発表のタイプ:
S/W新製品の発表
カテゴリー:
S/390 Systems and zSeries
レター番号:
LSW08005-0
発表日:
20080806
更新日:
20080806
OfferID:
5694A01
1章コメント履歴:
z/OS V1R10の発表
[1]発表の概要
[1-1]製品の概要
IBMはz/OSバージョン1 リリース10 (以下V1.10)で企業システムの中心で活躍するデータ・サーバーとしてのSystem zの主導的な位置づけをさらに高める機能性を提供いたします。この新リリースは、z/OSの最先端機能を基に、実績あるテクノロジーを拡張するとともに新しいIBM System z10 Enterprise Class (z10 EC)サーバーおよびIBM System Storageファミリー製品との強力な相乗効果を活用することができます。
z/OS V1.10と新しいSystem z10 Enterprise Class (z10 EC)サーバーは、卓越した規模の経済性とリソース適応力をもたらします。1つの論理区画当たり最大64 (*1)エンジン、そして1つのLPAR当たり最大1.0テラバイト(TB)の実メモリー(*2)をサポートするので、お客様のアプリケーションやデータのサービス要求が不自然な境界でパーティション化されることも滅多にありません。z/OS V1.10では、メモリー・アーキテクチャーが拡張され、既存の4KBというページ・サイズに加えて大規模(1MB)ページ(*3)を使用できるようになります。これにより、ページを活用する側のアプリケーションにとってメモリー管理オーバーヘッドの削減という効果があります。システム拡張性と等しく重要なことは、その拡張性を活用していかにパフォーマンスを上げるかということです。z/OS V1.10とz10サーバーで利用可能な新機能HiperDispatch(*4)は、z/OSワークロードをインテリジェントに配分する機能で、大規模エンジン構成のシステム・パフォーマンス向上に役立ちます。また、z/OS V1.10 (*5) で提供される新機能のCapacity Provisioning Managerにより、z10システムは自身を監視して自動的に一時キャパシティーを追加できます。
z/OS V1.10およびIBM System Storageファミリー製品は、ともにシステム拡張性、可用性、生産性を高めます。z/OS V1.10とIBM System Storage DS8000 バージョン4.0の組み合わせで、「拡張アドレス・ボリューム (EAV: Extended Address Volume)」機能が提供されます。この機能を使用すると、ストレージ制約が緩和され、233GBという大規模なボリュームを定義できます。お客様は多数の小規模ボリュームではなく、少数の大規模ボリュームを管理すればよいので、ストレージ管理が簡素化されます。将来のリリースでも、この方針を継続してEAVを拡張する予定です。ディスクの可用性も向上します。新しいベーシックHyperSwap機能は、TotalStorage Productivity Center for Replication for System z (5698-TPC) またはIBM TotalStorage Productivity Center for Replication Basic Edition for System z V3.4 (5698-TRB) によって有効化されます。この機能によって提供される低コストのシングル・サイト高可用ディスク・ソリューションでは、直感的なGUIを使用してz/OSからディスク・レプリケーション・サービスを構成できます。また、プラットフォームの総所有コスト (TCO) が改善されます。最新鋭のz/OS Global Mirror災害時回復ソリューションではIBM System z10およびSystem z9 Integrated Information Processor (zIIP) エンジンの活用が可能になります。zIIPは基本的にコスト・パフォーマンスを高め、ミラー・サイトにおけるリソース利用を改善するz/OSデータ・ミラーリング・エンジンとなります。z/OS V1.10では、z/OS XML System ServicesはzAAPとzIIPの両方を活用します。zIIPを利用可能な大規模メッセージのためのHiperSockets機能は、大規模アウトバウンド・メッセージ処理のためのプロセッサー利用を低減し、プラットフォーム上で (XML、Java、およびその他言語からの) 新種のワークロード・トラフィックや汎用大量データ転送をより魅力的なものにします。
可用性はストレージとデータに関して改善されるだけではありません。z/OS V1.10では、コンソール・メッセージ処理の改善、JES2動的EXIT機能、自動ダンプ/再IPL機能、新しいヘルス・チェック・サービス、NJE接続の自動リスタート機能、大量固定ストレージ・ユーザーを追跡する新機能、並列シスプレックス機能の改善などにより、エラー・チェック機能、フォールト・トレランス、分離、エラー・リカバリー、および診断機能が引き続き向上します。
z/OS V1.10はシステム・ダウン時のリスク削減に役立つのみならず、セキュリティー侵害のリスク削減にも役立ちます。z/OSのシステム保全性は、重要なz/OSシステム・リソース保護に対するIBMの長期的方針です。このz/OSシステム保全性が、z/OS Security Server (RACF)、SSL、公開鍵基盤 (PKI) サービス、および暗号化機能の拡張と、RSAキー、ISO Format-3 PINブロック、13桁から19桁のPANデータ、セキュア・キーAES、およびSHAアルゴリズムのサポートと相まって、z/OSはお客様のデータおよびアプリケーションのための極めて安全なハブになります。z/OS V1.10のz/OS Communications ServerではNSS、IPSec、およびAT-TLSというポリシー・ベース・ネットワーキング・コンポーネントに機能改善が行われており、ネットワーク・セキュリティーは次の段階へ進みます。z/OS Communications ServerはIDS (侵入検知サービス)の実績の上に新しい防御フィルター機能を追加します。防御フィルターは構成済みのIPフィルターの前に評価され、攻撃を受けた際の保護強化とサービス停止の最小化のために動的作成も可能です。
運用の簡素化で生産性が向上します。z/OS V1.10では、診断と問題判別、ネットワークおよびセキュリティーの管理に加えて、z/OSや入出力構成、シスプレックス、およびストレージの全般的な運用の簡素化の領域で、機能改善が行われます。まず、Configuration Assistant for z/OS Communications Serverのファイル・インポート機能とIPアドレス・グループ定義サポートの追加でネットワーキング・ニーズへの対応が向上します。また、Health Checkerでは、RACF、z/OS UNIX System Services、XCF/XES、およびCINETに関するチェックの拡充に加えて、ログ・ブラウズ機能と複数IPLにまたがるデータ保存機能 (両機能とも分析と問題判別を改善します)がサポートされ、また新しいMigration Health Checksがサポートされます。さらに、Hardware Configuration Manager (HCM) には、構成パッケージのサポートと、HCDを使用する場合とよく似た形で入出力構成データのインポート/エクスポートのサポートが追加され、名前付きビューが改善されます。HCDは複数ユーザーがIODFを同時に読み取り/更新を行う機能を提供します。IBMのミドルウェアは簡素化されたアプリケーション開発テクノロジーもサポート予定です。CICSの新機能、IBM CICS Explorer (「開発意向表明」**を参照) は、z/OS上で新しいCICSベース・ビジネス・アプリケーションの迅速な配備に役立ちます。将来的には、z/OSのCell Broadband Engineとの統合 (「開発意向表明」を参照) などの新しいテクノロジーは、一般的に新たな演算中心のアプリケーションやデータ中心のアプリケーションのプラットフォーム上での配備をより簡単にします。
z/OS V1.10、z10、およびDS8000で提供される機能改善を総合するとプラットフォームの持つ総体的特性が発揮され、お客様のワークロードは卓越したスケーラビリティー、弾力性、セキュリティー、ワークロード管理、価格性能比を享受できます。たとえば、DB2 for z/OSとIMSに着目すると、これらワークロードはハッシュDSAB検索、EAV、ベーシックHyperSwap、HiperDispatch、IBM System Storage DS8000 AMP (Adaptive Multistream Prefetching)、および、z10のCPU、メモリー、入出力/ネットワーク帯域幅など、多岐にわたる機能改善の恩恵を受けられます。さらに、新しいIBM DB2 V9.1 for z/OS (DB2 9)ワークロードは、z/OS V1.10でXMLのzIIP専用プロセッサー活用拡充と、最初にDB2 9で利用可能になった10進浮動小数点データ・タイプについてz10サーバーでパフォーマンスが向上するというメリットもあります。もちろん、その他のアプリケーションやサブシステムもSystem zプラットフォームとの相乗効果を享受できます。
z/OS V1.10はSystem zメインフレーム進化における新たなステップです。z/OS v1.10はスケーラビリティー、パフォーマンス、可用性、およびプラットフォームの経済性のレベルを引き上げ、再定義します。システム・リソースの管理、不測の要求に対する柔軟性と自律性、最先端のセキュリティーと可用性を提供し、プラットフォーム内部での強い相乗効果ももたらします。z/OSは、既存のアプリケーションを拡張し、新規テクノロジーを採用し、そしてなによりもお客様のIT投資を活用するための堅固な基盤を提供します。
*1 z/OS論理区画に定義されたプロセッサーの合計数は、汎用プロセッサー (CP)、System z9 Assist Processors (zAAP)、System z9 Integrated Information Processors (zIIP)、System z10 Assist Processors (zAAP)、およびSystem z10 Integrated Information Processors (zIIP)の合計です。このサポートはz/OS V1.9でも利用できます。
*2 最大1.0テラバイト(TB)実メモリー: z/OS V1.8以降
*3 大規模(1MB)ページ: z/OS V1.9以降
*4 HiperDispatch: z/OS V1.7以降
*5 Capacity Provisioning Manager: z/OS V1.9(PTFを適用)以降
** 開発意向表明は、IBMの計画と方向性に対する情報を提供します。製品化の最終決定はあくまで今後のIBMのビジネス上、技術上の判断に基づいて行われます。これらは将来予告なく変更あるいは取り消される場合があり得ます。出荷時期、料金、発注情報、使用条件は、製品発表時にお知らせいたします。
■主要前提条件
z/OS V1.10は、次のIBM System zサーバーで稼動します。
- z10 EC
- z9 EC
- z9 BC
- z990
- z900 *
- z890
- z800 *
(*) System z10 ECと同じ並列シスプレックスにz800,z900を含めることはできません。
IBMソフトウェア製品の前提条件については、z/OS V1.10の出荷開始時にz/OS Planning for Installation (GA22-7504)をご確認ください。
■製品番号と出荷予定日
| プログラム | プログラム番号 | VRM | 出荷開始予定時期 |
| z/OS V1R10 | 5694-A01 | 011000 | 2008年9月26日 |
[1-2]ハイライト
z/OS V1R10は、 z/OSの最先端機能を基に、実績あるテクノロジーを拡張するとともに新しいIBM System z10 Enterprise Class (z10) サーバーおよびIBM System Storageファミリー製品との強力な相乗効果を活用することによって、以下のような新機能を提供します。
- ストレージ・スケーラビリティー。拡張アドレス・ボリューム(EAV) は最大で233GBもの定義可能なボリュームをサポートします。多数の小規模ボリュームではなく少数の大規模ボリュームを管理できるようになるので、EAVはストレージ管理の簡素化に役立ちます。
- アプリケーションとデータのサービス機能のスケーラビリティー。1つの論理区画当たり最大64エンジン, および1つのサーバー当たり1.5テラバイト(TB)、1つのLPAR当たり最大1.0TBの実メモリーと、z10 EC上で大規模ページ(1MB)がサポートされ、お客様の基幹ワークロードに必要な規模とパフォーマンスが提供されます。
- ワークロードのインテリジェントな最適ディスパッチ。HiperDispatch機能は、サーバー内のワークロード・ディスパッチ方法を改善することにより、より大規模なエンジン構成のz10システムのスケーラビリティーとパフォーマンスを改善します。
- ベーシックHyperSwap機能(TotalStorage Productivity Center for Replication Basic Editionでイネーブルされる)は、低コストでシングル・サイトの高可用ディスク・ソリューションを実現します。このソリューションでは、直感的なGUIを使用してディスク・レプリケーション・サービスをz/OSから構成できます。
- 専用エンジンの活用が広がり、コスト的側面で改善。zIIPを利用可能な大規模メッセージのためのHiperSockets機能、zIIPがサポートするz/OS Global Mirror (XRC) 、および、z/OS XML System ServicesのzIIPおよびzAAPのさらなる活用により、ワークロードはSystem z上でより魅力的なものになります。
- キャパシティ・アップグレード・オンデマンド管理の改善。新しいCapacity Provisioning Managerがz/OS V1.10に追加され、PTF UA39307の適用でz/OS V1.9でも使用可能になります。この新機能はz10 ECサーバー上でz/OSシステムをモニターできます。キャパシティ・アップグレード・オンデマンドの活動化/非活動化は、ユーザー定義スケジュールおよびワークロード条件に基づいて推奨または自動実施できます。 RMF、あるいは同等の機能がCapacity Provisioning Managerを使用するために必要です。
- ネットワーク・セキュリティーの改善。z/OS Communications Serverに新しい防御フィルター機能が追加されます。防御フィルターは構成済みのIPフィルターの前に評価され、攻撃を受けた場合に保護強化とサービス停止最小化のために自動的に作成できます。
また、z/OS V1.10は、z/OS Security Server (RACF)、SSL、公開鍵基盤 (PKI) サービス、および暗号化機能の拡張と、RSAキー、ISO Format-3 PINブロック、13桁から19桁のPANデータ、セキュア・キーAES、およびSHAアルゴリズムをサポートします。
- 生産性向上。z/OS V1.10では、診断および問題判別の簡素化、拡張ヘルス・チェック・サービス、ネットワークおよびセキュリティー管理、自動ダンプ/再IPL機能、および、総合的なz/OS、入出力構成、シスプレックス、ストレージの操作などの領域で、機能改善または新機能を提供予定です。
■参照情報
- 2008年2月26日付けソフトウェア発表レター (LSW08001)
『z/OS V1.10の機能(プレビュー)』
- 2007年8月8日付けソフトウェア発表レター (LSW07010)
『z/OS V1.9の発表』
- 2007年2月14日付けソフトウェア発表レター (LSW07006)
『z/OS V1R9の機能(プレビュー)』
- 2006年8月9日付けソフトウェア発表レター (LSW06006)
『z/OS V1.8の発表』
- 2006年8月9日付けソフトウェア発表レター (LSW06007)
『z/OS.e V1.8の発表』
■商標
- CICS, DB2, FICON, GDPS, IBM, ibm.com, IBM Business Partner, Language Environment, OS/390, Parallel Sysplex, ProductPac, RACF, S/390, SystemPac, WebSphere, z/OS, zSeriesは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における登録商標。
- DFSMSrmm, eServer, HyperSwap, IBMLink, IBM System z, IBM System z9, IBM System z10, MVS, RMFは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
- Microsoft, Windows は Microsoft Corporation の米国またはその他の国、あるいは両方における商標。
- Java およびすべての Java ベースの商標とロゴは、Sun Microsystems, Inc.の米国またはその他の国、あるいは両方における商標。
- UNIX は X/Open Company Limited の米国またはその他の国、あるいは両方における登録商標。
- LinuxはLinus Torvaldsの米国またはその他の国、あるいは両方における商標。
- Unicode は Unicode, Inc. の商標。
- その他の企業、製品、およびサービスの名前は、該当する各企業の商標。
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