。Joe
と Nina は割り当てられた1つのタスクに時間を報告すればよかったのですが、Jaime
は、複数割り当てられているタスクのいくつかに報告しています。
経費(Expenses)ビューは、発生したコストの明細レポートを作成するために使用します。ここに報告されている経費はいずれも、プロジェクト全体に影響を与えます。これらは提案書の財務(Financials)ビューのワーク・ブレークダウン・ストラクチャーの詳細と、プロジェクトおよび成果物の「impacting
the budget」列にまとめられています。Portfolio Manager の他のビューと同様に、経費(Expenses)ビューの機能はユーザーによって異なります。
- チームのメンバーは、タスクの割り当てによって発生したコストを入力します。
- プロジェクト・マネージャーは、プロジェクトで発生した経費の集計や、各メンバーが計上した経費を閲覧します。
- また、リソース・マネージャーは、自分が管理するリソース・プール内のリソースについて発生した経費を閲覧します。


図18. 経費(Expenses)ビュー
Rene は図18 の経費(Expenses)ビューで、特定のプロジェクトで発生した経費を確認することができます。担当する
QA Test Environment では、コンサルティング料金として 1,000 ドルの支出が発生しています。
この記事では、Portfolio Manager の能力の概要を簡単に説明しました。ビジネス駆動型開発のコンセプトには、チームのさまざまなメンバーがプロジェクトの膨大なデータ、要件、リソースについてその追跡と関連付けを行い、プロジェクトを予算内で進めるのに不可欠な情報を詳細に分析することのできる、柔軟な環境が必要です。IBM
Rational Portfolio Manager は IT リソースがビジネスに整合していることを確認するのに非常に有効なツールです。この記事を読んでいただいて、ソフトウェア開発などの
IT プロジェクト管理に Portfolio Manager が発揮する高いポテンシャルを、読者の皆さんに少しでも理解していただければ幸いです。
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製品や技術を入手するために
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developerWorks Rational の Rational Portfolio Manager のディスカッション・フォーラム(US)にアクセスすることをお勧めします。 |
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Kevin Czap は IBM の ISV and Developer Relations Skills Team のソフトウェア・エンジニアです。IBM
認定のソリューション・デザイナー、アドバイザー、およびテクノロジストでもあります。
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