発表のタイプ:
S/W新製品の発表
カテゴリー:
System z & zSeries
レター番号:
LSW09011-1
発表日:
20090819
更新日:
20090819
OfferID:
5694A01
1章コメント履歴:
z/OS V1R11の発表
[1]発表の概要
[1-1]製品の概要
グローバル経済における急速な変化やビジネス・リスクに対応するため、商品化にかかる時間の短縮、コスト削減、利益の最大化に対する重点的な取り組みがますます求められてきています。一方、顧客やビジネスの個別ニーズに合わせて素早く対応し得る環境が必要となってきています。これには効率的で適応力があり、信頼できる高機能のテクノロジーが不可欠です。このため、コスト削減と利益拡充を図りつつ変化に対して即応可能なダイナミック・インフラストラクチャーが必要になります。
今日、これまでにも増して、System zおよびz/OSがインフラストラクチャーやワークロードに対するお客様のご要望を満たすための適切な選択肢となっています。 一時だけのソリューションやその都度作り直すシステム、テクノロジートレンドに安易に追従することに費やせる時間とリソースはありません。z/OSは、既存アプリケーションとの互換性を保ちつつアプリケーションとデータの可用性を維持し、システム・リソースの安全性、高いサーバー使用率、順応性のあるプログラミング環境を維持するために注力しており、システムの投資を保護します。
お客様のIT予算節減の実態に目を向けるとき、z/OS上にデータを統合してビジネス・インテリジェンス(BI)・ソリューションを配備するメリットは検討に値します。データベース・サイロは様々なデータの複数コピーの存在を招き、それがバックアップ/リカバリー、ネットワーク・トラフィック、ストレージ要件、データベース管理、サーバー・ワークロード管理の複雑性とコストの増大、さらには分散したプライバシー、セキュリティー、課金ポリシーに付随するリスクの増大につながります。また、戦略的意思決定を支援するビジネス・インテリジェンス(BI)やデータ・ウェアハウスにリアルタイム・データを供給するには、リアルタイム・トランザクション処理用の最新鋭サーバーが理想的なサーバーとなり得るのは当然なことです。
システム投資の保護やソリューションの継続性、ビジネス・インテリジェンス(BI)のための信頼できる基盤に加えて、z/OSの最新リリースはz/OSの基盤を拡張し、パフォーマンスと可用性、セキュリティー、効率性の向上、管理の簡素化、リスク削減、サービス向上、柔軟性向上に役立つ先進技術と仮想化を提供する予定です。これらはすべて、お客様におけるコスト削減と利益拡大に寄与します。
回復力と適応力を備えた並列シスプレックスは、多くのクラスター・ソリューションをひとつで提供します。スケール拡張性、可用性、ソフトウェアの移行、災害対策に優れた活躍をし、大変早くからクラウド・コンピューティング環境を実現してきました。他のプラットフォームが、ようやくクラウドに対する理解を始めた一方、
並列シスプレックスは資源とワークロードを必要な場所へシームレスに移動できるダイナミックな環境をこれまでも提供してきました。
z/OS V1.11では、並列シスプレックスの拡張性、パフォーマンス、リカバリー管理、カップリングリンクの回復、GDPS回復力などの機能拡張を行っています。GDPSは単一サイトの境界をはるかに超えてクラウドの役割を果たします。洗練された自動化機能がz/OS、z/VM、Linux for System z、複数のストレージ技術 (ECKDと固定ブロックの両方)、およびテープ・リソースをシームレスに管理するので、お客様は災害時リカバリーを制御下に置くことができます。GDPSの詳細は、2009年2月25日付け発表レター(LSN09001)を参照してください。
システムの回復力と適応力、およびスマートなテクノロジーはz/OSの要です。IBMは予測障害分析機能と洗練された複数層アプリケーション・ネットワーク・ルーティング機能を提供します。これらは、非常に高いレベルのシステム可用性とアプリケーション可用性をサポートします。エラー・チェック、First Failure Data Capture (FFDC)機能、およびリカバリー・ルーチンをも凌ぐ予測障害分析機能は、z/OSが自身の環境から学習し、(稀ではあっても)システム上の潜在的問題を業務に影響が及ぶ前に予期して報告できます。ターゲットとなる各z/OSの複数層アプリケーションに関する可用性、パフォーマンス、およびキャパシティー測定基準に基づいてSysplex Distributorがターゲットのz/OSに要求をルーティング可能にすることで、複数層アプリケーションのネットワーク通信が効率化されて可用性とパフォーマンスが向上します。
IBMは生産性の維持とサービス・レベルの保護に役立つ新製品、z/OS Management Facility (5655-S28)を提供します。z/OS関連のこの新製品は、z/OSシステムの日々の運用管理を簡素化するので、システム・プログラマーはメインフレーム・システムをより簡単に管理できるようになります。初期リリースでは、経験豊富なシステム・プログラマーや管理者のみならず、新人やスキル不足のシステム・プログラマーや管理者向けに、ソフトウェアの問題に関連した様々なデータ・ソースの管理作業を容易にします。また、z/OS Management Facilityの初期リリースにはConfiguration Assistant for z/OS Communications Serverが含まれます。これはTCP/IPネットワーク・ポリシーの構成を支援するもので、ネットワーク構成ファイルの作成にかかる時間を大幅に短縮できます。z/OS Management Facilityはz/OSの無償製品です。詳細は2009年8月19日付け発表レター (LSW09009)を参照してください。
z/OSは長年の実績に加え、今後も引き続き企業規模での役割を強化します。z/OS Security Server (z/OS V1.11用に強化されたRACF) は一元的な認証機能 (IBM Tivoli Directory Server for z/OSを使用)を備えており、充実したロギングおよびレポート機能(SMF経由)と併せると、包括的な監査およびリスク管理計画の構築に役立つユーザー・アクセスやシステム・リソース・アクセスに関する卓越した記録を提供します。 (z/OS V1.11で強化される、z/OS PKIサービス経由の)一元的な証明書ライフサイクル管理機能では、デジタル証明書のコストをサード・パーティー・ベンダーから引き受けてユーザーの収支に戻します。また、新たに提供されるID伝搬機能により、z/OSサブシステムは分散したIDをRACFに関連付けてRACF課金機能を使用することができ、分散したユーザーがz/OSに入ってくるときにトレースできます。
z/OSセキュリティーはIBMディスク・サブシステムおよびテープ・サブシステムでも活用されます。エンタープライズ・テープおよびディスク暗号化鍵管理がIBM Tivoli Key Lifecycle Manager (5698-B35)で一元化されて簡素化されます(IBM Tivoli Key Lifecycle Manager はz/OSの卓越したセキュリティー、管理、レポート機能を活用する新しい無償製品です)。ドライブ・レベル暗号化と集中鍵管理サポートに加えて、最新のIBM System Storage DS8000ではソリッド・ステート・ドライブが提供されます。これは、SMSおよびSMFサポートを通じてデータ配置管理を支援し機能を最大限に活用することで、使用頻度の高いある種のデータに優れたパフォーマンスを提供します。詳細は2009年2月11日付けハードウェア発表レター(SSA09025)を参照してください。z/OS V1.11では、拡張アドレス・ボリューム(EAV)を活用できるデータセット・タイプが増えたので、DS8000ストレージ・キャパシティーの活用が広がります。
お客様の主要ワークロードのパフォーマンスがいくつかの方法で改善されます。XL C/C++の新規コンパイラー・オプションを使用すると、既存アプリケーションは書き換えの必要もなくIBM System z10命令を活用してランタイム・プリフェッチのパフォーマンスを改善できます。Java及びLanguage Environmentのラージ・ページ・サポートにより、JVMおよびXL C/C++を(AMODE64で)使用するアプリケーションはメモリー管理改善の恩恵を受けられます。CICS Transaction Server (CICS TS) V4.1が更新され、 z/OS V1.9以上のレベルのz/OS XML System Servicesを活用するようになります。これにより、CICSベースのSOAP XMLメッセージ構文解析のパフォーマンスが向上します。そのうえ、z/OS XMLワークロードはzIIPおよびzAAPプロセッサー上で実行対象であるため、コスト面でも改善します。CICS Transaction Server V4.1の詳細については、2009年4月29日付けソフトウェア発表レター(SWA09024)を参照してください。
新しい専用プロセッサーの活用で、価格性能比が向上します。z/OS CIM (Common Information Model)サーバー処理が zIIP (System z Integrated Information Processor)上での実行対象になります。この恩恵を受けるのが、システム管理にz/OS上のCIMサーバーを使用するCIMアプリケーションで、System z Capacity Provisioning Managerやz/OS Management Facilityの一部の機能などが該当します。Javaベースのアプリケーションは、すでにSystem z Application Assist Processor (zAAP)上での実行対象となっています。z/OS V1.11ではIBM DB2 for z/OS V8またはDB2 9のDB2ユーティリティーとの併用で、ソート・ユーティリティー処理の一部をzIIP上で実行できます。また、z/OS V1.11では、zAAP上での実行対象ワークロードがSystem z Integrated Information Processors (zIIP)上で実行できるように拡張されます。これにより、zIIPとzAAPのいずれかのプロセッサー上で実行対象となるワークロードは追加の制約つきでzIIP上で実行可能になります。詳しくは、「最適化機能と管理機能」のセクションをご覧ください。
z/OSはこれまで基本オペレーティング・システム内の制約や非効率を体系的に削減または排除することによって、リリース・アップのたびにパフォーマンスを改善してきました。System z10サーバーのテクノロジーメリットとの相乗効果で、プライスパフォーマンスを向上することができます。
高機能で適応力に富むz/OSテクノロジーは、ビジネス・ニーズとIT機能を統合する、安全性と回復力に優れたダイナミックなインフラストラクチャーを提供できます。
■主要前提条件
z/OS V1.11は、次のIBM System zサーバーで稼動します。
- z10 EC
- z10 BC
- z9 EC
- z9 BC
- z990
- z900 *
- z890
- z800 *
(*) System z10 EC,BCと同じ並列シスプレックスにz800,z900を含めることはできません。
IBMソフトウェア製品の前提条件については、z/OS V1.11の出荷開始時にz/OS Planning for Installation (GA22-7504)をご確認ください。
■製品番号と出荷予定日
| プログラム | プログラム番号 | VRM | 出荷開始予定時期 |
| z/OS V1R11 | 5694-A01 | 011100 | 2009年9月25日 |
[1-2]ハイライト
グローバル経済における急速な変化やビジネス・リスクに対応するため、商品化にかかる時間の短縮、コスト削減、利益の最大化に重点的に取り組むことがますます求められています。コストを削減し利益を増大させつつ変化に迅速に対応できるダイナミック・インフラストラクチャーが必要とされています。z/OSの最新リリース、V1.11では、パフォーマンス、可用性、セキュリティー、効率性を改善し、簡素化された管理機能、リスク削減、サービス向上、柔軟性強化の実現に役立つ技術と仮想化が提供される予定で、これらすべてがコスト削減と利益増につながります。
z/OS V1.11では次のような機能改善が行われる予定です。
- 障害回避。予測障害分析機能は、システムやアプリケーションに影響を与えかねないシステムの傾向について、通常はそれが業務に影響を及ぼす前に、早期に警告します。予測障害分析機能のアウトプットは、レポート作成やロギングに使用したり深刻な問題を回避するための迅速な自動化の実施に利用できます。
- 簡素化された管理。z/OS Management Facility (5655-S28)の新規提供、z/OSヘルス・チェックの拡張、新しい移行ヘルス・チェック、入出力の定義と管理のための新たな自律性、ネットワーク・セキュリティーの簡便な適用のほか、運用上の機能改善もいくつか予定されており、システム管理が容易になり、管理者やオペレーター、開発者の生産性が向上し、エラー発生の機会も削減されます。
- 即応するネットワーキング。z/OS Communications Serverでは、複数層アプリケーションのために並列シスプレックス・ネットワーキング機能が拡張されます。この拡張は、ターゲットとなる各z/OS上の複数層アプリケーションに関する可用性、パフォーマンス、およびキャパシティー測定基準に基づいてSysplex Distributorがターゲットのz/OSへ要求をルーティングすることを可能にして実現されるもので、複数層アプリケーションの可用性とパフォーマンスが向上します。
- 信頼できるシステム。 z/OS V1.11では引き続きセキュリティー機能を強化し、より広い企業規模にまで役割を拡張しています。一元的認証を実装し、包括的な監査およびリスク管理計画を策定し、セキュリティー・ネットワークを構成し、デジタル証明書のライフサイクルを一元的に管理する機能は、詐欺行為やセキュリティー違反などのリスクを削減できるのみならず、業界のコンプライアンス・ガイドラインを満たすうえでも役立ちます。
- アカウンタビリティー。卓越した測定と、データ収集およびレポート機能が強化され、包括的なリスク管理、監査、コンプライアンス計画に利用できます。たとえば、新しいID伝搬機能により、CICS TS 4.1のようなz/OSサブシステムは分散したIDをRACFに関連付けることができ、プラットフォーム間の相互運用性と監査機能が向上します
- ストレージ・スケーラビリティー。223GBまでの容量を可能とする拡張アドレス・ボリューム (EAV)では、サポートされるデータ・セット・タイプが1つ追加されます。これにより、ストレージ制約が緩和されるとともに、多くの小規模ボリュームの代わりに少数の大規模ボリュームを管理する機能が提供されるのでストレージ管理が簡単になります。
- 資源最適化と経済性の改善。z/OSでは専用エンジンの利用が広がります。z/OSの機能強化でz/OS CIM (Common Information Model)サーバー処理がSystem z Integrated Information Processor (zIIP)上で実行可能になります。また、z/OS V1.11ではIBM DB2 for z/OS V8またはDB2 9のDB2ユーティリティーとの併用で、ソート・ユーティリティー処理の一部をzIIP上で実行可能になります。さらに、z/OS V1.11では、zAAP上での実行対象ワークロードがSystem z Integrated Information Processors (zIIP)上で実行できるように拡張されます。これにより、zIIPとzAAPのいずれかのプロセッサー上で実行対象となるワークロードがすべてzIIP上で実行可能になります*。
- プラットフォームの相乗効果。IBM System Storage DS8000のソリッド・ステート・ドライブ、DS8000ハイ・パフォーマンスFICONマルチトラック機能、FICON動的チャネル・パス管理機能(DCM)、拡張されたIBM System z10 HiperDispatch、ヒューリスティック方式のIBM System z10インストラクション・プリフェッチは、アプリケーション、トランザクション、およびバッチ処理のエンド・ツー・エンドのパフォーマンスを改善します。
- z/OSのリリースごとのパフォーマンス向上。z/OSはこれまで基本オペレーティング・システム内の制約や非効率を体系的に削減または排除することによって、リリース・アップのたびにパフォーマンスを改善してきました。z/OS V1.11でも引き続きパフォーマンスが前リリースから向上します。
- (*) ただし、いくつかの制約があります。
■参照情報
- 2009年2月25日付けソフトウェア発表レター (LSW09001)
『z/OS V1.11の機能(プレビュー)』
- 2008年8月6日付けソフトウェア発表レター (LSW08005)
『z/OS V1.10の発表』
- 2007年8月8日付けソフトウェア発表レター (LSW07010)
『z/OS V1.9の発表』
- 2007年2月14日付けソフトウェア発表レター (LSW07006)
『z/OS V1R9の機能(プレビュー)』
- 2006年8月9日付けソフトウェア発表レター (LSW06006)
『z/OS V1.8の発表』
- 2006年8月9日付けソフトウェア発表レター (LSW06007)
『z/OS.e V1.8の発表』
■商標
- CICS, DB2, FICON, GDPS, IBM, ibm.com, IBM Business Partner, Language Environment, OS/390, Parallel Sysplex, ProductPac, RACF, S/390, SystemPac, WebSphere, z/OS, zSeriesは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における登録商標。
- DFSMSrmm, eServer, HyperSwap, IBMLink, IBM System z, IBM System z9, IBM System z10, MVS, RMFは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
- Microsoft, Windows は Microsoft Corporation の米国またはその他の国、あるいは両方における商標。
- Java およびすべての Java ベースの商標とロゴは、Sun Microsystems, Inc.の米国またはその他の国、あるいは両方における商標。
- UNIX は X/Open Company Limited の米国またはその他の国、あるいは両方における登録商標。
- LinuxはLinus Torvaldsの米国またはその他の国、あるいは両方における商標。
- Unicode は Unicode, Inc. の商標。
- その他の企業、製品、およびサービスの名前は、該当する各企業の商標。
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