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IBMのRFIDへの取組み

店舗内在庫ロケーション管理のご紹介

IBMのバリューネットセンターが取り組む先進RFIDとは?

IBMは自社工場での利用やドイツの大手小売業メトロ社をはじめ多くのお客様へのRFIDソリューションをご提供しており、総務省・経済産業省等の実証実験にも参加しております。今回はIBMのRFIDソリューションに対する取り組みと、流通業様向けのソリューションについてご紹介します。


IBMのRFIDに対する取り組み

IBMのRFIDに対する取り組みは早く、1990年代にはすでにICタグの製造技術を持っていました。その後、製造技術特許は売却してしまいましたが、関連技術については保有、蓄積し、それらを活かしたソリューションビジネスとして展開する方向へと進んできたのです。そして、昨年2006年にUHF帯無線通信規格「EPCglobal UHF Generation2」が国際規格として認められ日本市場でも規制緩和により使用可能となったことを受け、同9月、「バリューネットセンター」を設立しました。RFIDと情報システムを連携したソリューションビジネスに本腰を入れることになったのです。

日本IBMとIBCS(IBM ビジネスコンサルティング サービス株式会社)が設立した「バリューネットセンター」は、世界標準のRFIDタグとネットワーク技術を活用した次世代のSCM(サプライチェーン・マネジメント)、CRM(カストマー・リレーションシップ・マネジメント)システム構築を支援するためのもので、IBM各事業部門やパートナー企業と連携して、コンサルティングからシステム導入まで多様な局面での総合的なサービスを提供します。

「バリューネットセンター」が提供するサービスには、大きく3つあります。

1つは、『RFIDスターターパックサービス』。
RFIDシステムに必要なミドルウェア、RFIDリーダーやプリンターなどの関連機器、業務共通ソリューションとサービスをパッケージにしてご提供するものです。このスターターパックを導入することにより、より手軽に世界標準のRFIDシステムの運用を開始できるとともに、ソフトウェア資産を将来に継承できる拡張性、上位システムとの接続や機能追加に対応した柔軟性をご提供します。

2つ目が、『RFID導入支援・技術検証サービス』。
日本IBMの大和研究所内に2004年5月に設立した「RFID & Wirelessソリューションセンター」や世界各国のセンターと連携し、グローバルにお客様のRFIDシステム構築の支援を行うことができます。また、最先端事例のデモ実施や、システム設計・実装サービス、開発支援サービスのご提供、電磁波解析などの様々なシミュレーション・テストやRFIDの適用分析を行うこともできます。

3つ目が『バリューネット構築支援サービス』。
EPCグローバル標準に準拠したミドルウェアの採用による次世代ネットワークアーキテクチャーをベースに、企業や業界を超えたグローバルなトレーサビリティーシステムの構築をコンサルテーションからシステム構築、運用までご提供することで、バリューネットを構築しようというものです。「バリューネット」では、RFIDを使って、“モノ”の生まれから育ち、そして廃棄までのライフサイクル全般にわたったトレーサビリティを実現します。この変化対応型の新しい仕組みは、真のお客様満足度の向上と安心・安全で環境にやさしい社会の実現に貢献することが期待できます。


図1:これからの新しい社会・情報基盤“バリューネット”



RFIDソリューションの目的は、バリューネットの構築にあるといっていいでしょう。バリューネット実現にむけてIBMがお客様に提供する価値は、4つ。

グローバル(グローバル先進企業への豊富な導入経験、グローバル展開をサポートするデリバリー体制、グローバル標準のローカル対応)。

統合(トレーサビリティを実現する拡張性の高い先進ミドルウェア、コンサルティングから導入・保守までのエンド・トゥ・エンドのサービス、スターターパックから大規模システムまで包含した導入方法論)。

協働(お客様業務に最適なRFIDタグや関連機器の提供、現場環境に応じたシミュレーション技術による検証と製品開発、専門領域ごとのパートナー企業との連携)。

オープン(EPCグローバルなどグローバル標準化へのリーダーシップ、オープン・プラットフォームへの準拠)。

ということになります。


図2:バリューネット実現にむけてIBMがお客様に提供する価値




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店舗内におけるロケーション在庫管理

消費財サプライチェーンにおいても、製造メーカー様工場・製造メーカー様倉庫・小売業様の倉庫・小売業店舗を通じてRFIDの活用が期待されていますが、ここでは小売業店舗様におけるRFIDの活用モデルをご紹介いたします。

店舗在庫管理は小売業様共通のテーマですが、海外の大手小売業様においては「広い店舗」「豊富な品揃え」という特性から、

1. 店舗内をいくつかのロケーション(荷捌き所・倉庫・店内)にわける

2. ロケーションの境界に設置したRFIDリーダでモノの入出庫を自動的に把握

3. RFIDタグはお客様のご要件に応じてパレット・ケース・個品につける

4. データはリアルタイムに上位システムへ反映させる

ことで、在庫情報の「可視性」「リアルタイム化」「正確さ」が向上した事例があります。例えば以下のような効果があります。

1. 店員の方がPDA等によりすぐに在庫回答できる お客様をお待たせしないので満足度の向上と販売機会損失が回避できます。また、店員の方の「探す」「調べる」という時間が減り、接客や商品知識の習得などの時間が増やせます。
2. システム上の在庫の精度が向上し「欠品チェック」と「品出し指示」が自動化 欠品を防ぎ販売機会損失の回避の他に、店員の方が接客に集中できるようになります
3. 荷捌き所の納品時や店内から倉庫への返品時に「正しい保管場所かどうか」リアルタイムに確認 例えば、他店舗宛のかご車を荷捌き所に納入すると、ランプなどで納入業者の方にお知らせしてくれます。このため、開店直前になって「納品物がとどいていなかった」ということが回避できます

図3:RFIDにより店内のどこにいくつ在庫があるかリアルタイムでわかる



このモデルをもう1歩すすめた、製造メーカー様・小売業様で、「何が」「どこで」「いつ」「どのような動きをしたか」を共有しているお客様事例も出てきています。EPCGlobal等の標準化作業も、業界コラボレーションといった課題について検討が進んでいます。


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現場と経営でリアルタイムに情報共有

テクノロジーは、リアルタイムな情報を現場と経営で共有できるところまで進化してきました。RFIDを利用し、各種センサーから得たリアルタイムな情報から必要な情報・重要な情報をフィルタリング・解釈することで、モノの動きを自動的にセンスし、モノの流れを連携・効率化すること、あるいはトレーサビリティを確保することは、俊敏な経営を行う上で欠かせなくなってきます。とくにトレーサビリティの面では、ガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒死傷事故や家庭用シュレッダーによる幼児手指切断事故などを踏まえ改正された、消費生活用製品安全法(改正安全法)が今年2007年5月14日に施行されるといった背景もあり、社会的なニーズは高まっているといえるでしょう。IBMのRFIDをはじめとしたソリューションは、日本の消費財サプライチェーンをメーカー、物流、小売店、消費者にとって安心・安全・高付加価値なものにするために役立つものと確信しています。


図4:テクノロジーの進化によりリアルタイムな情報を現場と経営で共有


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 筆者紹介
久保田 和孝の顔写真 日本アイ・ビー・エム株式会社
グローバル・ビジネス・サービス事業
バリューネット事業推進 部長

久保田 和孝

本記事中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。

IBM、IBMロゴは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。

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